2017年07月26日
英国経済指標「四半期GDP速報値」発表前後のGBPJPY反応分析(2017年7月26日17:30発表結果検証済)
以下、「T.調査・分析」を事前投稿し、「U.結果・検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「U.結果・検証」のタイトル行付近に記載しています。
2017年7月26日17:30に英国経済指標「四半期GDP速報値」が発表されます。今回発表は2017年4-6月期の集計結果です。
同時刻に、BBA(英銀行協会)の住宅ローン承認件数の発表が予定されています。がしかし、本指標と比べた場合、影響を無視しても差し支えないでしょう。
今回の市場予想と前回結果は次の通りです。市場予想は本記事作成時点の値です。
本指標の特徴は以下の通りです。
定型分析の結果は以下の通りです。
調査・分析結果は以下の通りです。
以上の詳細ないしは論拠は、以下の「T.調査・分析」に記しています。
公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。利確・損切の目安は、過去平均値を最近の反応の大小と見比べて感覚的に微修正しています。
本指標の意義は、当該期の総合的な経済実態を表し、各国主要政策に影響を与える点です。
主要国では、翌期に速報値・改定値・確定値が順次発表され、平均的な反応が最も大きいのは速報値です。
英国のGDP速報値は1・4・7・10月に発表されます。
次週にMPC(政策金利決定)が予定されています。景気後退にせよ好調維持にせよ、いずれかが明確になれば利上げ期待や失望がGBPを大きく動かす可能性があります。
本記事の調査期間と、その期間いおける反応程度・分布を下表に纏めておきます。
最も指標結果に素直に反応する直後1分足跳幅は、過去平均で25pipsです。反応が大きいため、指標発表時刻を跨いでポジションを持つことは慎重でなければいけません。
また上表分布を別の言い方で説明すると、
です。
まんべんなく分布しており、予め利確・損切の目安を得にくい指標だと言えるでしょう。
過去の発表結果と市場予想を下図に一覧します。そして、このグラフには前期確定値をプロットしています。
市場予想は発表直前の値をプロットし、発表結果と前期確定値は後に修正値が発表されても定時発表値のままをプロットしています。
前期比は前期確定値を上回ると市場予想されており、前年比は前期確定値を下回ると市場予想されています。
前期比と前年比がそれぞれ反応方向にどの程度影響しているのかを調べておきました。
一般に、事後差異(発表結果ー市場予想)と直後1分足の方向一致率は高くなります。この方向一致率が高いほど「素直に反応する」指標だと言えます。
明らかに前期比の方が前年比より反応方向に強く影響しています。
但し、GDP発表では市場予想と発表結果が同値となることも多く、前期比だけの事後差異に頼っていると、それが同値だったとき反応方向がわかりません。そこで、
の符号が反応方向と一致する、と捉えておくといいでしょう。
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示します。
まず、直前10-1分足は過去平均跳幅が12pipsです。跳幅がその1.5倍の18pips以上だったことは過去3回(頻度19%)あります。
この3回の発表直後1分足跳幅は24pipsで、これは直後1分足の過去全平均25pipsとほぼ同じです。そして、この3回の直前10-1分足と直後1分足の方向は1回(33%)しか一致していません。
つまり、直前10-1分足の反応が通常の1.5倍(18pips)以上に達したとしても、それが直後1分足の反応程度や方向を示唆しているとは言えません。
次に、直前1分足の過去平均跳幅は12pipsです。この跳幅がその1.5倍にあたる18pips以上だったことは過去4回(頻度25%)です。
この4回の直後1分足跳幅の平均は32pipsで、これは過去全平均25pipsより7pips大きくなっています。直前1分足がいつもより大きく動いたときには、直後1分足もやや大きく反応している可能性があります。但し、このとき直前1分足と直後1分足の方向は1回(25%)しか一致していません。
そして、直後1分足の過去平均跳幅は25pipsです。
過去平均の25pipsを超えたことは44%あり、平均の1.5倍である36pipsを超えたことも19%あります。先述の通り、反応分布は大小まんべんなくばらついているものの、たまに大きく反応するのでご注意ください。
直後11分足は、過去平均跳幅が36pips、過去平均値幅が24pipsです。
平均値を見る限り、直後1分足跳幅と直後11分足跳幅の差が11pips以上、直後1分足終値と直後11分足跳幅の差は20pips以上、と大きくなっています。単なる差でなく「以上」と記したのは、これら平均値が直後1分足と直後11分足が反転したことも含めた平均となっているためです。
この差が大きいということは、直後1分足と直後11分足の方向一致率さえ高ければ、追撃に適している訳です。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。
