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「黒の放射線」を買ったついでに、一緒に購入したジュニアSFの一冊「すばらしい超能力時代」(旺文社文庫)。
小学生の時に読んだジュニアSFシリーズのうち、この一冊は、なぜか、詳しい内容が思い出せません。その為、特に結末部分がずっと気にかかっていて、この度、再読させていただく事にしました。
で、つまるところ、結末部分が記憶になかった原因は、恐ろしいほど、オチがあっさりしていたからみたいなのでした。
同じジュニアSFでも、「時間砲計画」や「人類のあけぼの号」の悪者は、犯人当ての要素があった一方、「すばらしい超能力時代」(「博士超音速で走る」)に出てきた泥棒の正体は、途中の思わせぶりの伏線を全部ムシして、本当にタダの名もない泥棒だったのでありました。
もう一つの話(「博士テレポートする」)に出てくる悪者ヤーノフスキーにしても、正体が宇宙人だったらしい事を匂わせながらも、最後は、何の掘り下げもなく終わってしまっています。
この辺が、単純な子供心には物足りず、結果として、まるで頭に残らなかったみたいなのでした。
それにもう一つ、今回、読み直して気がついたのですが、この「すばらしい超能力時代」は、文面の大半が会話劇で進んでおり、状況説明の地の文がほとんどありません。この点も、幼かった頃の私では、十分にイメージを想像できずに、内容が把握しきれなかった一因だったようです。特に「博士テレポートする」は、題名通り、後半はテレポートしまくって、場所があちこちに移動してしまうので、当時の幼い私の頭では追いつかなかったみたいでした。
でも、こうして、現在、読み返してみると、なかなか楽しいジュブナイルSFではあったんですけどね。
タグ:すばらしい超能力時代 ジュニアSF
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