2017年04月11日
英国雇用指標「失業保険申請件数・失業率」発表前後のGBPJPY反応分析(2017年4月12日17:30発表結果検証済)
以下、「T.調査」「U.分析」を事前投稿し、「V.結果」「W.検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。事後投稿の日時は「V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
2017年4月12日17:30に英国雇用指標「失業保険申請件数・失業率」が発表されます。今回発表は2017年3月分の集計結果です。
同時刻、何のイベントでか不明ですが、英中銀総裁発言が予定されているとの情報があります。それがどう影響するのかはわかりません。
本指標の要点は下表に整理しておきました。
先月発表から、なぜか市場予想がなくなっています。市場予想がなくなったのは、FX会社1社だけではないようです。追って理由は調べておきます。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
何気なく取引するよりも、こうしたことを頭に入れておいた方が、指標発表前後の取引では圧倒的に有利です。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「T.調査」「U.分析」を事前投稿し、「V.結果」「W.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
日本を除く主要国では、雇用統計発表直後の反応が他の指標発表時よりも大きくなる傾向があります。これは、雇用統計がその国の景気を最もよく表している、と考えられているからです。
どの国でも失業率は「失業者÷労働力人口×100」と定義され、失業者は「働く意思があるのに失職中の人」とされています。がしかし、働く意思があるのに失職中の人をカウントすることは難しいのです。年金受給者・生活保護者・収監者を除いたり、細かな定義を見ると算出の難しさがわかります。
そのため、失業保険申請件数や雇用者数を集計して、失業率の算定がおかしな数字となっていないことをチェックしている訳です。ちなみに、英国では失業保険申請件数を失業率と同時に集計・発表しています。
なお、英国では日本よりもかなり早くから派遣雇用者が多いという特徴がありました。また、終身雇用という制度がない、という雇用環境も我々と異なります。そうした社会的背景を知らないと、英国雇用統計はよくわからないものです(知っていても、我々には想像するしかない部分が多いのですが)。
少し古い記事ですが、DIAMOND onlineの特別レポート記事で「日本で報じられない“派遣労働”大国イギリスの実情と教訓〜英ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント社の幹部に聞く」というのがありました。日英の雇用環境の違いがとてもわかりやすくまとまったインタビュー記事だと思います。宜しければご参考までに。
以前はかなり大きな反応をする指標でしたが、最近はなぜかあまり反応しません。とはいえ、直後1分足跳幅が20pips程度、直後11分足跳幅は40pipsも反応するので、日欧の雇用指標に比べると大きく反応します。
指標発表を跨いでポジションを持たずに、指標発表への反応方向を見てからポジションを取っても、同じ方向に反応が伸び続ける傾向があります。
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの26回分のデータに基づいています。
下に過去の市場予想と発表結果を示します。上図が失業保険申請件数、下図が失業率です。
市場予想がないため、先に指標分析の意義から考えおきたいと思います。
後記、指標一致性分析では、指標発表結果が良くても悪くても、直後1分足・直後11分足との方向一致率が60%そこそこしかありません。
では、発表数値について考察します。
製造業に関してはPMIが3か月連続で低下しています。鉱工業生産指数は3月分が未発表ながら、やはり2月まで3か月連続で低下し、今年に入ってからはマイナスとなっています。雇用を増やす時期ではないでしょう。
サービス業に関しては3月PMIがやや持ち直しています。そして、小売売上高指数は3月分が未発表ながら、2月分までが2か月連続改善しています。最新3月分の小売データとしては、4月11日08:01にBRC小売売上高が発表されていました。BRCに依れば、小売売上高前月比は今年に入って3か月連続マイナスです。PMIと小売売上高指数が改善でBRCが悪化と、良し悪し混在となっています。
