2017年08月08日
NZ(RBNZ)金融政策発表後のNZDJPY反応分析(2017年8月10日06:00発表結果検証済)
以下、「T.調査・分析」を事前投稿し、「U.結果・検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「U.結果・検証」のタイトル行付近に記載しています。
2017年8月10日06:00にNZ(RBNZ)金融政策が発表されます。
今回の市場予想と前回結果は次の通りです。市場予想は本記事作成時点の値です。
※ 本稿は8月8日に記しています。市場予想は発表直前に確認しておきましょう。
今回の市場予想は現状維持です。以下、特に断らない限り、過去の「市場予想通り現状維持」だったときだけを集計・取り上げて記します。
2013年1月以降35回の発表のうち、そうした事例は24回あります。
本指標(「市場予想通り現状維持」だったとき)の特徴は以下の通りです。
反応性分析の結果は以下の通りです。
「次の政策変更がいつか」に関心が高かった以前に比べ、「当面の政策変更なし」と見なされている最近は、やや反応が小さくなっています。
過去の反応分布は次の通りです。
反応分布は、市場が最も素直に反応していると見なせる直後1分足跳幅の分布です。
指標発表時点において、直後1分足と直後11分足とが同方向に反応したことが92%あります。そして、両者が同方向に伸びたとき、直後11分足跳幅が直後1分足跳幅を超えて反応を伸ばしたことが95%です。
よって、反応方向を確認したら、早期追撃開始すると良いでしょう。
けれども、発表から1分が過ぎると、直後1分足終値を直後11分足終値が超えたことは54%となります。両者方向が反転するリスクは小さい(8%)ものの、直後1分足値幅をそれからは削ることが38%となっています。
よって、発表から1分を過ぎたら、ポジションを持ち続けない方が安全です。
発表から1分を過ぎても、反応が伸び続ける確率の方が、そうでない確率より高いので、再追撃自体は問題ありません。上下動しながら反応を伸ばしていくことが多いので、高値(安値)掴みに気を付けて、無理にだったらポジションを取らない方が良いでしょう。
過去の政策金利発表結果と直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。以下3図は過去全データで、「市場予想通り現状維持」だけではありません。
こんなものかと眺めて下さい。滅多に長いヒゲを形成していないことがわかれば、それでいいでしょう。
NZ1-3月期GDP前年比は+2.5%で、10-12月期の+2.7%から僅かに低下しました。でも+2.5%です。地震復興需要が一段落ついたら、人口増とそれに伴う住宅投資拡大が経済成長を支えています。直近の好材料は、主要産品の乳製品国際価格が5月後半から持ち直していることです。そして、1-3月期CPI前年比は+2.2%で、RBNZ目標中心値の2%を上回りました。
それにも関わらず、RBNZは6月22日に「2019年の遅い時期まで利上げを開始しない見込み」と発言しています。インフレが加速する懸念よりも、目標以下のインフレ状態が続くことを懸念しています。ただ、同総裁は9月退任予定(2017年2月7日発表)で、その後は2018年3月まで副総裁が代行を務めると発表されています。
以上の調査・分析結果に鑑み、取引シナリオは、発表後の早期順張り追撃・短期利確です。
発表後1分を経過したら、短期順張り取引の繰り返しです。
以下は2017年8月10日20:50頃に追記しています。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
結果は「市場予想通り現状維持」で、反応は陽線でした。
政策金利と同時発表される声明は未確認です。
RBNZ金融政策発表後の会見で、RBNZ総裁は「(現在の)政策を相当期間に亘って続ける」という方針を示しました。これは既に表明されていたことなので、新鮮さはありません。
緩和継続の理由について、1-3月期成長率が前期+0.5%だったことを挙げて「低金利で景気を下支えする」と述べました。インフレ率も低下したものの「そのうち目標範囲に戻る」との見方も示しました。RBNZのインフレ目標は年率1-3%です。
そして「NZDの下落を望む」と発言したようです。これもいつも通りの発言です。
ロイターの解説に依れば「RBNZはは歴史的に外為市場への介入には極めて消極的な姿勢」にも関わらず、「介入能力がある」ことを強調したそうです。そのためか、RBNZ総裁会見が行われた10:00頃から、NZDJPYは大きく下げています。
次回発表は9月28日です。
寝てました。
事前調査分析内容を、以下に検証します
事前準備していたシナリオは、発表後の早期順張り追撃・短期利確のみ、でした。
これはリアルタイムでチャートを見ていなかったので検証できません。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
2017年8月10日06:00にNZ(RBNZ)金融政策が発表されます。
今回の市場予想と前回結果は次の通りです。市場予想は本記事作成時点の値です。
※ 本稿は8月8日に記しています。市場予想は発表直前に確認しておきましょう。
今回の市場予想は現状維持です。以下、特に断らない限り、過去の「市場予想通り現状維持」だったときだけを集計・取り上げて記します。
2013年1月以降35回の発表のうち、そうした事例は24回あります。
本指標(「市場予想通り現状維持」だったとき)の特徴は以下の通りです。
- 過去の傾向では、反応程度がかなり大きいものの、反応方向は事前予想できません。
- 過去の傾向では、発表後の追撃を早期参加・短期利確で開始します。発表から1分を過ぎたら上下動の波にうまく乗って順張り短期追撃の繰り返しが良いでしょう。
- 今回の市場予想は、直近のRBNZ声明・幹部発言に沿った予想です。前回声明では「当面の利上げなし」、その後も同様の発言がRBNZ総裁からありました。
