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2018年02月26日
2018年2月27日22:30発表ー米国実態指標「1月集計分耐久財受注」(結果検証済)
T.事前投稿
ブログの日時は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「U.事後検証」のタイトル行付近に記載しています。
本指標の反応分析はこちらに詳述しています。以下に記す今回の取引方針は、この分析結果に基づきます。
そこで述べた通り、本指標には
- 本指標の実態差異は、先に発表された同月集計分の設備稼働率・鉱工業生産・製造業生産と実態差異の方向一致率が69%と高い
- 反応程度は平均的で、直後1分足跳幅の過去平均は13pips
- 反応方向は、直後1分足が陰線だったときに直後11分足が反転することが多い
という特徴があります。
今回発表の要点は下表の通りです。
上表には、定型の書式なので事前差異判別式の解も載せていますが、本指標に関して事前差異はアテにできません。事前差異と直前10-1分足との方向一致率は52%と、サイコロを振ってロングかショートを決めるのと同じぐらいしかアテにできません。
本指標は、耐久財受注もコア耐久財受注も前月比が注目されるため、前月結果が良かったり悪かったり大きく振れると、確かに当月は反動で逆方向に戻します。けれども、そのことは市場予想に折り込まれています。だから、指標結果が前回より良くなったり悪くなったりしても、反応方向とは関係ありません。
市場予想と発表結果の関係で言えば、前回の指標結果が市場予想に対し上振れしても下振れしても、今回の発表結果が今回の市場予想に対し下振れしたり上振れする確率は50%前後しかありません。
つまり、本指標の発表結果は予想がつきません。必然的に発表直後の反応方向も事前に予想がつきません。それなのに、(いつもサプライズなのに)反応程度は大したことないのです。
つまり、市場の関心が薄い指標なのです。
ただ、オカルト的に指標結果の良し悪しを予想する方法ならあります。なぜか本指標の実態差異判別式の解の符号は、同月集計分の設備稼働率・鉱工業生産・製造業生産の実態差異判別式の解の符号と、方向一致率が69%と高いのです。
同じ1月集計分の設備稼働率・鉱工業生産・製造業生産の実態差異判別式の解は△1.6でした。よって、今回の本指標発表結果が前回結果を下回る期待的中率は69%です。
残念ながら、現時点における本指標の事前差異判別式の解の符号はマイナスなので、このオカルト的方法も今回発表では使えません。
※ 例えば、設備稼働率・鉱工業生産・製造業生産の実態差異判別式の解の符号がマイナスのとき、本指標の事前差異判別式の解の符号がプラスなら、本指標の今回結果は市場予想を下回ると予想できます。事前差異=市場予想ー前回結果で、実態差異=発表結果ー今回結果なので、実態差異ー事前差異=発表結果ー市場予想を示唆するのです。
日頃の取引きでチャートの動きにシナリオを当てはめて取引の練習に使う一方、こうして発表結果と市場予想との大小関係が予め高く確率で予想できるときに、どんと稼ぐのです。
さて、前掲の詳細分析結果に基づくシナリオは以下の通りです。
- 直前1分足には逆ヒゲが数多く発生しているので、陽線側に2pips跳ねたらショートで2・3pipsの利確を狙うと良いでしょう。
- 直後1分足が陰線だったとき、直後11分足値幅は反転することが多いようです。直後1分足が陰線なら、指標結果の良し悪しに反して逆張りの機会を窺いましょう。
以上
U.事後検証
以下は、2018年2月28日に追記しています。
指標結果と反応を纏めておきます。
指標発表結果は全面的に悪い内容でした。がしかし、反応は陽線でした。
まず先に、今回の指標発表前後の反応は本指標と無関係だった可能性が高いと思われます。同時刻にFRB新議長の議会証言が行われ、その内容に対する値動きでしょう。よって、今回の事後検証では指標に絡めて反応を論じても意味がありません。
以下は指標結果にのみ論点を絞りましょう。
前月比・コア前月比とも前回結果が良かったため、市場予想は予め悪化を予想していました。結果は、市場予想をアンダーシュートして悪化となりました。
前月比は、軍事費を除いた数値(民生用という意味)が△2.7%悪化しています。但し、軍事費を除いたコア前月比も△0.2%なので、家電・家具も落ち込んだのでしょう。