指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)と、発表結果と前回結果の差(実態差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」をご参照願います。
反応性分析の結果を下表に示します。
直後1分足と直後11分足との方向一致率は93%です。そして、この93%の方向一致時だけを取り上げて直後1分足と直後11分足とを比較すると、跳値同士・終値同士で反応が伸びたことは各64%・71%です。
また、直後1分足終値がついてから、直後11分足が直後1分足の方向と反転していたことは7%しかありません。
つまり、高値(安値)掴みに気を付けて指標発表から1分以内にポジションを取り、1分経過後に利確を狙う指標です。直後1分足値幅より小さな点でポジションが取れたなら、長めにポジションを取っても良いかも知れません。早期参加・追撃徹底に適しています。
次に、反応一致性分析の結果を下表に示します。
直前1分足の陰線率が80%、直後1分足の陽線率が73%と、反応方向に偏りが目立ちます。そして、そして、指標発表前のローソク足方向が発表後のローソク足方向を示唆している兆しは見受けられません。
最後に、指標一致性分析の結果を下表に示します。
事後差異と直後1分足の方向一致率が80%で、本指標への反応は素直だと言えます。その他ローソク足の方向に対し、先期確定値・市場予想・発表結果の各大小関係は強い影響を与えていません。
巻頭箇条書きのシナリオの項をご参照願います。
以下は2017年7月27日に追記しています。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
結果は前期比・前年比ともに市場予想通りでした。前回確定値に対しては、前期比が改善、前年比が低下です。低下とは言え、前年比は+1.7%なので、悪い数字ではありません。
反応は、指標発表前が上下にヒゲの目立つ迷いがあり、発表直後が陽線、そしてその後は陰線に転じています。全体としての反応は小さくなりました。
市場予想通りでそれほど悪い数字ではないことが、発表直後の陽線での反応だと思われます。そしてその後の反転陰線は、この数字では来週のMPCで利上げ派が強く出られないことと捉えられたからではないでしょうか。
取引結果は次の通りでした。
直前1分足は損切となりました。がしかし、これは確率上の問題ですから考えても仕方ありません。
追撃初期に損切となったのは意外でした。発表から数秒間は上下の動きに迷いがあって、上に動き始めたのを確認してから追撃を開始しました。がしかし、反転です。慎重に反応方向を見極めたつもりでしたが、まぁこんなこともあります。
事前調査分析内容を、以下に検証します
事前準備していたシナリオは次の通りです。
下表に、本ブログを始めてからの本指標シナリオでの取引成績を纏めておきます。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
2017年7月26日17:30に英国経済指標「四半期GDP速報値」が発表されます。今回発表は2017年4-6月期の集計結果です。
同時刻に、BBA(英銀行協会)の住宅ローン承認件数の発表が予定されています。がしかし、本指標と比べた場合、影響を無視しても差し支えないでしょう。
今回の市場予想と前回結果は次の通りです。市場予想は本記事作成時点の値です。
本指標の特徴は以下の通りです。
- 反応程度は平均的に大きいものの、ばらつきも大きくなっています。
- 反応方向は前期比結果の良し悪しに素直です。
- 指標発表後は早期参加・追撃徹底に適しています。
定型分析の結果は以下の通りです。
調査・分析結果は以下の通りです。
- 指標結果の予想分析結論は「わからない」です。
次週にMPC(今後のBOE金融政策決定)が予定されています。景気後退にせよ好調維持にせよ、いずれかが明確になれば利上げ期待や失望がGBPを大きく動かす可能性があります。
こうした状況では、指標発表時刻を跨いでポジションを持つことが危険です。大きく反応するなら追撃でも稼げます。何も無理をする必要はありません。 - 過去のローソク足の特徴は以下の通りです。
(1) たまに(頻度19%)直前10-1分足跳幅が通常の1.5倍(18pips)以上に達することがあります。がしかし、そうした事例は指標発表直後1分足跳幅の大きさや方向と無関係です。慌てて動きに追従して痛手を負わないように気をつけましょう。
(2) ときどき(頻度25%)、直前1分足跳幅が通常の1.5倍(18pips)以上に達することがあります。がしかし、そうした事例は指標発表直後1分足跳幅がやや平均より大きくなるものの、反応方向とは無関係です。慌てて動きに追従して痛手を負わないように気をつけましょう。
(3) 指標発表直後の過去反応は大小まんべんなく分布しており、利確・損切の目安を予め得にくい指標です。 - 定型分析の結論は次の通りです。
(1) 本指標は、指標発表後に早期参加・追撃徹底に適しています。
高値(安値)掴みに気を付けて指標発表から1分以内にポジションを取り、1分経過後に利確を狙う指標です。直後1分足値幅より小さな点でポジションが取れたなら、長めにポジションを取っても良いかも知れません。