ただ、英国の春の大型連休は今週14日から17日です(イースター休暇)。大型連休の前にはどの国でも消費が抑えられます。よって、3月は小売が良いとも思えず、BRC発表結果の通りサービス業も悪化と推察されます。
今回は市場予想が出ていないので、それと比較することができないものの、発表結果が良くなる兆候よりも悪くなる兆候の方が多いようです。
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
直前10分足・直前1分足には、長いヒゲが目立ちます。直後1分足・直後11分足は、2016年以降がそれ以前に比べて反応が小さくなっています。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が76%で、方向一致時に終値が直後1分足終値を超えて伸びていたことが74%です。これなら指標発表後の反応方向を確認してから、追いかけてポジションを持っても安心できます。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
直前1分足の陰線率が72%となっています。
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
指標発表結果が良くても悪くても、直後1分足・直後11分足との方向一致率が60%そこそこです。
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
以下は2017年4月12日21:00頃に追記しています。
結果は、失業保険申請件数が2.55万人で前回結果(△1.13万人)より悪化、失業率が2.2%で前回結果(2.1%)より悪化、です。この結果で陽線での反応でした。
このような結果に対し、このような反応ではどうしようもありませんね。ロイター速報では、失業保険申請件数が2011年7月以来の大幅な伸びを記録した、とのことです。
但し、ヒントはあります。下記7-1項をご覧ください。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
上図4本足チャートをご覧ください。
英雇用統計は、なぜか先月から国内FX会社の市場予想がなくなっています。がしかし、物価とPMIを見て、あとはEU離脱交渉に向けた交渉難航を想像すれば、雇用統計が良い結果になる公算は低いはずです。
にも関わらず、4本足チャートを見る限り、指標発表前からすごい勢いでGBPが買われています。特に、直前1分足跳幅は、少なくとも2015年1月以降で最大となっていました。
この異常な動きは、特に17:00頃から急激になったように見えました。
なぜか。
国内FX会社の多くが事前案内している新規失業保険申請件数や失業率など、今や英米欧で重視されていない可能性があります。
また、今回の動きが経済指標なんて関係ないほど、強い上昇トレンドを生むものだった可能性があります。
先ほど見てみると、少なくともロイターの市場予想は賃金とILO方式失業率で行われており、さすがです(怠惰で顧客を軽んじている会社ではない)。来月以降は、米英の雇用統計は、国内FX会社でなくロイターかブルームバーグを見て載せることにします。できれば、伝統のあって市場の信頼が高い海外FX会社にもっと日本進出してもらいたいものです。
がしかし、国内FX参加者の視点がずれていたのであれ、それは主でなく従の動きです。
英雇用統計は通常ならかなり関心の高い経済指標です。その発表で、失業保険申請件数や失業率が悪化しそうだったのに、このGBP買いはおかしな動きです。GBPJPYだけの動きだけでなく、GBPUSDでもEURGBPもGBPが買われています。
いずれも転機は14:00過ぎ頃から起きていたようです。昨夜は米金利低下・ダウ下落を受けてUSDが売られました。14時・15時頃に始まる市場(インド、中東、東欧)では、昨夜0時頃からのこの動きには追従できなかった可能性があります。よって、これらの市場ではUSDの買ポジションを持っていたら、USDの損切で始まります(JPYに対しては、国内で昨夜からのJPY買がもっと多く利確されるので、USDJPYはUSD高になります)。
次に、15時頃には欧州が朝になり、16時頃には英国が朝を迎え、同様の動きと便乗買いが行われます。
本当のことはわかりませんが、昨夜のUSD売り(米国債、米株売り)は23時か0時から本格化したので、一応これで辻褄があいます。損切・利確が主だったから(新規ポジション構築が目的でなかったから)、英国が動き始める17時頃から加速し、18時頃にはウソのようにGBP買の勢いがなくなった、と考えれば良いでしょう。
今日の英雇用統計の時間は、経済指標どころじゃなかったのでしょう。
取引結果は次の通りでした。
