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2023年08月06日

11人の仮面ライダー

 石森章太郎先生の原作マンガ版「仮面ライダー」には、12人もの偽ライダーが、刺客として、同時に出現します。(PART4「13人の仮面ライダー」)このうちの一人は、のちの2号ライダー、一文字隼人なので除外するとして、それでも、残る11人の悪の仮面ライダーが登場した事になります。

 これらの偽ライダーたちは、全員、同じ姿形をしていますので、誰がどの場面で倒されたのかが、分かりにくいと言えば、分かりにくいです。今回、この原作マンガを久々に読み返しましたので、あらためて、じっくりと11人の偽ライダーの末路を確認してみました。

 なお、テキストには、「石ノ森章太郎デジタル大全」を用いました。以下に記すページの数字は、いずれも、この「デジタル大全」に準じています。


 まず、第2巻(以下、全てが第2巻)P145から、本郷猛が、一人めの偽ライダーと対峙します。この時点で、本郷はまだライダーに変身していませんので、かなり苦戦しますが、サイクロン号の奇襲で、なんとか反撃に成功します。偽ライダーNo.1は、激戦の末、マスクが吹っ飛んで、素顔も露出してしまうハメに。彼は、最後は、サイクロン号に轢かれただけですが、どうやら、これでダウンした模様です。

 P155からは、本郷と偽ライダーたちのバイク戦が始まりますが、偽ライダーのNo.2は、P157で、体当たりに失敗して転倒。さらに、偽ライダーNo.3とNo.4の二人も、P159で、バイクごと、サイクロン号に弾き飛ばされてしまいます。これらのバイク搭乗者(偽ライダー)たちが負傷した描写は見当たらないのですが、この三人は、ここで退場したものと考えられます。

 P161で、本郷は、偽ライダーのバイク部隊に、円状に囲まれてしまいます。P166〜P167の見開きも同じ構図ですが、どちらのコマでも、偽ライダーは6人しか確認できません。単に、コマの外に、一人、はみ出ていただけの話かも知れませんが。テレビ版の偽ライダーが6人だったのは、原作マンガのこのシーンにインスパイアされたからのような感じもします。

 P168では、偽ライダーたちは、急に、謎の銃に撃たれてしまいます。「げっ!?」「ゲッ?」「うわ〜〜っ!!」とそれぞれに悲鳴をあげていて、ここで3人(No.5、No.6、No.7)が戦闘不能になった見込みです。P169には、明確に倒された偽ライダー二人の姿も描かれています。

 銃を撃ったのは、本郷側に寝返った一文字隼人、2号ライダーでした。

 P171では、さらに、一文字に撃たれた偽ライダーたちが、「ぎゃっ」「くっ」と悲鳴をあげていますが、実際に撃たれたのは、「ぎゃっ」と叫んだNo.8だけだったようです。

 残った3人の偽ライダーは、自分たちもバイクに搭乗して、一文字への逆襲を図りますが、P173で、早くも、No.9とNo.10の二人が狙撃されてしまいます。最後のNo.11も、P174で、一文字のサイクロン号の特攻を受けて、ガッ、グギという激しい破壊音とともに、倒されてしまいます。

 P175の最後のコマは、偽ライダー部隊の壊滅の図です。かくて、11人の偽ライダーは、確かに、一人残らず、始末された事となるのでした。


posted by anu at 19:08| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ・本
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