(2) 本指標発表前後のローソク足方向には、直前1分足の陰線率が80%、直後1分足の陽線率が73%と、偏りが目立ちます。指標発表前のローソク足方向が発表後のローソク足方向を示唆している兆しは見受けられません。
(3) 本指標は、事後差異と直後1分足の方向一致率が80%で、指標発表直後の初期反応は素直だと言えます。その他ローソク足の方向に対し、先期確定値・市場予想・発表結果の各大小関係は強い影響を与えていません。 - 以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
(1) 直前1分足は陰線と見込みます。
(2) 指標発表後は、反応方向に順張りで早期参加・追撃徹底です。
動きが激しくポジションがなかなか取れなくても、慌ててボタンを押し続けて高値(安値)掴みをしてしまうことには気を付けましょう。ボタンを押す練習ではありません。落ち着いて上下動の呼吸のようなものを掴めるようになって、「掴める率」を高める練習だって、これから「高い勝率を維持できるようになる」ために必要です。
以上の詳細ないしは論拠は、以下の「T.調査・分析」に記しています。
T.調査・分析
公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。利確・損切の目安は、過去平均値を最近の反応の大小と見比べて感覚的に微修正しています。
【1. 指標概要】
本指標の意義は、当該期の総合的な経済実態を表し、各国主要政策に影響を与える点です。
主要国では、翌期に速報値・改定値・確定値が順次発表され、平均的な反応が最も大きいのは速報値です。
英国のGDP速報値は1・4・7・10月に発表されます。
次週にMPC(政策金利決定)が予定されています。景気後退にせよ好調維持にせよ、いずれかが明確になれば利上げ期待や失望がGBPを大きく動かす可能性があります。
ーーー$€¥ーーー
本記事の調査期間と、その期間いおける反応程度・分布を下表に纏めておきます。
最も指標結果に素直に反応する直後1分足跳幅は、過去平均で25pipsです。反応が大きいため、指標発表時刻を跨いでポジションを持つことは慎重でなければいけません。
また上表分布を別の言い方で説明すると、
- 12pips以下だったことは25%
- 13-25pipsが31%
- 26-36pipsが25%
- 37pips以上は13%
です。
まんべんなく分布しており、予め利確・損切の目安を得にくい指標だと言えるでしょう。
【2. 既出情報】
(2-1. 過去情報)
(2-1. 過去情報)
過去の発表結果と市場予想を下図に一覧します。そして、このグラフには前期確定値をプロットしています。
市場予想は発表直前の値をプロットし、発表結果と前期確定値は後に修正値が発表されても定時発表値のままをプロットしています。
前期比は前期確定値を上回ると市場予想されており、前年比は前期確定値を下回ると市場予想されています。
ーーー$€¥ーーー
前期比と前年比がそれぞれ反応方向にどの程度影響しているのかを調べておきました。
一般に、事後差異(発表結果ー市場予想)と直後1分足の方向一致率は高くなります。この方向一致率が高いほど「素直に反応する」指標だと言えます。
明らかに前期比の方が前年比より反応方向に強く影響しています。
但し、GDP発表では市場予想と発表結果が同値となることも多く、前期比だけの事後差異に頼っていると、それが同値だったとき反応方向がわかりません。そこで、
2✕前期比の差異
+1✕前年比の差異
+1✕前年比の差異
の符号が反応方向と一致する、と捉えておくといいでしょう。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示します。
まず、直前10-1分足は過去平均跳幅が12pipsです。跳幅がその1.5倍の18pips以上だったことは過去3回(頻度19%)あります。
この3回の発表直後1分足跳幅は24pipsで、これは直後1分足の過去全平均25pipsとほぼ同じです。そして、この3回の直前10-1分足と直後1分足の方向は1回(33%)しか一致していません。
つまり、直前10-1分足の反応が通常の1.5倍(18pips)以上に達したとしても、それが直後1分足の反応程度や方向を示唆しているとは言えません。
次に、直前1分足の過去平均跳幅は12pipsです。この跳幅がその1.5倍にあたる18pips以上だったことは過去4回(頻度25%)です。
この4回の直後1分足跳幅の平均は32pipsで、これは過去全平均25pipsより7pips大きくなっています。直前1分足がいつもより大きく動いたときには、直後1分足もやや大きく反応している可能性があります。但し、このとき直前1分足と直後1分足の方向は1回(25%)しか一致していません。
そして、直後1分足の過去平均跳幅は25pipsです。
過去平均の25pipsを超えたことは44%あり、平均の1.5倍である36pipsを超えたことも19%あります。先述の通り、反応分布は大小まんべんなくばらついているものの、たまに大きく反応するのでご注意ください。
直後11分足は、過去平均跳幅が36pips、過去平均値幅が24pipsです。