指標発表前のGBPの動きは、シナリオが想定しているような状況ではなかったように思えます。ときおり下げようとしても、すぐそれ以上にGBPが買われていました。
といっても、英雇用統計です。事前想定と逆に反応したので、まず事実確認にひと手間かかりました。最初、時給が改善との速報を見ても、失業保険申請件数と失業率が前回より悪化していたので、反応方向が信じられませんでした。
順張り方向がGBP買と納得して追撃ポジションを持ったタイミングが悪く、何度か損切を迷いました。ぎりぎりの利確となりましたが、これを成績表に含めてよいか迷います。
今回は、指標の動きを読んでポジションを取るというような取引でなかったと思います。
事前調査分析内容は割愛します。
意味がない。
事前準備していたシナリオへの検証も割愛します。
これも今日は意味がない。
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本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
2017年4月12日17:30に英国雇用指標「失業保険申請件数・失業率」が発表されます。今回発表は2017年3月分の集計結果です。
同時刻、何のイベントでか不明ですが、英中銀総裁発言が予定されているとの情報があります。それがどう影響するのかはわかりません。
本指標の要点は下表に整理しておきました。
先月発表から、なぜか市場予想がなくなっています。市場予想がなくなったのは、FX会社1社だけではないようです。追って理由は調べておきます。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
- まず、本指標発表前後に取引を行う場合の注意点です。
(1) 指標発表と同時刻に、上記のように英中銀総裁発言が予定されているようです。気を付けておきましょう。
(2) 直前10分足・直前1分足には、長いヒゲが目立ちます。直後1分足・直後11分足は、2016年以降がそれ以前に比べて反応が小さくなっています。
(3) 下記シナリオの項で述べるように、本指標は追撃しやすい指標です。無理をして、発表を跨いでポジションを取って余計な危険を冒す必要はありません。 - 次に指標についてです。
主要FX会社HPで、市場予想が公表されていないため、発表結果の良し悪しの基準がありません。但し、直近の景気指標・実態指標の動きを見ると、良否混在でやや雇用情勢の悪化を示唆する情報の方が多いようです。
無理に指標発表を跨いでポジションを取る必要はありませんが、あえて言うなら今回は売りでしょう。 - シナリオは次の通りです。
(1) 直前1分足は、反応一致性分析の結果、陰線率が72%となっています。但し、ローソク足検証では、過去に長いヒゲが発生して戻していることも多いようなので、欲張らずに利確した方が良いでしょう。
(2) 直後1分足は、上記指標定性分析結論に依り、陰線となる可能性の方が高いと考えています。がしかし、不安も大きく、無理をしてポジションを取るつもりはありません。4月11日に発表される物価指標発表時の各社解説記事を確認して、どうするかを決めます。
(3)直後11分足は、直後1分足との方向一致率が76%で、方向一致時に終値が直後1分足終値を超えて伸びていたことが74%です。これなら指標発表後の反応方向を確認してから、追いかけてポジションを持っても安心できます。
何気なく取引するよりも、こうしたことを頭に入れておいた方が、指標発表前後の取引では圧倒的に有利です。
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「T.調査」「U.分析」を事前投稿し、「V.結果」「W.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
T.調査
【1. 指標概要】
日本を除く主要国では、雇用統計発表直後の反応が他の指標発表時よりも大きくなる傾向があります。これは、雇用統計がその国の景気を最もよく表している、と考えられているからです。
どの国でも失業率は「失業者÷労働力人口×100」と定義され、失業者は「働く意思があるのに失職中の人」とされています。がしかし、働く意思があるのに失職中の人をカウントすることは難しいのです。年金受給者・生活保護者・収監者を除いたり、細かな定義を見ると算出の難しさがわかります。
そのため、失業保険申請件数や雇用者数を集計して、失業率の算定がおかしな数字となっていないことをチェックしている訳です。ちなみに、英国では失業保険申請件数を失業率と同時に集計・発表しています。
