2019年02月09日
水木しげるの元ネタ本
「日本のユーモア」C.ネット、G.ワーグナー・共著。雄山閣芸術全書。
水木しげる氏の創作した妖怪・百目(ガンマー)には、元ネタとなった絵があった事は古くから知られており、それはユングの本「変容の象徴」内に掲載されていたイラスト「百目鬼」じゃないかと疑われ続けていたのですが、残念ながら、この「変容の象徴」の邦訳本の発売は1985年なので、時系列的に、水木氏が参考にした可能性はあり得ないのでした。
ところが、この「変容の象徴」の「百目鬼」自体が、「日本のユーモア」からの引用でして、wikipediaを久々に覗くと、この「日本のユーモア」に関しては、1958年に邦訳本が発売されていたと言う事なのでした。水木作品での百目の初出は1966年ごろなので、水木氏が邦訳版「日本のユーモア」を持っていた事はほぼ確定です。
長いこと、出典が謎となっていた百目の元ネタ本まで分かるとは、全く、インターネットの情報網とは大したものです。
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