2012年12月19日
アロマテラピーの基材
今日のテーマは「基材」です。
精油は、植物が持つ芳香成分をめっちゃ濃縮したものなので、直接肌につけることはNGです。※例外として、ラベンダーは塗布しても問題はありません。
基材は、キャリアとも呼ばれています。
基材には二つの目的があります。
ひとつ、濃縮された精油を安全な濃度に薄めるため。
ふたつ、精油の効能を、より効率よく体内に運ぶため。なので、運ぶ=キャリアという言葉が使われています。
基材には、さまざまな用途によって、さまざまな素材が用いられます。
それぞれに特徴があり、目的や相性で、どの基材を使用するかを選びます。
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油性基材
アロマテラピーでは、基材として植物由来のオイルが多く用いられます。一般的にキャリアオイル・ベースオイルと呼ばれます。
精油は親油性で、アルコールや油脂に溶けやすいという特性があるので、植物油とは相性が良いです。
主にトリートメントに使用され、アロマショップなどで購入できます。
使用前にはパッチテストを行いましょう。また、高温多湿をさけ、できるだけ早く使い切りましょう。
以下、ポピュラーなキャリアオイルを挙げます。
●オリーブ油−モクセイ科のオリーブの果実から採れる植物性油脂。主成分はオレイン酸(70〜80%)、リノール酸(5〜10%)で、筋肉をほぐし、疲労の緩和、乾燥肌の保護やしみ、しわを予防します。
●スイートアーモンド油−バラ科のスイートアーモンドの趣旨から採れる植物性油脂。主成分はオレイン酸(60〜80%)、リノール酸(20%)、パルミチン酸、ビタミンA、B1,2,6など。
抗炎症作用、保湿作用、皮膚軟化作用があり、単品使いはもちろん、他のオイルとのブレンドで肌への効果が高まります。ベビーマッサージにもおすすめ。
●ホホバ油−ツゲ科のホホバの種子から採れる液体ワックス。主成分は、高級脂肪酸と高級アルコールからなるエステルで、安定性と耐温性が高く、比較的長持ちします。また、低温では固まる性質があります。
油っぽさがないのが特徴で、皮脂バランスを整え、炎症を抑え、しわ、しみを防ぎます。
●マカダミアナッツ油−ヤマモガシ科のマカダミアナッツの種子から採れる植物性油脂。主成分はオレイン酸(55〜70%)、リノール酸(1〜4%)、パルミトレイン酸(15〜25%)、ビタミンA、E、Bで、肌になじみやすいので使いやすく、乾燥肌のケアに向いています。
●植物性スクワラン−オリーブ油などに由来する炭化水素を還元して得られる飽和炭化水素で、触感が軽く、すべりが良いのが特徴です。オリーブ油にも言える事ですが、オリーブ油はにおいが若干きついので、単品ではなく他の油とブレンドして使用されることが多いです。
まだまだたくさん種類はありますが(ローズヒップ油やアボカド油など)、とりあえずアロマテラピー検定1級の範囲内で。
単品で使えるものもあれば、精油のように他の種類とブレンドもできるなんて、ますます応用力が高まりますね。
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水性基材
水は、精製水、ミネラルウォーター、芳香蒸留水などを使用します。水道水は塩素などを含んでいるため使用できません。
また、精油は水には溶けにくいので、用途によってはアルコールやお酢などと一緒に希釈したりもします。
主に芳香浴をするときに使用します。
●水(精製水・蒸留水・ミネラルウォーター)−不純物がない高純度の水を使用します。薬局で手に入る精製水や蒸留水、小売店のミネラルウォーターを用いてください。
●芳香蒸留水(フローラルウォーター)−精油を抽出するやり方として、前回、水蒸気蒸留方を勉強しましたが、そのときにできる精油と分離した水分を芳香蒸留水といいます。
ローズやラベンダー、オレンジフラワー、カモミールなどが一般的です。ほのかに原料植物の香りもするため、そのまま化粧水に使ったり、パックを作るときに使用します。
アロマショップで手に入ります。
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その他の基材
アロマテラピーで使われる基材には、他にも様々なものがあります。
