2017年04月03日
豪州金融政策「RBA政策金利」発表前後のAUDJPY反応分析(2017年4月4日13:30発表結果検証済)
以下、「T.調査」「U.分析」を事前投稿し、「V.結果」「W.検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。事後投稿の日時は「V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
2017年4月4日13:30に豪州金融政策「RBA政策金利」が発表されます。
本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
RBAとはオーストラリア準備銀行(Reserve Bank Of Australia)のことで、日本の日銀に相当します。RBAの金融政策は、金融政策決定理事会で決定されます。金融政策決定理事会は近年1月を除き毎月第1火曜日に実施されます。
金融政策は、物価を適正水準に保つため中央銀行が行う経済政策です。政策には金融緩和か金融引締という施策があって、政策金利もそのひとつと言えます。
現在、主要先進国で為替レートを適正水準に保とうとする行為は、それがその国の通貨を安くする場合に表向き否定されがちです。がしかし、現実問題として金利が動けば、金利差が広がったときに資金は金利の高い方へと移動します。そして、政策金利を動かした国の通貨の為替レートが動きます。
本指標について既に公開されている情報を整理します。以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2014年12月分以降前回までの25回分のデータに基づいています。
そして、本指標の過去の動きを下図に示します。
今回の市場予想は現状維持となっています。論拠は、前回3月に現状維持を決めた際に「政策スタンスを変更しないことが経済の持続可能な成長と、時間をかけてインフレ目標を達成することに一致すると判断」との声明をRBAが出しているため、です。
では次に、「市場予想通りに現状維持」となったことは、調査期間において20回あります。この20回について、反応を調べてみました。
発表結果に対し最も素直に反応する直後1分足跳幅の平均値は24pipsです。そして、この平均値を超えて反応したことは20回中9回(45%)でした。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
下表は、過去25回のうち「市場予想通りに現状維持」となったときの反応性分析です。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が79%、方向一致時に終値が直後1分足終値より伸びたことが60%です。この数字なら、反応方向を確認してから追いかけても良いでしょう。但し、60%という数字は安心できる数字ではないので、あまり深追いしない方が良いかも知れません。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
下表は、過去25回のうち「市場予想通りに現状維持」となったときの反応性分析です。
直前1分足の陰線率が72%となっています。
直後1分足は陽線率が75%となっています。
直後11分足の陽線率は84%です。
シナリオは巻頭の箇条書きに記載しています。
ご参考までに、過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を以下に示しておきます。
以下は2017年4月5日22:40頃に追記しています。
以下、今回のRBA政策金利発表時の声明ざっくり版です。ぱっぱと適当に訳して頭を整理するために順序も入れ替えているので、正確な翻訳は別を当たってください。
前月の声明とほぼ変わりありません。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
金融政策発表時にしては直後1分足と直後11分足の形状と大きさのバランスが変です。リアルタイムでチャートを見ていなかったのでわかりませんが、発表時刻が数分遅れたのでしょうか。
残念ながら取引できず、チャートもリアルタイムで見てませんでした。
結果は「市場予想通り現状維持」で、反応は直前1分足が陽線、直後1分足が陰線、直後11分足が陰線です。
もし取引していたなら、直前1分足と直後1分足で損切、直後11分足追撃でそれを取り返していた、という展開だったでしょう。イベント終了後に加速してトレンド復帰のパターンですから、うまく追撃できた人は多かったでしょう。
リアルタイムでチャートの動きを見ていませんが、少し発表が遅れたのでしょうか。直後1分足と直後11分足のpipsの形とバランスが、金融政策発表時にしてはちょっと変ですね。
事前調査分析内容を、以下に検証します
結果は市場予想通り現状維持でした。
取引はできませんでしたが、検証しておきます。