なお、英国では日本よりもかなり早くから派遣雇用者が多いという特徴がありました。また、終身雇用という制度がない、という雇用環境も我々と異なります。そうした社会的背景を知らないと、英国雇用統計はよくわからないものです(知っていても、我々には想像するしかない部分が多いのですが)。
少し古い記事ですが、DIAMOND onlineの特別レポート記事で「日本で報じられない“派遣労働”大国イギリスの実情と教訓〜英ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント社の幹部に聞く」というのがありました。日英の雇用環境の違いがとてもわかりやすくまとまったインタビュー記事だと思います。宜しければご参考までに。
以前はかなり大きな反応をする指標でしたが、最近はなぜかあまり反応しません。とはいえ、直後1分足跳幅が20pips程度、直後11分足跳幅は40pipsも反応するので、日欧の雇用指標に比べると大きく反応します。
指標発表を跨いでポジションを持たずに、指標発表への反応方向を見てからポジションを取っても、同じ方向に反応が伸び続ける傾向があります。
【2. 既出情報】
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの26回分のデータに基づいています。
(2-1. 過去情報)
下に過去の市場予想と発表結果を示します。上図が失業保険申請件数、下図が失業率です。
市場予想がないため、先に指標分析の意義から考えおきたいと思います。
後記、指標一致性分析では、指標発表結果が良くても悪くても、直後1分足・直後11分足との方向一致率が60%そこそこしかありません。
では、発表数値について考察します。
製造業に関してはPMIが3か月連続で低下しています。鉱工業生産指数は3月分が未発表ながら、やはり2月まで3か月連続で低下し、今年に入ってからはマイナスとなっています。雇用を増やす時期ではないでしょう。
サービス業に関しては3月PMIがやや持ち直しています。そして、小売売上高指数は3月分が未発表ながら、2月分までが2か月連続改善しています。最新3月分の小売データとしては、4月11日08:01にBRC小売売上高が発表されていました。BRCに依れば、小売売上高前月比は今年に入って3か月連続マイナスです。PMIと小売売上高指数が改善でBRCが悪化と、良し悪し混在となっています。
ただ、英国の春の大型連休は今週14日から17日です(イースター休暇)。大型連休の前にはどの国でも消費が抑えられます。よって、3月は小売が良いとも思えず、BRC発表結果の通りサービス業も悪化と推察されます。
今回は市場予想が出ていないので、それと比較することができないものの、発表結果が良くなる兆候よりも悪くなる兆候の方が多いようです。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
直前10分足・直前1分足には、長いヒゲが目立ちます。直後1分足・直後11分足は、2016年以降がそれ以前に比べて反応が小さくなっています。
U. 分析
【3. 反応性分析】
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が76%で、方向一致時に終値が直後1分足終値を超えて伸びていたことが74%です。これなら指標発表後の反応方向を確認してから、追いかけてポジションを持っても安心できます。
【4. 反応一致性分析】
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
直前1分足の陰線率が72%となっています。
【5. 指標一致性分析】
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
指標発表結果が良くても悪くても、直後1分足・直後11分足との方向一致率が60%そこそこです。
【6. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
- (1) 直前1分足は、反応一致性分析の結果、陰線率が72%となっています。但し、ローソク足検証では、過去に長いヒゲが発生して戻していることも多いようなので、欲張らずに利確した方が良いでしょう。
(2) 直後1分足は、上記指標定性分析結論に依り、陰線となる可能性の方が高いと考えています。がしかし、不安も大きく、無理をしてポジションを取るつもりはありません。4月11日に発表される物価指標発表時の各社解説記事を確認して、どうするかを決めます。
(3)直後11分足は、直後1分足との方向一致率が76%で、方向一致時に終値が直後1分足終値を超えて伸びていたことが74%です。これなら指標発表後の反応方向を確認してから、追いかけてポジションを持っても安心できます。
以上
