2018年02月26日
2018年2月26日24:00発表ー米国実態指標「1月集計分新築住宅販売件数」(結果検証済)
T.事前投稿
ブログの日時は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「U.事後検証」のタイトル行付近に記載しています。
本指標の反応分析はこちらに詳述しています。以下に記す今回の取引方針は、この分析結果に基づきます。
そこで述べた通り、本指標には
- 先に発表された中古住宅販売件数の良し悪しと無関係
- 反応程度は小さく(直後1分足跳幅の過去平均8pips)
- 反応方向は指標発表前10分と同じ方向になることが多い(期待的中率73%)
という特徴があります。
今回発表の要点は下表の通りです。
前回結果が良くなかったこともあり、現時点(2月25日18時前)の市場予想は前回結果をやや上回っています。
事前差異判別式は、10✕契約戸数の事前差異+1✕前月比の事前差異、です。この解の符号(プラスが陽線、マイナスが陰線)と直前10-1分足は、過去74%の方向一致率を示しています。
市場予想は、指標発表前に修正されることも多いので、取引前に確認しておくことをお勧めします。
さて、米国ではこの日、FRB新議長が議会金融委員会で証言を行うことになっています。時刻はまだ調べていませんが、彼の新方針が物価上昇に伴う政策金利引上げを躊躇しないということなら、USDJPYはそちらに反応し、住宅販売件数がどうなろうが関係ありません。
半分は取引を諦めるつもりでいましょう。
前掲の詳細分析結果に基づくシナリオは以下の通りです。
- 直前10-1分足の過去平均跳幅は7pips、同値幅は4pipsです。値幅方向に対する逆ヒゲが5pips以上となったことは意外に少なく3回です(頻度9%)。そして、事前差異と直前10-1分足の方向一致率は、前述の通り74%です。今回の事前差異は現時点においてプラスです。
よって、直前10-1分足はロングで利確・損切の目安は4・5pipsぐらいにしておきましょう。 - 直前1分足は、過去の陰線率が74%と偏りが目立ちます。この期間に取引するならショートしかできません。がしかし、直前1分足跳幅の過去平均は3pips、値幅のそれは2pipsしかありません。
ショートで取引するにせよ、陽線側に2pips以上跳ねたのを見てから逆張りした方が良さそうです。逆ヒゲが2pips以上だったことは過去7回(頻度20%)です。利確/損切の目安は2pips程度と見込んでおけば良いでしょう。 - 指標発表時刻を跨ぐポジションは、事前差異と同じ方向です。事前差異と直後1分足の方向一致率は過去70%に達しています。
もともと反応が小さい指標のため、僅かな逆ヒゲに騙されても本指標での年間収益を悪化します。目安は、過去に3pips以上の逆ヒゲを形成したことが6回(頻度17%)です。3pipsを超える逆ヒゲ形成率が小さく、直後1分足の過去平均跳幅は8pips、値幅のそれは5pipsなので、利確/損切の目安を4・5pipsにしておけば良いでしょう。 - 直後1分足終値に対して直後11分足終値が反応を伸ばしていたことが30%しかありません。指標発表直後に追撃するなら、指標発表から1分以内に行い、1分を過ぎたらむしろ逆張りを狙った方が良いでしょう。
以上
U.事後検証
以下は、2018年2月27日20:00頃に追記しています。
指標結果と反応を纏めておきます。
指標発表結果はかなり悪い内容でした。当然、反応は陰線でした。
前月比発表値が2か月連続で△5%を下回ったのは、この3年で初めてのことです。
住宅販売数というのは、実態指標である一方、景気の先行指標とも言われます。がしかし、米国の景気が悪くなっているという兆候はありません。むしろ、インフレが加速するとの懸念さえあるぐらいです。
ということは逆に、昨年9月〜11月集計分が高すぎたと解釈する方が自然です。これは楽観論です。
一方、FRBは12月に利上げし、2018年も3回ぐらい利上げが予想されています。
悲観的にデータを眺めるなら、12月にFRBが金利を上げた影響で契約件数が減少している、との見方もできます。既に、新築一戸建て住宅の在庫は30万戸を上回っており、この水準は2009年3月以来です。
日本でも(もう忘れられてしまいましたが)、住宅ローンの金利が高い時代はローン審査が厳しかったものです。当然のことですね。金利が高いと払いきれない人が増えるのだから。
事前分析結果を検証しておきます。
- 直前10-1分はロングで利確/損切の目安を4・5pipsぐらいしておきました。
結果は陰線で、上記のやり方だと3pipsの損切となってしまったようです。 - 直前1分足はショートで、陽線側に2pips以上跳ねたのを見てから逆張りした方が良さそう、としていました。
結果は陰線でしたが、陽線側に2pips跳ねることはなかったので、取引しなかったでしょう。 - 指標発表時刻を跨ぐポジションは、事前差異と同じ方向(つまり陽線)、としていました。
結果は陰線で、7pips以下の損切となっていたでしょう。 - 指標発表から1分を過ぎたら逆張りを狙った方が良い、としていました。
結果は上下に往復し、指標発表後1分に逆張りでロングをオーダーしていたら、最大で7pipsの利確となっていたでしょう。
全体としては、数pipsの負けだったようです。
信じてくれた読者を負けさせておいて、この時間はもう寝てました。すみません。
次回本指標の発表は3月23日23:00の予定です。
以上
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