●アルコール(エタノール)−前述しましたが、水単体では精油にはなかなか溶けません。ですので、精油をアルコールに溶かしておいてから水を加えると混ざりやすくなります。
簡単なものとして、ルームスプレーがおすすめです。無水エタノール10mlに好みの精油を12滴ほど垂らしよく溶かしたあと、精製水20mlで希釈します。
また、基材としてだけではなく、容器やガラス棒の洗浄や消毒にも使用します。
アロマテラピーでは、薬局などで手に入る無水エタノールや消毒用エタノールなどを使います。
●蜜蝋(みつろう)−ミツバチが巣を作るときに分泌するワックスのことで、ビーワックスとも呼ばれます。蝋(ろう)なので、油脂ではありません。
アロマテラピーでは植物油に溶かして軟膏やクリームを作ります。
●クレイ−鉱物を主成分とする粘土で、カオリンやモンモリロナイトなどがこれにあたります。吸収・吸着・収れん(引きしめ)・洗浄作用があります。主に顔などのパックを作るときに使用します。
●グリセリン−脂肪や油脂から採れる無色透明の液体です。保湿作用があり、ローションやクリームなどをつくるときに使用します。薬局などで購入できます。
●天然塩・重曹・クエン酸−海塩や岩塩などから採れる天然塩には発汗作用とデトックス効果があり、入浴剤に使用されます。40gの塩に、好きな精油を3〜4垂らして混ぜるだけで簡単に出来上がります。
重曹には、皮膚軟化作用、洗浄作用があり、皮膚をなめらかにする効果があり、アロマバスのほか、掃除用の洗剤としても近年注目されています。クエン酸も主に入浴剤や掃除用洗剤として使用されます。クエン酸と重曹で発泡性の入浴剤をつくることもできます。
●ハチミツ−保湿作用と抗炎症作用が特徴で、入浴剤やパックを作るときに使用します。
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アロマテラピーにもちいる素材は、精油も含めて天然素材ばかりです。
なので、なにより鮮度が命です。古くなったものは皮膚に刺激を与えることがあるからです。食べ物でも、いたんだものはやはり抵抗がありますよね。
長くなったのでいったん終わり!
引き続き、「精油の希釈濃度の考え方」について勉強します。
精油は、植物が持つ芳香成分をめっちゃ濃縮したものなので、直接肌につけることはNGです。※例外として、ラベンダーは塗布しても問題はありません。
基材は、キャリアとも呼ばれています。
基材には二つの目的があります。
ひとつ、濃縮された精油を安全な濃度に薄めるため。
ふたつ、精油の効能を、より効率よく体内に運ぶため。なので、運ぶ=キャリアという言葉が使われています。
基材には、さまざまな用途によって、さまざまな素材が用いられます。
それぞれに特徴があり、目的や相性で、どの基材を使用するかを選びます。
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油性基材
アロマテラピーでは、基材として植物由来のオイルが多く用いられます。一般的にキャリアオイル・ベースオイルと呼ばれます。
精油は親油性で、アルコールや油脂に溶けやすいという特性があるので、植物油とは相性が良いです。
主にトリートメントに使用され、アロマショップなどで購入できます。
使用前にはパッチテストを行いましょう。また、高温多湿をさけ、できるだけ早く使い切りましょう。
以下、ポピュラーなキャリアオイルを挙げます。
●オリーブ油−モクセイ科のオリーブの果実から採れる植物性油脂。主成分はオレイン酸(70〜80%)、リノール酸(5〜10%)で、筋肉をほぐし、疲労の緩和、乾燥肌の保護やしみ、しわを予防します。
●スイートアーモンド油−バラ科のスイートアーモンドの趣旨から採れる植物性油脂。主成分はオレイン酸(60〜80%)、リノール酸(20%)、パルミチン酸、ビタミンA、B1,2,6など。
抗炎症作用、保湿作用、皮膚軟化作用があり、単品使いはもちろん、他のオイルとのブレンドで肌への効果が高まります。ベビーマッサージにもおすすめ。
●ホホバ油−ツゲ科のホホバの種子から採れる液体ワックス。主成分は、高級脂肪酸と高級アルコールからなるエステルで、安定性と耐温性が高く、比較的長持ちします。また、低温では固まる性質があります。
油っぽさがないのが特徴で、皮脂バランスを整え、炎症を抑え、しわ、しみを防ぎます。
