2017年03月29日
英国経済指標「四半期GDP確報値」発表前後のGBPJPY反応分析(2017年3月31日17:30発表結果検証済)
以下、「T.調査」「U.分析」を事前投稿し、「V.結果」「W.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
2017年3月31日17:30に英国経済指標「四半期GDP確報値」が発表されます。今回発表は2016年10-12月期分の集計結果です。
本指標の要点は下表に整理しておきました。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
GDP(Gross Domestic Product)は「個人消費支出」「住宅投資」「設備投資」「在庫投資」「政府支出」など広範囲で総合的な国の成長率を表す指標です。
英国GDPは、「速報値(1・4・7・10月)」「改定値(2・5・8・11月)」「確定値(3・6・9・12月)」が順番に発表されます。ざっくり言えば、指標結果に最も素直に反応する直後1分足跳幅の平均は、速報値30pips強・改定値15pips強・確報値15pips強、といったところです。
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの15回分のデータに基づいています。
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
グラフは、確報値の市場予想と発表結果を示しています。GDP確報値の場合、前回結果は改定値を参考にすべきです。グラフの前回結果との差は、改定値で既に現在のレートに反映されています。
今回市場予想は、改定値に対し前期比が同じで、前年比が0.2低下となっています。本記事巻頭に挙げた表をご参照願います。
IMFが1月に発表した世界経済見通しでは、英国の2016年成長率(2016年10-12月期前年比)が2.0%となっています。これは、今回の市場予想と一致しています。
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が80%、方向一致時に終値が直後1分足終値よりも伸びていたことが75%となっています。この数字なら追いかけてポジションを持つべきでしょう。
過去のローソク足を詳細に見てみると、指標発表後に反転するときには1-2分後が多いようです。そして、直後1分足と直後11分足が同方向の場合にも、4-5分後にひとまずヒゲを残して戻ろうとする動きが見受けられます。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
直後1分足と直後11分足の方向一致率については、反応性分析の項で述べました。
他に、各ローソク足間で予兆のような動きはありません。
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
事前差異や事後差異がどうあれ、反応方向との関係は見出せません。
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
以下は2017年3月31日21:10頃に追記しています。
英国立統計局が発表したGDP確報値は、前期比0.7%増(改定値まま)・前年比1.9%増(改定値2.0%)でした。
英経済はブリグジット騒ぎの割に低迷しなかったものの、インフレ率の大幅上昇によって今後は個人消費が冷え込む見通しのようです。今回は家計可処分所得が前期比0.4%減で、約3年ぶりの大幅な落ち込みとなっています。貯蓄率も3.3%に低下し、1963年の統計開始以降最も低い水準となっています。企業設備投資にも不安が残り、前期比・前年比ともに0.9%の減少となっていました。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
取引結果は次の通りでした。
事前調査分析内容を、以下に検証します。事前の調査分析結果は以下の通りです。
結果は、前年比が改定値より0.1ポイント低下し、内容も決して良くなかったようです(インフレ・消費低迷・貯蓄率低下)。初期反応は陰線となったものの、発表後も含めて上下にばたばた動いて方向感が掴みにくい動きだったと思います。
15:00からのGBPJPYの動きを見ていても、今回は発表後に上に動きそうか下に動きそうかがわからなかったと思います。
事前に準備していたシナリオは下記の通りです。
うまく戻りからの再反転を捉えることができました。
発表1分後に一旦反転、4-6分後に戻りで139.45付近、その後は17:50頃に139.15付近まで下降。
1分・4-5分後の傾向は、今回もほぼ踏襲されました。そう知っていたものの、追撃のポジション取得が少し早かった(あと2分待つべきだった)かも知れません。まぁ、実際のチャートを見ていると、「そろそろ」というのを焦ることもあります。
本ブログ開始後の本指標取引は初めてでした。成績表を下表に記録しておきます。
もしこの記事が何か参考になったなら、どれか広告バナーをクリックして提携先に興味をお持ち頂けると幸いです。提携先はいずれも良心的なところを選んだつもりです。安心してください。
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
ーーー事前投稿分ーーー
2017年3月31日17:30に英国経済指標「四半期GDP確報値」が発表されます。今回発表は2016年10-12月期分の集計結果です。
本指標の要点は下表に整理しておきました。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
- ます取引上の注意です。
本指標は、指標一致性分析の結果、市場予想や発表結果が大きかろうが小さかろうが、ほぼ反応方向と関係がありません。こういう指標では、発表前に15:00頃からのGBPJPYのトレンド方向を確認しておくことが大切です。 - 今回のシナリオはひとつです。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が80%、方向一致時に終値が直後1分足終値よりも伸びていたことが75%となっています。この数字なら追いかけてポジションを持つべきでしょう。
