2017年03月15日
英国雇用指標「失業保険申請件数・失業率」発表前後のGBPJPY反応分析(2017年3月15日発表結果検証済)
2017年3月15日18:30に英国雇用指標「失業保険申請件数・失業率」が発表されます。今回発表は2017年2月分の集計結果です。
珍しく市場予想が前日(3月14日夜)時点で公表されていません。当日夜はFOMC政策金利発表のため、それどころではないのでしょう。がしかし、過去の傾向から言えば、FOMCで利上げ決定時の半分ぐらいは、英雇用統計はpipsが動く指標です。
参考までに本指標の要点を下表に整理しておきます。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「T.調査」「U.分析」を事前投稿し、「V.結果」「W.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
日本を除く主要国では、雇用統計発表直後の反応が他の指標発表時よりも大きくなる傾向があります。これは、雇用統計がその国の景気を最もよく表している、と考えられているからです。
どの国でも失業率は「失業者÷労働力人口×100」と定義され、失業者は「働く意思があるのに失職中の人」とされています。がしかし、働く意思があるのに失職中の人をカウントすることは難しいのです。年金受給者・生活保護者・収監者を除いたり、細かな定義を見ると算出の難しさがわかります。
そのため、失業保険申請件数や雇用者数を集計して、失業率の算定がおかしな数字となっていないことをチェックしている訳です。ちなみに、英国では失業保険申請件数を失業率と同時に集計・発表しています。
なお、英国では日本よりもかなり早くから派遣雇用者が多いという特徴がありました。また、終身雇用という制度がない、という雇用環境も我々と異なります。そうした社会的背景を知らないと、雇用統計はよくわからないものです(知っていても、我々には想像するしかない部分が多いのですが)。
少し古い記事ですが、DIAMOND onlineの特別レポート記事で「日本で報じられない“派遣労働”大国イギリスの実情と教訓〜英ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント社の幹部に聞く」というのがありました。日英の雇用環境の違いがとてもわかりやすくまとまったインタビュー記事だと思います。宜しければご参考までに。
以前はかなり大きな反応をする指標でしたが、最近はなぜかあまり反応しません。とはいえ、直後1分足跳幅が20pips程度、直後11分足跳幅は40pipsも反応するので、日欧の雇用指標に比べると大きく反応します。
指標発表を跨いでポジションを持たずに、指標発表への反応方向を見てからポジションを取っても、同じ方向に反応が伸び続ける傾向があります。
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの25回分のデータに基づいています。
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
素直にグラフを見る限り、英国雇用状況は最近になって急速に改善しているように見えます。がしかし、現地報道や直近の解説記事を見る限り、どうも様子が異なるようです。
直近のEU離脱交渉開始を睨んで、現地企業では新規採用を手控え始めているという報道解説記事が目につきます。欧米では、そうした報道が増えると、求職活動を手控える人が増えるという話を読んだことがあります。更に、英国ではもともと派遣・契約(両者雇用形態の英国での違いは知りません)社員ばかりで、正社員というのは少ないのです。正社員であっても終身雇用という常識はないようです。
社員の新規採用を止め、次に派遣・契約社員の延長雇用を打ち切る、という順は日本と変わりません。いま、現地では、多くの企業が新規採用を手控え始めた、という報道が出はじめた段階です。
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
最近は、以前に比べて反応が小さくなっています。それでも発表直後は20pips以上跳ねるので、指標発表を挟んでポジションを持つ場合にはご注意ください。
直後1分足と直後11分足の方向一致率が75%あり、しかも方向一致時に反応が伸びた事例が72%と高くなっています。方向一致率と方向伸長事例率がともに70%を超える指標は、ほとんどありません。その点が本指標の特徴と言えるでしょう。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
取引に使える確度には達していないものの、過去の傾向から言えば陽線率が高かったようです。がしかし、今後しばらくはEU離脱交渉のため新規雇用を手控える企業が増える、と予想されます。数値にはまだ表れていないものの、変化を注視していきたいと思います。
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
雇用指標では、失業保険申請件数や失業率が増えることは悪い状況です。例えば、「失業率が増える」と「陰線に反応」するのが素直です。よって、他の指標とは異なり、本来ならば不一致率が高いときが正常です。
現状は、ポジションが取れる70%以上・30%以下がありません。
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