2017年4月12日17:30発表
以下は2017年4月12日21:00頃に追記しています。
V. 結果
【7. 発表結果】
結果は、失業保険申請件数が2.55万人で前回結果(△1.13万人)より悪化、失業率が2.2%で前回結果(2.1%)より悪化、です。この結果で陽線での反応でした。
このような結果に対し、このような反応ではどうしようもありませんね。ロイター速報では、失業保険申請件数が2011年7月以来の大幅な伸びを記録した、とのことです。
但し、ヒントはあります。下記7-1項をご覧ください。
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
上図4本足チャートをご覧ください。
英雇用統計は、なぜか先月から国内FX会社の市場予想がなくなっています。がしかし、物価とPMIを見て、あとはEU離脱交渉に向けた交渉難航を想像すれば、雇用統計が良い結果になる公算は低いはずです。
にも関わらず、4本足チャートを見る限り、指標発表前からすごい勢いでGBPが買われています。特に、直前1分足跳幅は、少なくとも2015年1月以降で最大となっていました。
この異常な動きは、特に17:00頃から急激になったように見えました。
なぜか。
国内FX会社の多くが事前案内している新規失業保険申請件数や失業率など、今や英米欧で重視されていない可能性があります。
また、今回の動きが経済指標なんて関係ないほど、強い上昇トレンドを生むものだった可能性があります。
先ほど見てみると、少なくともロイターの市場予想は賃金とILO方式失業率で行われており、さすがです(怠惰で顧客を軽んじている会社ではない)。来月以降は、米英の雇用統計は、国内FX会社でなくロイターかブルームバーグを見て載せることにします。できれば、伝統のあって市場の信頼が高い海外FX会社にもっと日本進出してもらいたいものです。
がしかし、国内FX参加者の視点がずれていたのであれ、それは主でなく従の動きです。
英雇用統計は通常ならかなり関心の高い経済指標です。その発表で、失業保険申請件数や失業率が悪化しそうだったのに、このGBP買いはおかしな動きです。GBPJPYだけの動きだけでなく、GBPUSDでもEURGBPもGBPが買われています。
いずれも転機は14:00過ぎ頃から起きていたようです。昨夜は米金利低下・ダウ下落を受けてUSDが売られました。14時・15時頃に始まる市場(インド、中東、東欧)では、昨夜0時頃からのこの動きには追従できなかった可能性があります。よって、これらの市場ではUSDの買ポジションを持っていたら、USDの損切で始まります(JPYに対しては、国内で昨夜からのJPY買がもっと多く利確されるので、USDJPYはUSD高になります)。
次に、15時頃には欧州が朝になり、16時頃には英国が朝を迎え、同様の動きと便乗買いが行われます。
本当のことはわかりませんが、昨夜のUSD売り(米国債、米株売り)は23時か0時から本格化したので、一応これで辻褄があいます。損切・利確が主だったから(新規ポジション構築が目的でなかったから)、英国が動き始める17時頃から加速し、18時頃にはウソのようにGBP買の勢いがなくなった、と考えれば良いでしょう。
今日の英雇用統計の時間は、経済指標どころじゃなかったのでしょう。
(7-2. 取引結果)
取引結果は次の通りでした。
指標発表前のGBPの動きは、シナリオが想定しているような状況ではなかったように思えます。ときおり下げようとしても、すぐそれ以上にGBPが買われていました。
といっても、英雇用統計です。事前想定と逆に反応したので、まず事実確認にひと手間かかりました。最初、時給が改善との速報を見ても、失業保険申請件数と失業率が前回より悪化していたので、反応方向が信じられませんでした。
順張り方向がGBP買と納得して追撃ポジションを持ったタイミングが悪く、何度か損切を迷いました。ぎりぎりの利確となりましたが、これを成績表に含めてよいか迷います。
今回は、指標の動きを読んでポジションを取るというような取引でなかったと思います。
【8. 調査分析検証】
事前調査分析内容は割愛します。
意味がない。
【9. シナリオ検証】
事前準備していたシナリオへの検証も割愛します。
これも今日は意味がない。
以上
もしこの記事が何か参考になったなら、どれか広告バナーをクリックして提携先に興味をお持ち頂けると幸いです。提携先はいずれも良心的なところを選んだつもりです。安心してください。
ーーー以下は広告ですーーー
ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
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