過去のローソク足を詳細に見てみると、指標発表後に反転するときには1-2分後が多いようです。そして、直後1分足と直後11分足が同方向の場合にも、4-5分後にひとまずヒゲを残して戻ろうとする動きが見受けられます。気を付けましょう。
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
T.調査
【1. 指標概要】
GDP(Gross Domestic Product)は「個人消費支出」「住宅投資」「設備投資」「在庫投資」「政府支出」など広範囲で総合的な国の成長率を表す指標です。
英国GDPは、「速報値(1・4・7・10月)」「改定値(2・5・8・11月)」「確定値(3・6・9・12月)」が順番に発表されます。ざっくり言えば、指標結果に最も素直に反応する直後1分足跳幅の平均は、速報値30pips強・改定値15pips強・確報値15pips強、といったところです。
【2. 既出情報】
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの15回分のデータに基づいています。
(2-1. 過去情報)
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
グラフは、確報値の市場予想と発表結果を示しています。GDP確報値の場合、前回結果は改定値を参考にすべきです。グラフの前回結果との差は、改定値で既に現在のレートに反映されています。
今回市場予想は、改定値に対し前期比が同じで、前年比が0.2低下となっています。本記事巻頭に挙げた表をご参照願います。
IMFが1月に発表した世界経済見通しでは、英国の2016年成長率(2016年10-12月期前年比)が2.0%となっています。これは、今回の市場予想と一致しています。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
U. 分析
【3. 反応性分析】
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が80%、方向一致時に終値が直後1分足終値よりも伸びていたことが75%となっています。この数字なら追いかけてポジションを持つべきでしょう。
過去のローソク足を詳細に見てみると、指標発表後に反転するときには1-2分後が多いようです。そして、直後1分足と直後11分足が同方向の場合にも、4-5分後にひとまずヒゲを残して戻ろうとする動きが見受けられます。
【4. 反応一致性分析】
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
直後1分足と直後11分足の方向一致率については、反応性分析の項で述べました。
他に、各ローソク足間で予兆のような動きはありません。
【5. 指標一致性分析】
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
事前差異や事後差異がどうあれ、反応方向との関係は見出せません。
【6. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
以上
2017年3月31日17:30発表
以下は2017年3月31日21:10頃に追記しています。
V. 結果
【7. 発表結果】
英国立統計局が発表したGDP確報値は、前期比0.7%増(改定値まま)・前年比1.9%増(改定値2.0%)でした。
英経済はブリグジット騒ぎの割に低迷しなかったものの、インフレ率の大幅上昇によって今後は個人消費が冷え込む見通しのようです。今回は家計可処分所得が前期比0.4%減で、約3年ぶりの大幅な落ち込みとなっています。貯蓄率も3.3%に低下し、1963年の統計開始以降最も低い水準となっています。企業設備投資にも不安が残り、前期比・前年比ともに0.9%の減少となっていました。
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
(7-2. 取引結果)
取引結果は次の通りでした。
【8. 調査分析検証】
事前調査分析内容を、以下に検証します。事前の調査分析結果は以下の通りです。
- 本指標は、指標一致性分析の結果、市場予想や発表結果が大きかろうが小さかろうが、ほぼ反応方向と関係がありません。こういう指標では、発表前に15:00頃からのGBPJPYのトレンド方向を確認しておくことが大切です。
結果は、前年比が改定値より0.1ポイント低下し、内容も決して良くなかったようです(インフレ・消費低迷・貯蓄率低下)。初期反応は陰線となったものの、発表後も含めて上下にばたばた動いて方向感が掴みにくい動きだったと思います。
15:00からのGBPJPYの動きを見ていても、今回は発表後に上に動きそうか下に動きそうかがわからなかったと思います。
【9. シナリオ検証】
事前に準備していたシナリオは下記の通りです。
- 直後11分足は、直後1分足との方向一致率が80%、方向一致時に終値が直後1分足終値よりも伸びていたことが75%となっています。この数字なら追いかけてポジションを持つべきでしょう。
過去のローソク足を詳細に見てみると、指標発表後に反転するときには1-2分後が多いようです。そして、直後1分足と直後11分足が同方向の場合にも、4-5分後にひとまずヒゲを残して戻ろうとする動きが見受けられます。気を付けましょう。
うまく戻りからの再反転を捉えることができました。
発表1分後に一旦反転、4-6分後に戻りで139.45付近、その後は17:50頃に139.15付近まで下降。
1分・4-5分後の傾向は、今回もほぼ踏襲されました。そう知っていたものの、追撃のポジション取得が少し早かった(あと2分待つべきだった)かも知れません。まぁ、実際のチャートを見ていると、「そろそろ」というのを焦ることもあります。
本ブログ開始後の本指標取引は初めてでした。成績表を下表に記録しておきます。
以上
もしこの記事が何か参考になったなら、どれか広告バナーをクリックして提携先に興味をお持ち頂けると幸いです。提携先はいずれも良心的なところを選んだつもりです。安心してください。
ーーー以下は広告ですーーー
ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/6105488
この記事へのトラックバック