今は無理に取引する環境ではありません。あまり過去の傾向通りに反応するとも言えない時期です。
以下は2017年3月16日12:00頃に追記しています。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
珍しく主要FX会社HPで市場予想が事前にないままの発表でした。なぜ市場予想がなかったのか、行われていなかったのか、行われていたけど何かの理由で今回は示されなかったのか、を週末に調べてみます。
取引結果は次の通りでした。
シナリオ1はギリギリまで粘った結果、約定に1・2秒を要して、記録を見るとちょうど発表時刻に約定となっていました。危ういところでした(遅れていたら10pips稼げたのですが、そういうのは同じだけ逆に動くリスクもあるので駄目です)。
シナリオ2はあと20秒我慢すれば20pips程度稼げました。が、これも結果論で勝てればOKです。
最も大きく勝てるのは、指標発表直前にポジションを取り、発表後の跳幅で利確するやり方です。
がしかし、そのようなやり方では、指標発表結果を当てるための根拠、発表結果によってどちらに反応するのかという根拠、反応がどれだけ伸びるかという根拠、がないと、なかなか勝てません。
それに比べてずっと簡単な方法が、発表前後の値動きの癖を記録しておくこと、です。例えば、多くの指標発表直前1分足は陰線になります。いくつかの指標発表では、発表直後の反応方向に、直後1分足終値がつく頃にポジションを取ると、直後11分足終値がつくまでに利確のチャンスがあります。
そういう場面がいつあるのか、を調べておけば、FXで負けるリスクは小さくできます。
事前調査分析内容を、以下に検証します
まず、指標について、です。事前の調査・分析結果は次の通りでした。
今回の結果は、失業率が前回と同じ、新規失業保険申請件数もマイナスでした。数値だけを見る限りでは良い結果です(失業保険の申請が減るのですから)。がしかし、反応は陰線でした。
調査・分析通りの内容です。
こうした指標では、よほどの確信がない限り、指標発表を挟んでポジションを持つことができませんよね。英国経済指標は素直な反応をする傾向があるものの、雇用統計だけは指標結果と反応結果の説明がうまくできません。もちろん、こじつければ何だって説明できるものですが、それでは1回々々の取引前に過去の解釈がアテにできなくなってしまいます。
それよりも「指標発表結果と反応方向との関係が説明できない指標」とわかっていた方が、取引には便利です。発表を跨いだポジションさえ取らなければ良いのですから。
次に、シナリオについてです。
直前1分足は陰線、直後1分足値幅が10pipsで直後11分足の跳幅が46pips・終値が39pipsでした。過去の傾向通りの反応をしました。
結局のところ、指標発表結果を当てた成績、反応方向を当てた成績は、損益を見るのが一番です。但し、実際のポジションを取っての成績だけがアテになります。自分のお金でポジションを取る気がない調査・分析は、50%しか当たりません。あるいは、適用期間が曖昧な中長期の展望となります。中長期の展望も、自分でポジションを持っていないと、50%しか当たりません。
50%を55%に置き換えて読んでもらっても構わないのですが、古いニュース記事を読めばそのことは良くわかります。対象と期限が明確な経済分析で、2/3(67%)を当てられるエコノミストは、驚くほど少数しかいないのです。
本指標での本ブログ開始後の成績です。大した額ではありませんが、勝てば楽しいのです。
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本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
珍しく市場予想が前日(3月14日夜)時点で公表されていません。当日夜はFOMC政策金利発表のため、それどころではないのでしょう。がしかし、過去の傾向から言えば、FOMCで利上げ決定時の半分ぐらいは、英雇用統計はpipsが動く指標です。
参考までに本指標の要点を下表に整理しておきます。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
- 前々回は失業保険申請件数が、前回は失業保険申請件数と失業率がともに市場予想よりも大幅に改善されました。がしかし、前々回は僅かな陽線、前回は大きく陰線で反応しました。大幅改善なのに陰線、です。
本指標の発表を挟んでポジションを持つ場合には注意が必要です。実際、指標一致性分析では、取引に有意な差を見いだせていません。「指標が良ければ陽線」といった相関が強くも弱くもなく、データからは事前に読めない指標です。 - がしかし、本指標への反応の仕方には特徴があります。
直後1分足と直後11分足の方向一致率が75%あり、しかも方向一致時に反応が伸びた事例が72%と高くなっています。方向一致率と同一方向伸長事例率がともに70%を超える指標は少ないのです。反応方向を確認してから追いかけてポジションを持ちやすい指標です。
直後1分足終値でポジションを取得し、直後11分足跳幅で解消した場合でも、過去のデータ平均値からは21pipsが狙えます(反応性分析)。
但し、現在の市場環境で過去と同じルールで求めた確率を適用することが適切か否かはわかりません。 - 反応一致性分析では、直前1分足の陰線率が71%と、高い傾向を示しています。また、直前1分足は直前10-1分足と逆方向に終値がついたことが71%となっています。