前日に発表された新築住宅販売件数も、先週発表された中古住宅販売件数も、1月集計分は大きく悪化しています。住宅が売れないと耐久財の売上が落ちるのは、一般論として理解できます。
2月14日に発表された1月集計分の小売売上高前月比も△0.3%、コア小売売上高前月比は0%となっていました。
クリスマス休暇(12月)の反動かどうか、来月発表が待たれます。
なお、今回も実態差異は、同月集計分の設備稼働率・鉱工業生産・製造業生産と方向一致しました。これで両指標の実態差異の方向一致率が70%になりました。
事前分析結果を検証しておきます。
- 直前1分足には陽線側に2pips跳ねたらショートをオーダーするつもりでした。
結果は陽線側に1pipsしか跳ねず、取引は諦めました。 - 直後1分足が陰線なら、指標結果の良し悪しに反して逆張りの機会を窺うつもりでした。
結果は直後1分足が陽線で、取引条件を満たさず、これも取引見送りとなりました。
次回本指標の発表は3月23日21:30の予定です。
以上
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no image
2018年2月26日24:00発表ー米国実態指標「1月集計分新築住宅販売件数」(結果検証済)
T.事前投稿
ブログの日時は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「U.事後検証」のタイトル行付近に記載しています。
本指標の反応分析はこちらに詳述しています。以下に記す今回の取引方針は、この分析結果に基づきます。
そこで述べた通り、本指標には
- 先に発表された中古住宅販売件数の良し悪しと無関係
- 反応程度は小さく(直後1分足跳幅の過去平均8pips)
- 反応方向は指標発表前10分と同じ方向になることが多い(期待的中率73%)
という特徴があります。
今回発表の要点は下表の通りです。
前回結果が良くなかったこともあり、現時点(2月25日18時前)の市場予想は前回結果をやや上回っています。
事前差異判別式は、10✕契約戸数の事前差異+1✕前月比の事前差異、です。この解の符号(プラスが陽線、マイナスが陰線)と直前10-1分足は、過去74%の方向一致率を示しています。
市場予想は、指標発表前に修正されることも多いので、取引前に確認しておくことをお勧めします。
さて、米国ではこの日、FRB新議長が議会金融委員会で証言を行うことになっています。時刻はまだ調べていませんが、彼の新方針が物価上昇に伴う政策金利引上げを躊躇しないということなら、USDJPYはそちらに反応し、住宅販売件数がどうなろうが関係ありません。
半分は取引を諦めるつもりでいましょう。
前掲の詳細分析結果に基づくシナリオは以下の通りです。
- 直前10-1分足の過去平均跳幅は7pips、同値幅は4pipsです。値幅方向に対する逆ヒゲが5pips以上となったことは意外に少なく3回です(頻度9%)。そして、事前差異と直前10-1分足の方向一致率は、前述の通り74%です。今回の事前差異は現時点においてプラスです。
よって、直前10-1分足はロングで利確・損切の目安は4・5pipsぐらいにしておきましょう。 - 直前1分足は、過去の陰線率が74%と偏りが目立ちます。この期間に取引するならショートしかできません。がしかし、直前1分足跳幅の過去平均は3pips、値幅のそれは2pipsしかありません。
ショートで取引するにせよ、陽線側に2pips以上跳ねたのを見てから逆張りした方が良さそうです。逆ヒゲが2pips以上だったことは過去7回(頻度20%)です。利確/損切の目安は2pips程度と見込んでおけば良いでしょう。 - 指標発表時刻を跨ぐポジションは、事前差異と同じ方向です。事前差異と直後1分足の方向一致率は過去70%に達しています。
もともと反応が小さい指標のため、僅かな逆ヒゲに騙されても本指標での年間収益を悪化します。目安は、過去に3pips以上の逆ヒゲを形成したことが6回(頻度17%)です。3pipsを超える逆ヒゲ形成率が小さく、直後1分足の過去平均跳幅は8pips、値幅のそれは5pipsなので、利確/損切の目安を4・5pipsにしておけば良いでしょう。 - 直後1分足終値に対して直後11分足終値が反応を伸ばしていたことが30%しかありません。指標発表直後に追撃するなら、指標発表から1分以内に行い、1分を過ぎたらむしろ逆張りを狙った方が良いでしょう。
