しています。署名をしてもらえませんか?」
小学校3年生くらいでしょうか、庭先で庭木の剪定を
していた私に声を掛けてきました。
「ああ、いいよ。ご苦労様だね」と私。
署名を済ませると
「じつは、いじめにあったことがあるんです、僕」
とつぶらな瞳を向けて3年生が私に言う。
「それで、いま僕が持ってるTシャツを買ってもらえませんか」
「一枚、500円です」
黄地に黒文字で ”いじめは止めよう”と書かれたTシャツをみせた。
私「・・・・・・」
この子はだれに商売の仕方を教わったのだろうか?
話しの持って行き方がうま過ぎる!!
「おっちゃんに、君にその言い方を手ほどきした人を紹介しろ」
************* **************
以上は本当に合った話なのですが、実際は爺のところに小学生が
来たのではなくて、ある人が書いたコラムから爺が実体験した
ように書いた話です。
家を訪ねて物を売るという古来からある商売。
一般的には、イメージとして押し売りとか、どこか胡散臭さが付きまとう。
フーテンの寅さんみたいに(笑)
ところが、訪問者は小学生。
まず、訪問された側の警戒心を解く。
つぎに、社会問題でもある「いじめ」を持ち出す。
いじめの問題は、カンタンではないけど何とかしなけりゃいけない
問題である。ほとんどの人が、そういう共通認識がある。
(商品を買ってくれそうな見込み客ばかり(笑))
その次に、訪問してきた子どもが「いじめに遭った」と言う。
(見込み客の心理を揺さぶる)
いじめにあった、こんな子がTシャツを売っている。
値段なんかどうでもいい。よっしゃ買ってやろう・・・となるのです。
それと、署名したということは「いじめ」に対して
よくないことだという意志表示でもあります。
なので「いじめは止めよう」と書かれたTシャツを
買わない理由がなくなるのです。
これがいきなり「おっちゃん、Tシャツ買ってくれん?」
って、来られたらどうでしょう?
「餓鬼に商売やらしてんの誰じゃ!!」くらいなもんです。
じつに見事なテクニックですな。
この子に物の売り方を教えた達人はだれでしょうか?
どうか、この爺もご教示をお願いしたい。
師匠と呼ばせてください・・・と申し上げます。
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