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
以下、「T.調査」「U.分析」を事前投稿し、「V.結果」「W.検証」を事後投稿しています。事後投稿日時は「V.結果」のタイトル行付近に記載しています。
T.調査
【1. 指標概要】
日本を除く主要国では、雇用統計発表直後の反応が他の指標発表時よりも大きくなる傾向があります。これは、雇用統計がその国の景気を最もよく表している、と考えられているからです。
どの国でも失業率は「失業者÷労働力人口×100」と定義され、失業者は「働く意思があるのに失職中の人」とされています。がしかし、働く意思があるのに失職中の人をカウントすることは難しいのです。年金受給者・生活保護者・収監者を除いたり、細かな定義を見ると算出の難しさがわかります。
そのため、失業保険申請件数や雇用者数を集計して、失業率の算定がおかしな数字となっていないことをチェックしている訳です。ちなみに、英国では失業保険申請件数を失業率と同時に集計・発表しています。
なお、英国では日本よりもかなり早くから派遣雇用者が多いという特徴がありました。また、終身雇用という制度がない、という雇用環境も我々と異なります。そうした社会的背景を知らないと、雇用統計はよくわからないものです(知っていても、我々には想像するしかない部分が多いのですが)。
少し古い記事ですが、DIAMOND onlineの特別レポート記事で「日本で報じられない“派遣労働”大国イギリスの実情と教訓〜英ヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント社の幹部に聞く」というのがありました。日英の雇用環境の違いがとてもわかりやすくまとまったインタビュー記事だと思います。宜しければご参考までに。
以前はかなり大きな反応をする指標でしたが、最近はなぜかあまり反応しません。とはいえ、直後1分足跳幅が20pips程度、直後11分足跳幅は40pipsも反応するので、日欧の雇用指標に比べると大きく反応します。
指標発表を跨いでポジションを持たずに、指標発表への反応方向を見てからポジションを取っても、同じ方向に反応が伸び続ける傾向があります。
【2. 既出情報】
以下、本議事録について既に公開されている情報を整理します。調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの25回分のデータに基づいています。
(2-1. 過去情報)
下図に過去の市場予想と発表結果を示します。
素直にグラフを見る限り、英国雇用状況は最近になって急速に改善しているように見えます。がしかし、現地報道や直近の解説記事を見る限り、どうも様子が異なるようです。
直近のEU離脱交渉開始を睨んで、現地企業では新規採用を手控え始めているという報道解説記事が目につきます。欧米では、そうした報道が増えると、求職活動を手控える人が増えるという話を読んだことがあります。更に、英国ではもともと派遣・契約(両者雇用形態の英国での違いは知りません)社員ばかりで、正社員というのは少ないのです。正社員であっても終身雇用という常識はないようです。
社員の新規採用を止め、次に派遣・契約社員の延長雇用を打ち切る、という順は日本と変わりません。いま、現地では、多くの企業が新規採用を手控え始めた、という報道が出はじめた段階です。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
U. 分析
【3. 反応性分析】
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。
最近は、以前に比べて反応が小さくなっています。それでも発表直後は20pips以上跳ねるので、指標発表を挟んでポジションを持つ場合にはご注意ください。
直後1分足と直後11分足の方向一致率が75%あり、しかも方向一致時に反応が伸びた事例が72%と高くなっています。方向一致率と方向伸長事例率がともに70%を超える指標は、ほとんどありません。その点が本指標の特徴と言えるでしょう。
【4. 反応一致性分析】
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。
取引に使える確度には達していないものの、過去の傾向から言えば陽線率が高かったようです。がしかし、今後しばらくはEU離脱交渉のため新規雇用を手控える企業が増える、と予想されます。数値にはまだ表れていないものの、変化を注視していきたいと思います。
【5. 指標一致性分析】
指標一致性分析は、指標の前回結果・市場予想・発表結果の差を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。
雇用指標では、失業保険申請件数や失業率が増えることは悪い状況です。例えば、「失業率が増える」と「陰線に反応」するのが素直です。よって、他の指標とは異なり、本来ならば不一致率が高いときが正常です。
現状は、ポジションが取れる70%以上・30%以下がありません。
【6. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
今は無理に取引する環境ではありません。あまり過去の傾向通りに反応するとも言えない時期です。