以上
U.事後検証
以下は、2018年2月27日20:00頃に追記しています。
指標結果と反応を纏めておきます。
指標発表結果はかなり悪い内容でした。当然、反応は陰線でした。
前月比発表値が2か月連続で△5%を下回ったのは、この3年で初めてのことです。
住宅販売数というのは、実態指標である一方、景気の先行指標とも言われます。がしかし、米国の景気が悪くなっているという兆候はありません。むしろ、インフレが加速するとの懸念さえあるぐらいです。
ということは逆に、昨年9月〜11月集計分が高すぎたと解釈する方が自然です。これは楽観論です。
一方、FRBは12月に利上げし、2018年も3回ぐらい利上げが予想されています。
悲観的にデータを眺めるなら、12月にFRBが金利を上げた影響で契約件数が減少している、との見方もできます。既に、新築一戸建て住宅の在庫は30万戸を上回っており、この水準は2009年3月以来です。
日本でも(もう忘れられてしまいましたが)、住宅ローンの金利が高い時代はローン審査が厳しかったものです。当然のことですね。金利が高いと払いきれない人が増えるのだから。
事前分析結果を検証しておきます。
- 直前10-1分はロングで利確/損切の目安を4・5pipsぐらいしておきました。
結果は陰線で、上記のやり方だと3pipsの損切となってしまったようです。 - 直前1分足はショートで、陽線側に2pips以上跳ねたのを見てから逆張りした方が良さそう、としていました。
結果は陰線でしたが、陽線側に2pips跳ねることはなかったので、取引しなかったでしょう。 - 指標発表時刻を跨ぐポジションは、事前差異と同じ方向(つまり陽線)、としていました。
結果は陰線で、7pips以下の損切となっていたでしょう。 - 指標発表から1分を過ぎたら逆張りを狙った方が良い、としていました。
結果は上下に往復し、指標発表後1分に逆張りでロングをオーダーしていたら、最大で7pipsの利確となっていたでしょう。
全体としては、数pipsの負けだったようです。
信じてくれた読者を負けさせておいて、この時間はもう寝てました。すみません。
次回本指標の発表は3月23日23:00の予定です。
以上
2018年02月25日
次週の主要経済指標発表予定
来週の経済指標は米国中心となります。
26日24:00に1月集計分新築住宅販売件数、27日22:30に1月集計分耐久財受注、24:00に2月集計分CB消費者信頼感指数、28日22:30に2017年10-12月期GDP改定値、1日22:30に1月集計分PCE、24:00に2月集計分ISM製造業景況指数が発表されます。
いずれも、どんどん反応を伸ばしていくような指標ではありません。むしろ、指標発表後1分を過ぎると、初期反応方向に対して逆張りの方が有利な指標が多いようです。それが現在の市場にうまく合っているような気もします。
米国以外の経済指標では、1日19:30に英国2月集計分製造業PMIが、そこそこ反応を伸ばしがちです。
1月集計分新築住宅販売件数は、12月にFRBが政策金利を上げており、契約書ベースで集計される新築住宅販売が増えるとは思えません。
判断すべきポイントは、前月発表(12月集計分)が既にかなり大きな落ち込みを示しており、更なる悪化となるかひとまず少し持ち直すか、です。
1月集計分耐久財受注は、悪化が予想されています。前月発表値が良かったことと、先に発表された1月集計分ISM製造業景況指数の受注指数が低下しているのが、その論拠です。
たいして反応する指標でもないので、無視しても構いません。
2月集計分CB消費者信頼感指数は、同月集計分のUM消費者信頼感指数速報値と実態差異の符号が逆になることの方が多いようです。
2月集計分UM消費者信頼感指数速報値は、1月集計分に対してかなり大きく改善しました。けれども、その発表のあった週から米株価は大幅下落しました。UM消費者信頼感指数速報値の逆張りで構わないでしょう。
2017年10-12月期GDP改定値は、指標発表後1分を過ぎると、反応を伸ばすことよりも反転することの方が多い指標です。
但し、今回は個人消費が速報値よりも上振れする可能性があります。そうなると、その影響が暫く続くので、反転するのは10数分経ってからという可能性もあります。
PCEは、あまり反応しない指標です。
2月集計分ISM製造業景況指数が発表されます。