結果は、直前1分足が陽線、直後1分足と直後11分足がともに陰線で、反応は伸びていたようです。
取引を逃し、もったいないことをしました。このチャート形状なら、追撃で大きく利確できた可能性があります。
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本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
2017年4月4日13:30に豪州金融政策「RBA政策金利」が発表されます。
本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
- 今回の市場予想は現状維持となっています。
論拠は、前回3月に現状維持を決めた際に「政策スタンスを変更しないことが経済の持続可能な成長と、時間をかけてインフレ目標を達成することに一致すると判断」との声明をRBAが出しているため、です。 - シナリオは次の通りです。
直前1分足は陰線です。過去の陰線率が72%となっています。
直後1分足は陽線です。過去の陽線率が75%となっています。
直後11分足は陽線です。過去の陽線率が84%となっています。但し、直後11分足は、直後1分足との方向一致率が79%、方向一致時に終値が直後1分足終値より伸びたことが60%です。この数字なら、反応方向を確認してから追いかけても良いでしょう。よって、もし直後1分足が陰線ならば、あまり深追いせずに売ポジションで追撃です。陽線であれ陰線であれ、60%という数字は安心できる数字ではありません。反応方向を確かめたら焦らずに戻りを待ってポジションを取り、欲張らずに早めに利確しましょう。
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
T.調査
【1. 指標概要】
RBAとはオーストラリア準備銀行(Reserve Bank Of Australia)のことで、日本の日銀に相当します。RBAの金融政策は、金融政策決定理事会で決定されます。金融政策決定理事会は近年1月を除き毎月第1火曜日に実施されます。
金融政策は、物価を適正水準に保つため中央銀行が行う経済政策です。政策には金融緩和か金融引締という施策があって、政策金利もそのひとつと言えます。
現在、主要先進国で為替レートを適正水準に保とうとする行為は、それがその国の通貨を安くする場合に表向き否定されがちです。がしかし、現実問題として金利が動けば、金利差が広がったときに資金は金利の高い方へと移動します。そして、政策金利を動かした国の通貨の為替レートが動きます。
【2. 既出情報】
本指標について既に公開されている情報を整理します。以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2014年12月分以降前回までの25回分のデータに基づいています。
そして、本指標の過去の動きを下図に示します。
今回の市場予想は現状維持となっています。論拠は、前回3月に現状維持を決めた際に「政策スタンスを変更しないことが経済の持続可能な成長と、時間をかけてインフレ目標を達成することに一致すると判断」との声明をRBAが出しているため、です。
では次に、「市場予想通りに現状維持」となったことは、調査期間において20回あります。この20回について、反応を調べてみました。
発表結果に対し最も素直に反応する直後1分足跳幅の平均値は24pipsです。そして、この平均値を超えて反応したことは20回中9回(45%)でした。
U. 分析
【3. 反応性分析】
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
下表は、過去25回のうち「市場予想通りに現状維持」となったときの反応性分析です。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が79%、方向一致時に終値が直後1分足終値より伸びたことが60%です。この数字なら、反応方向を確認してから追いかけても良いでしょう。但し、60%という数字は安心できる数字ではないので、あまり深追いしない方が良いかも知れません。
【4. 反応一致性分析】
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
下表は、過去25回のうち「市場予想通りに現状維持」となったときの反応性分析です。
直前1分足の陰線率が72%となっています。
直後1分足は陽線率が75%となっています。
直後11分足の陽線率は84%です。
【6. シナリオ作成】
シナリオは巻頭の箇条書きに記載しています。
ご参考までに、過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を以下に示しておきます。
以上
2017年4月4日13:30発表
以下は2017年4月5日22:40頃に追記しています。
V. 結果
【7. 発表結果】