ーーー$€¥ーーー
反応性分析の結果は以下の通りです。
「次の政策変更がいつか」に関心が高かった以前に比べ、「当面の政策変更なし」と見なされている最近は、やや反応が小さくなっています。
過去の反応分布は次の通りです。
反応分布は、市場が最も素直に反応していると見なせる直後1分足跳幅の分布です。
- 22pips以下だったことは21%
- 23-44pipsの範囲だったことは37%
- 45-66pipsの範囲だったことは25%
- 67-88pipsの範囲だったことは13%
- 89pipsいじょうだったことは4%
指標発表時点において、直後1分足と直後11分足とが同方向に反応したことが92%あります。そして、両者が同方向に伸びたとき、直後11分足跳幅が直後1分足跳幅を超えて反応を伸ばしたことが95%です。
よって、反応方向を確認したら、早期追撃開始すると良いでしょう。
けれども、発表から1分が過ぎると、直後1分足終値を直後11分足終値が超えたことは54%となります。両者方向が反転するリスクは小さい(8%)ものの、直後1分足値幅をそれからは削ることが38%となっています。
よって、発表から1分を過ぎたら、ポジションを持ち続けない方が安全です。
発表から1分を過ぎても、反応が伸び続ける確率の方が、そうでない確率より高いので、再追撃自体は問題ありません。上下動しながら反応を伸ばしていくことが多いので、高値(安値)掴みに気を付けて、無理にだったらポジションを取らない方が良いでしょう。
ーーー$€¥ーーー
過去の政策金利発表結果と直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。以下3図は過去全データで、「市場予想通り現状維持」だけではありません。
こんなものかと眺めて下さい。滅多に長いヒゲを形成していないことがわかれば、それでいいでしょう。
ーーー$€¥ーーー
NZ1-3月期GDP前年比は+2.5%で、10-12月期の+2.7%から僅かに低下しました。でも+2.5%です。地震復興需要が一段落ついたら、人口増とそれに伴う住宅投資拡大が経済成長を支えています。直近の好材料は、主要産品の乳製品国際価格が5月後半から持ち直していることです。そして、1-3月期CPI前年比は+2.2%で、RBNZ目標中心値の2%を上回りました。
それにも関わらず、RBNZは6月22日に「2019年の遅い時期まで利上げを開始しない見込み」と発言しています。インフレが加速する懸念よりも、目標以下のインフレ状態が続くことを懸念しています。ただ、同総裁は9月退任予定(2017年2月7日発表)で、その後は2018年3月まで副総裁が代行を務めると発表されています。
【シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に鑑み、取引シナリオは、発表後の早期順張り追撃・短期利確です。
発表後1分を経過したら、短期順張り取引の繰り返しです。
以上
U. 結果・検証
2017年8月10日06:00発表
以下は2017年8月10日20:50頃に追記しています。
【5. 発表結果】
(5-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
結果は「市場予想通り現状維持」で、反応は陽線でした。
政策金利と同時発表される声明は未確認です。
RBNZ金融政策発表後の会見で、RBNZ総裁は「(現在の)政策を相当期間に亘って続ける」という方針を示しました。これは既に表明されていたことなので、新鮮さはありません。
緩和継続の理由について、1-3月期成長率が前期+0.5%だったことを挙げて「低金利で景気を下支えする」と述べました。インフレ率も低下したものの「そのうち目標範囲に戻る」との見方も示しました。RBNZのインフレ目標は年率1-3%です。
そして「NZDの下落を望む」と発言したようです。これもいつも通りの発言です。
ロイターの解説に依れば「RBNZはは歴史的に外為市場への介入には極めて消極的な姿勢」にも関わらず、「介入能力がある」ことを強調したそうです。そのためか、RBNZ総裁会見が行われた10:00頃から、NZDJPYは大きく下げています。
次回発表は9月28日です。
(5-2. 取引結果)
寝てました。
【6. 分析検証】
(6-1. 分析検証)
事前調査分析内容を、以下に検証します
- 過去の傾向では、反応程度がかなり大きいものの、反応方向は事前予想できません。
結果は、直後1分足跳幅が43pipsでした。本発表の過去平均よりも小さな反応だったものの、客観的に見ればかなり大きな跳幅です。 - 過去の傾向では、発表後の追撃を早期参加・短期利確で開始します。発表から1分を過ぎたら上下動の波にうまく乗って順張り短期追撃の繰り返しが良いでしょう。
結果は、リアルタイムで動きを見ていないので、定時直後の動きは論評できません。ただ、ローソク足を見る限りでは、初期に大きく跳ねたらあとは上下動が続いていたようです。結果論から言えば、順張りでの追撃よりも逆張りでの追撃の方が簡単だったように見えます。がしかし、直後1分足に対して直後11分足の反転確率が高くないので、やはり逆張りはできません。 - 今回の市場予想は、直近のRBNZ声明・幹部発言に沿った予想です。前回声明では「当面の利上げなし」、その後も同様の発言がRBNZ総裁からありました。
結果は「市場予想通り現状維持」でした。
(6-2. シナリオ検証)
事前準備していたシナリオは、発表後の早期順張り追撃・短期利確のみ、でした。
これはリアルタイムでチャートを見ていなかったので検証できません。
以上
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
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