2017年11月17日
【アミダサマ】こんな寒空の気持ちいい朝は
こんにちは、松風です。
今日びっくりするぐらい寒いですね。
舐めたコート着てたら、玄関出て本当にびっくりしました。
今日はレンタではない紙媒体の書籍をご紹介。
朝っぱらからハードなの行きます。
これよ。
これよって言って、読んだのは4年ぐらい前なんですけど。
それでもまだ頭の片隅にずっといて、内容思い出してと言われたら細部まで言える印象深い本。
以下あらすじです。
産廃処理場に放置された冷蔵庫の中で眠っていた少女・ミハル。
彼女の“コエ”に呼ばれ、処理場にたどり着いた僧侶・浄鑑は、ミハルを引き取り、
母親とともにミハルを育てることにする。しかし数年後、ミハルのかわいがっていた
猫が亡くなったときから、浄鑑らの住む町は奇妙な出来事が起こるようになる。
一方、ミハルと引き離された悠人は、ミハルの“コエ”に呼ばれる日を待ち続けていた…
あらすじだけ見てもあんまりぴんと来ないかもしれませんが、”コエ”というワードから想像できる通り、ここ独自の世界観があります。
ファンタジーというより、宗教のもっとディープなところが現実に出てきたような感じです。
私はドロドロの人間関係が描かれている小説が大好物なのですが、この本は今まで読んだ中でトップドロドロでした。
もちろん昼ドラのような安い男女のドロドロなんかではなく、人間の本質のもっと深く、本能と理性と憎悪と世界の理がぐちゃぐちゃに混ざっているドロドロです。
この本の中では最後まで光明なんて見えません。
最後に光明が見えたかどうかも怪しいです。
でも光や救いがなさ過ぎて、最後が感動のフィナーレに見えたのは私だけではない、はず。
この本の著者である沼田まほかるさんは僧侶です。
デビューは56歳。
普通の短編小説ならまだしも、こんな体力と気力が削られる本をよくそのお年でお書きになられたな!!と思います。
思い出したら暗い気持ちになってきました。
皆さんも思いっきり落ち込みたい、衝撃を受けたい、この世のものとは思えないものに出会いたいと思ったときは、心霊スポットよりアミダサマを読みましょう。
きっと読み終えてから一週間はこの本のことが頭から離れずおじゃる丸のうすいさちよのようになれるはずです。へへ。
⇒ドロドロ系小説A:【テティスの逆鱗】凍えそうな寒い日の夜は
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