以下、今回のRBA政策金利発表時の声明ざっくり版です。ぱっぱと適当に訳して頭を整理するために順序も入れ替えているので、正確な翻訳は別を当たってください。
- 政策理事会は政策金利を1.50%に据え置くことを決定した。
- 世界経済は、不透明感を残しつつも最近数カ月間の回復で、貿易と鉱工業生産が上向き雇用が改善している。その結果、多くの先進国で成長加速が見込まれる。
但し、中国はインフラや不動産への投資が成長を下支えしており、これら投資が借り入れ急増を伴っているため中期的リスクがある。 - 豪州経済は、世界経済の回復によるコモディティー価格上昇によって、国民所得を大きく押し上げた。インフレ率がほとんどの国で上昇した一方、コアインフレ率が依然として低水準となっているからだ。2013年以降の通貨安も、鉱業投資ブーム後の移行期の経済を支えている。(だから)通貨高はこの移行を難しくしかねない。
(注記:コモディティー価格はざっくり資源・食糧価格と読み替えてOK、コアインフレはインフレから資源・食糧を除いたものと考えてOK) - 銀行は最近、投資家向けを中心に住宅ローンの引き上げを発表した。住宅市場の状況は地域差がみられ、一部の市場で価格が大幅に上昇している一方、他の市場では価格が下落している。
家計の住宅購入ローン残高の増加は、引き続き家計収入を上回っている。がしかし、貸し出し基準の厳格化を実施したことによって、更なる増加リスクを抑えられるだろう。国内市場では、利息のみの返済が可能な融資への依存度が低下していることは進歩だと言える。 - 長期債利回りは前年より上昇しているものの、歴史的に見れば依然として低水準な状態が続いている。米国金利は一段と上昇し、他の主要国でも追加緩和が実施される見込みはもうない。金融政策は効果を挙げているのだ。
- かかるデータに基づいて、金融政策スタンスを維持することが、持続可能な経済成長およびインフレ目標の達成と一致している、と理事会は判断した。
前月の声明とほぼ変わりありません。
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
金融政策発表時にしては直後1分足と直後11分足の形状と大きさのバランスが変です。リアルタイムでチャートを見ていなかったのでわかりませんが、発表時刻が数分遅れたのでしょうか。
(7-2. 取引結果)
残念ながら取引できず、チャートもリアルタイムで見てませんでした。
結果は「市場予想通り現状維持」で、反応は直前1分足が陽線、直後1分足が陰線、直後11分足が陰線です。
もし取引していたなら、直前1分足と直後1分足で損切、直後11分足追撃でそれを取り返していた、という展開だったでしょう。イベント終了後に加速してトレンド復帰のパターンですから、うまく追撃できた人は多かったでしょう。
リアルタイムでチャートの動きを見ていませんが、少し発表が遅れたのでしょうか。直後1分足と直後11分足のpipsの形とバランスが、金融政策発表時にしてはちょっと変ですね。
【8. 調査分析検証】
事前調査分析内容を、以下に検証します
- 今回の市場予想は現状維持となっています。
論拠は、前回3月に現状維持を決めた際に「政策スタンスを変更しないことが経済の持続可能な成長と、時間をかけてインフレ目標を達成することに一致すると判断」との声明をRBAが出しているため、です。
結果は市場予想通り現状維持でした。
【9. シナリオ検証】
取引はできませんでしたが、検証しておきます。
- 直前1分足は陰線です。過去の陰線率が72%となっています。
直後1分足は陽線です。過去の陽線率が75%となっています。
直後11分足は陽線です。過去の陽線率が84%となっています。但し、直後11分足は、直後1分足との方向一致率が79%、方向一致時に終値が直後1分足終値より伸びたことが60%です。この数字なら、反応方向を確認してから追いかけても良いでしょう。よって、もし直後1分足が陰線ならば、あまり深追いせずに売ポジションで追撃です。陽線であれ陰線であれ、60%という数字は安心できる数字ではありません。反応方向を確かめたら焦らずに戻りを待ってポジションを取り、欲張らずに早めに利確しましょう。
結果は、直前1分足が陽線、直後1分足と直後11分足がともに陰線で、反応は伸びていたようです。
取引を逃し、もったいないことをしました。このチャート形状なら、追撃で大きく利確できた可能性があります。
以上
もしこの記事が何か参考になったなら、どれか広告バナーをクリックして提携先に興味をお持ち頂けると幸いです。提携先はいずれも良心的なところを選んだつもりです。安心してください。
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ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
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