平均値を見る限り、直後1分足跳幅と直後11分足跳幅の差が11pips以上、直後1分足終値と直後11分足跳幅の差は20pips以上、と大きくなっています。単なる差でなく「以上」と記したのは、これら平均値が直後1分足と直後11分足が反転したことも含めた平均となっているためです。
この差が大きいということは、直後1分足と直後11分足の方向一致率さえ高ければ、追撃に適している訳です。
【3. 定型分析】
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。
指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)と、発表結果と前回結果の差(実態差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」をご参照願います。
反応性分析の結果を下表に示します。
直後1分足と直後11分足との方向一致率は93%です。そして、この93%の方向一致時だけを取り上げて直後1分足と直後11分足とを比較すると、跳値同士・終値同士で反応が伸びたことは各64%・71%です。
また、直後1分足終値がついてから、直後11分足が直後1分足の方向と反転していたことは7%しかありません。
つまり、高値(安値)掴みに気を付けて指標発表から1分以内にポジションを取り、1分経過後に利確を狙う指標です。直後1分足値幅より小さな点でポジションが取れたなら、長めにポジションを取っても良いかも知れません。早期参加・追撃徹底に適しています。
次に、反応一致性分析の結果を下表に示します。
直前1分足の陰線率が80%、直後1分足の陽線率が73%と、反応方向に偏りが目立ちます。そして、そして、指標発表前のローソク足方向が発表後のローソク足方向を示唆している兆しは見受けられません。
最後に、指標一致性分析の結果を下表に示します。
事後差異と直後1分足の方向一致率が80%で、本指標への反応は素直だと言えます。その他ローソク足の方向に対し、先期確定値・市場予想・発表結果の各大小関係は強い影響を与えていません。
【4. シナリオ作成】
巻頭箇条書きのシナリオの項をご参照願います。
以上
2017年7月26日17:30発表
以下は2017年7月27日に追記しています。
U. 結果・検証
【5. 発表結果】
(5-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
結果は前期比・前年比ともに市場予想通りでした。前回確定値に対しては、前期比が改善、前年比が低下です。低下とは言え、前年比は+1.7%なので、悪い数字ではありません。
反応は、指標発表前が上下にヒゲの目立つ迷いがあり、発表直後が陽線、そしてその後は陰線に転じています。全体としての反応は小さくなりました。
市場予想通りでそれほど悪い数字ではないことが、発表直後の陽線での反応だと思われます。そしてその後の反転陰線は、この数字では来週のMPCで利上げ派が強く出られないことと捉えられたからではないでしょうか。
(5-2. 取引結果)
取引結果は次の通りでした。
直前1分足は損切となりました。がしかし、これは確率上の問題ですから考えても仕方ありません。
追撃初期に損切となったのは意外でした。発表から数秒間は上下の動きに迷いがあって、上に動き始めたのを確認してから追撃を開始しました。がしかし、反転です。慎重に反応方向を見極めたつもりでしたが、まぁこんなこともあります。
【6. 分析検証】
(6-1. 分析検証)
事前調査分析内容を、以下に検証します
- 過去の傾向では、反応程度は平均的に大きいものの、ばらつきが大きいことがわかっていました。
今回は直後1分足跳幅5pipsですから、かなり小さい反応となりました。 - 過去の傾向では、反応方向が前期比結果の良し悪しに素直でした。
今回は市場予想同値なので判定できません。 - 過去の傾向では、指標発表後に早期参加・追撃徹底に適していました。
結果は、上下の動きに迷いがあり、これは前期比・前年比ともに市場予想同値だったので仕方ありません。早期参加は一呼吸遅らせて、追撃は損切分を取り返したら早々に止めました。指標結果の良し悪しが判定できない以上、プロの思惑で上下どちらに動くかがわかりません。そのプロもどちらに動くかわからないように上下動だった以上、危なくて仕方ありません。
(6-2. シナリオ検証)
事前準備していたシナリオは次の通りです。
- 直前1分足は陰線と見込んでいました。問題ありません。損切となったのはポジション取得のタイミングが悪かったせいです。
- 指標発表後は、反応方向に順張りで早期参加・追撃徹底するつもりでした。
動きが鈍く、指標結果を確認したら前期比・前年比ともに市場予想同値です。方向を見極めてからポジション取得したものの、結果は反転・損切となりました。2回目の追撃で損切分を取り返せたのは、単に運です。
下表に、本ブログを始めてからの本指標シナリオでの取引成績を纏めておきます。
以上
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
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