●マカダミアナッツ油−ヤマモガシ科のマカダミアナッツの種子から採れる植物性油脂。主成分はオレイン酸(55〜70%)、リノール酸(1〜4%)、パルミトレイン酸(15〜25%)、ビタミンA、E、Bで、肌になじみやすいので使いやすく、乾燥肌のケアに向いています。
●植物性スクワラン−オリーブ油などに由来する炭化水素を還元して得られる飽和炭化水素で、触感が軽く、すべりが良いのが特徴です。オリーブ油にも言える事ですが、オリーブ油はにおいが若干きついので、単品ではなく他の油とブレンドして使用されることが多いです。
まだまだたくさん種類はありますが(ローズヒップ油やアボカド油など)、とりあえずアロマテラピー検定1級の範囲内で。
単品で使えるものもあれば、精油のように他の種類とブレンドもできるなんて、ますます応用力が高まりますね。
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水性基材
水は、精製水、ミネラルウォーター、芳香蒸留水などを使用します。水道水は塩素などを含んでいるため使用できません。
また、精油は水には溶けにくいので、用途によってはアルコールやお酢などと一緒に希釈したりもします。
主に芳香浴をするときに使用します。
●水(精製水・蒸留水・ミネラルウォーター)−不純物がない高純度の水を使用します。薬局で手に入る精製水や蒸留水、小売店のミネラルウォーターを用いてください。
●芳香蒸留水(フローラルウォーター)−精油を抽出するやり方として、前回、水蒸気蒸留方を勉強しましたが、そのときにできる精油と分離した水分を芳香蒸留水といいます。
ローズやラベンダー、オレンジフラワー、カモミールなどが一般的です。ほのかに原料植物の香りもするため、そのまま化粧水に使ったり、パックを作るときに使用します。
アロマショップで手に入ります。
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その他の基材
アロマテラピーで使われる基材には、他にも様々なものがあります。
●アルコール(エタノール)−前述しましたが、水単体では精油にはなかなか溶けません。ですので、精油をアルコールに溶かしておいてから水を加えると混ざりやすくなります。
簡単なものとして、ルームスプレーがおすすめです。無水エタノール10mlに好みの精油を12滴ほど垂らしよく溶かしたあと、精製水20mlで希釈します。
また、基材としてだけではなく、容器やガラス棒の洗浄や消毒にも使用します。
アロマテラピーでは、薬局などで手に入る無水エタノールや消毒用エタノールなどを使います。
●蜜蝋(みつろう)−ミツバチが巣を作るときに分泌するワックスのことで、ビーワックスとも呼ばれます。蝋(ろう)なので、油脂ではありません。
アロマテラピーでは植物油に溶かして軟膏やクリームを作ります。
●クレイ−鉱物を主成分とする粘土で、カオリンやモンモリロナイトなどがこれにあたります。吸収・吸着・収れん(引きしめ)・洗浄作用があります。主に顔などのパックを作るときに使用します。
●グリセリン−脂肪や油脂から採れる無色透明の液体です。保湿作用があり、ローションやクリームなどをつくるときに使用します。薬局などで購入できます。
●天然塩・重曹・クエン酸−海塩や岩塩などから採れる天然塩には発汗作用とデトックス効果があり、入浴剤に使用されます。40gの塩に、好きな精油を3〜4垂らして混ぜるだけで簡単に出来上がります。
重曹には、皮膚軟化作用、洗浄作用があり、皮膚をなめらかにする効果があり、アロマバスのほか、掃除用の洗剤としても近年注目されています。クエン酸も主に入浴剤や掃除用洗剤として使用されます。クエン酸と重曹で発泡性の入浴剤をつくることもできます。
●ハチミツ−保湿作用と抗炎症作用が特徴で、入浴剤やパックを作るときに使用します。
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アロマテラピーにもちいる素材は、精油も含めて天然素材ばかりです。
なので、なにより鮮度が命です。古くなったものは皮膚に刺激を与えることがあるからです。食べ物でも、いたんだものはやはり抵抗がありますよね。
長くなったのでいったん終わり!
引き続き、「精油の希釈濃度の考え方」について勉強します。
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