同じ2月集計分のNY連銀製造業景気指数とPhil連銀製造業景気指数は、それぞれ実態差異が低下・上昇と結果が分かれました。結果が分かれたときは、Phil連銀の方を優先です。
英国2月集計分製造業PMIだけは、上記米国指標と違って追撃しやすい特徴を有しています。
以上
タグ:経済指標
2018年02月21日
2018年2月22日18:30発表ー英国経済指標「2017年10-12月期GDP改定値」(結果検証済)
T.事前投稿
ブログの日時は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「U.事後検証」のタイトル行付近に記載しています。
本指標の反応分析はこちらに詳述しています。下記詳述する今回の取引方針は、この分析結果に基づきます。
そこで述べた通り、本指標発表時の反応方向は、指標発表後ですらわかりません。多くの場合、市場予想は前回速報値と同値で、発表結果も市場予想と同値となることが多いのです。
今回発表の要点は下表の通りです。
前掲の詳細分析結果に基づくシナリオは以下の通りです。
- 直前1分足は、過去の陰線率が67%、直前10-1分足との方向一致率は29%(不一致率71%)となっています。この期間はショートで、利確/損切の目安を3〜5pipsぐらいにしておけば良いでしょう。
- 直前1分足が10pips以上跳ねたとき(跳ねそうなとき)は、指標発表直前にその方向にポジションを取得し、指標発表直後の跳ねで利確/損切します。
特に、ロングをオーダーしていた場合にはポジション長持ちは禁物です。 - 指標発表後の追撃は短時間だけです。
直後1分足と直後11分足との方向一致率は72%です。その72%の方向一致時だけに注目すると、直後1分足跳幅を直後11分足跳幅が超えて反応を伸ばしたことは77%です。指標発表後の反応が伸びているのだから、発表後に反応方向を確認したら追撃開始です。
けれども、指標発表から1分を経過したら、直後1分足終値を超えて直後11分足終値が伸びていたことが33%しかありません。発表から1分を過ぎたら、それまで順張りで追撃していたポジションは早々に利確すべきです。 - 直後1分足終値が付いたら、逆張りの機会を窺います。
これも逆張りなので、利幅は小さくても短期取引です。もし、直後11分足が直後1分足と反転したら更に追いかけても良いかも知れません。
以上
U.事後検証
以下は、2018年2月22日21:30頃に追記しています。
指標結果と反応を纏めておきます。
指標発表結果は、GDP前期比・前年比ともに速報値・市場予想を下回りました。反応は陰線でした。
指標全体に良くありません。前年比+1.4%という数字は、2013年1-3月期(+0.6%)以来の低い成長率です。
知らぬ間に市場では5月の利上げを見込んでいるそうですが、利上げで更に景気に水を差すのが適切か、今後は議論が起きるでしょう。
事前分析結果を検証しておきます。
- 直前1分足での取引はショートで、利確/損切の目安を3〜5pipsぐらいにしていました。
結果は陽線で、3〜5pipsの損切となってしまったでしょう。分析を外しました。 - 指標発表時刻を跨いだポジションは、直前1分足が10pips以上跳ねたとき(跳ねそうなとき)にオーダーするつもりでした。
直前1分足跳幅は10pipsに届かず、この取引は中止でした。 - 指標発表後の追撃は短時間で、発表から1分を過ぎたら、それまで順張りで追撃していたポジションは早々に利確すべき、と考えていました。
結果は、指標発表から1〜2分後にボトムを形成しました。その後、もう一度下値にトライしたようですが、結局は反転して19:30頃まで上昇を続けました。 - 直後1分足終値が付いたら、逆張りの機会を窺うことにしていました。
結果は、指標発表から1-2分後が逆張りにベストのタイミングで、次点は指標発表から17-18分後だったようです。後者は既に直後1分足始値を抜けて反転した後なので、これは順張り追撃となります。
もし、直後11分足が直後1分足と反転したら更に追いかけても良いかも知れない、と考えていました。がしかし、反転が起きたのは分析対象期間外のため、ここでは関係ない話です。
取引結果を下表に纏めます。
背景が薄黄色の列は、シナリオ外取引です。よって、上表では集計されていますが、下表の指標成績表では除いて計算しています。
今回の分析対象取引の成績は+2.89pipsでした。
以上