2017年3月15日18:30発表
以下は2017年3月16日12:00頃に追記しています。
V. 結果
【7. 発表結果】
(7-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
珍しく主要FX会社HPで市場予想が事前にないままの発表でした。なぜ市場予想がなかったのか、行われていなかったのか、行われていたけど何かの理由で今回は示されなかったのか、を週末に調べてみます。
(7-2. 取引結果)
取引結果は次の通りでした。
シナリオ1はギリギリまで粘った結果、約定に1・2秒を要して、記録を見るとちょうど発表時刻に約定となっていました。危ういところでした(遅れていたら10pips稼げたのですが、そういうのは同じだけ逆に動くリスクもあるので駄目です)。
シナリオ2はあと20秒我慢すれば20pips程度稼げました。が、これも結果論で勝てればOKです。
最も大きく勝てるのは、指標発表直前にポジションを取り、発表後の跳幅で利確するやり方です。
がしかし、そのようなやり方では、指標発表結果を当てるための根拠、発表結果によってどちらに反応するのかという根拠、反応がどれだけ伸びるかという根拠、がないと、なかなか勝てません。
それに比べてずっと簡単な方法が、発表前後の値動きの癖を記録しておくこと、です。例えば、多くの指標発表直前1分足は陰線になります。いくつかの指標発表では、発表直後の反応方向に、直後1分足終値がつく頃にポジションを取ると、直後11分足終値がつくまでに利確のチャンスがあります。
そういう場面がいつあるのか、を調べておけば、FXで負けるリスクは小さくできます。
【8. 調査分析検証】
事前調査分析内容を、以下に検証します
まず、指標について、です。事前の調査・分析結果は次の通りでした。
- 前々回は失業保険申請件数が、前回は失業保険申請件数と失業率がともに市場予想よりも大幅に改善されました。がしかし、前々回は僅かな陽線、前回は大きく陰線で反応しました。大幅改善なのに陰線、です。
本指標の発表を挟んでポジションを持つ場合には注意が必要です。実際、指標一致性分析では、取引に有意な差を見いだせていません。「指標が良ければ陽線」といった相関が強くも弱くもなく、データからは事前に読めない指標です。
今回の結果は、失業率が前回と同じ、新規失業保険申請件数もマイナスでした。数値だけを見る限りでは良い結果です(失業保険の申請が減るのですから)。がしかし、反応は陰線でした。
調査・分析通りの内容です。
こうした指標では、よほどの確信がない限り、指標発表を挟んでポジションを持つことができませんよね。英国経済指標は素直な反応をする傾向があるものの、雇用統計だけは指標結果と反応結果の説明がうまくできません。もちろん、こじつければ何だって説明できるものですが、それでは1回々々の取引前に過去の解釈がアテにできなくなってしまいます。
それよりも「指標発表結果と反応方向との関係が説明できない指標」とわかっていた方が、取引には便利です。発表を跨いだポジションさえ取らなければ良いのですから。
次に、シナリオについてです。
- がしかし、本指標への反応の仕方には特徴があります。
直後1分足と直後11分足の方向一致率が75%あり、しかも方向一致時に反応が伸びた事例が72%と高くなっています。方向一致率と同一方向伸長事例率がともに70%を超える指標は少ないのです。反応方向を確認してから追いかけてポジションを持ちやすい指標です。
直後1分足終値でポジションを取得し、直後11分足跳幅で解消した場合でも、過去のデータ平均値からは21pipsが狙えます(反応性分析)。
但し、現在の市場環境で過去と同じルールで求めた確率を適用することが適切か否かはわかりません。 - 反応一致性分析では、直前1分足の陰線率が71%と、高い傾向を示しています。また、直前1分足は直前10-1分足と逆方向に終値がついたことが71%となっています。
直前1分足は陰線、直後1分足値幅が10pipsで直後11分足の跳幅が46pips・終値が39pipsでした。過去の傾向通りの反応をしました。
【9. シナリオ検証】
結局のところ、指標発表結果を当てた成績、反応方向を当てた成績は、損益を見るのが一番です。但し、実際のポジションを取っての成績だけがアテになります。自分のお金でポジションを取る気がない調査・分析は、50%しか当たりません。あるいは、適用期間が曖昧な中長期の展望となります。中長期の展望も、自分でポジションを持っていないと、50%しか当たりません。
50%を55%に置き換えて読んでもらっても構わないのですが、古いニュース記事を読めばそのことは良くわかります。対象と期限が明確な経済分析で、2/3(67%)を当てられるエコノミストは、驚くほど少数しかいないのです。
本指標での本ブログ開始後の成績です。大した額ではありませんが、勝てば楽しいのです。
以上
もしこの記事が何か参考になったなら、どれか広告バナーをクリックして提携先に興味をお持ち頂けると幸いです。提携先はいずれも良心的なところを選んだつもりです。安心してください。
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ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
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