アフィリエイト広告を利用しています

広告

posted by fanblog

コツヤクワガタの仲間 (Calcodes & Odontolabis) その1

和名をコツヤと言われるグループについてです。(Calcodes, Odontotyranus)
1回目はCalcodes属とスラウェシ島以外のOdontolabis属のOdontotyranus亜属。
Calcodes属の特徴は小型で平らな体形。

※Odontotyranus亜属について
当方はOdontolabis属とCalcodes属を分け、Odontolabis属の中の和名をコツヤとされるグループにOdontotyranus亜属を当てています。
基準種はO.striatus。
ちなみにOdontolabis属とCalcodes属を一緒にまとめると、OdontolabisはCalcodesのシノニムとなります。
研究者によってはO.carinatusもコツヤのグループに入れたりもします。


1.jpg
左上:C.aelata 記載文 Hope,1833より
左下:C.aelata Malaysia
中(♂):C.aelata Malaysia, C.sp. W.Sumatra
右(♀):C.aelata Malaysia, C.sp. W.Sumatra

Calcodes aerata (Hope,1833):63 [Lucanus aeratus]
[Type Locality] India Orientali.(Tenasserim Coast)

Calcodes属の基準種。
分布はミャンマー南部、タイ南部、マレー半島、ペナン島、ボルネオ、ブングランブサール島。
最大33oと大型になり、本種のみ大歯型になります。
大型の短歯も出ますが、旧大図鑑に中間の中歯も図示されています。
短歯型は頭部の形状が下方が幅広いですが、大歯に推移していくにしたがって幅が狭くなっていくようです。
最少個体は10oで、その他のCalcodesと比べると、頭部は小さく台形状で、頭楯部は浅いU字に切れ込む。
前ケイ節は長くてやや湾曲する。


Calcodes sp.
[Distribution] W.Sumatra

C.aerataのスマトラ産とされる種群ですが、比較するとかなり異なります。
数10頭見ましたが最大18oとかなり小さい個体ばかりです。
♂は割と内歯がはっきり出て、複眼縁は中央が凹み、前胸はやや幅広で、
丸みを帯び、前ケイ節は直線的で先端部の二又の外棘の突出は弱く、符節は短い。
♀はややぼってりした体形で、前胸の形状も異なる。

当方は未見ですが、北スマトラではまた変わった形状の個体群が得られるそうです。。


2.jpg
左:C.cupreiventris Fujita,2010より
左中:C.rubens Holotype Lacroix,1984より
右中:C.rubens 記載文の絵 Lacroix,1978より
右:C.sp. Fujita,2010より

Calcodes cupreiventris (Möllenkamp,1901):45-46 [Odontolabis cupreiventris]
[Type Locality] West Borneo

赤みが強い種類。
C.aerataと比較すると、頭部は大きく、頭楯部はU字に切れ込まない。
体型は下膨れ。
♂♀ともに頭楯は双山状。


Calcodes rubens (Lacroix,1978):264-267,fig.8 [Chalcodes rubens]
[Type Locality] Malaysie:Kuala-lipis

C.cupreiventrisによく似た種類。
複眼縁はやや大きく、頭楯は1山状。
前ケイ節先端の外棘は突出する。


Calcodes sp.
[Distribution] Malaysia

歯型が特徴的な種類。
複眼横は尖り、体形はお尻がスマート。


3.jpg
上左:O.striatus 記載文の絵 Deyrolle,1864より
上右:O.striatus E.Kalimantan
下左:O.cephalotes 記載文の絵 Leuthner,1885より
下右:O.cephalotes ♂W.Sumatra 38.5o, ♀E.Kalimantan

Odontolabis striatus Deyrolle,1864:313,fig.3
[Type Locality] Mallaca

Calcodes属に含めると属格がことなるので、種名はC.striataになる。
縞模様の上翅が特徴的な種類。
顎は近似種に比べると太短く、体形は幅広。複眼下は尖る。
大型個体でも小型個体でもほとんど形状が変わらない。
♀は複眼縁が突出しない。
最大サイズは53o。
分布はマレー半島南部、スマトラ、ボルネオ、ジャワ、カリマタ島、ビリトン島。


Odontolabis cephalotes Leuthner,1885:478,fig.1
[Type Locality] Borneo
[sny] Odontolabis striata (nec Deyrolle) Westwood,1874:361-362,fig.4 「Borneo].

O.striatusの型とされていた。
細長い大顎が特徴で、小型個体も形状は変わらない。
体型はやや細く、複眼下は尖らない。
♀の複眼縁は左右に突出する。
分布はスマトラ、ボルネオ。
O.striatusの含まれていたため最大サイズは不明だが、
確認が取れたのは38.5oで、公式では37o(記載文より)。

O.striatusとO.cephalotesをそれぞれ飼育をすると片方の個体群のみ羽化してくる。
ただ、その他のOdontolabisでも大型の短歯が羽化してくる個体群は長歯が羽化せず、交尾器なども含めた再検討も必要かと思われる。


4.jpg
左:O.ritsemae Nagai,2002より
右:O.nishiyamai ♂55o, ♀Fujita,2010より

Odntolabis ritsemae Boileau,1899:42
[Type Locality] Malacca[sny] Odntolabis(Chaicodes) albolateralis Klopp,1977:60 [Malaya,Maxwell's Hill].
Odontolabis liewi De Lisle,1976:274-277 [Taiping,Perak,Malaysia].

O.cephalotesに似るが、上翅は縞模様ではなく黄縁状。
複眼下はやや尖り、体表の光沢は強い。
サイズにより、短歯→大歯と推移する。
分布はマレー半島、スマトラ。


Odontolabis nishiyamai Mizunuma in Mizunuma et Nagai,1994:16-17, fig. 40(a-h), pp. 231-232, pl. 39, fig. 191(1-14)
[Type Locality] near Ende, C. Flores I.

フローレス島の特産種。
Odontotyranus亜属では大型で最大55o。
顎は細長く、体形はやや幅広で、複眼下は大きく膨らむ。
前胸・上翅は明るい色をしている。
♀は超珍品。
♂や他のクワガタと同様の採集方法では得られず、
個人的にはミクラミヤマの♀のように土中に潜っているのではないかと想像してます。


4a.jpg
左:O.nakagomei
中:O.invitabilis
右:O.kazuhisai

Odontolabis nakagomei Okuda,2013:5-6,figs.1-2,7
[Type Locality] Mt.Leuser, Aceh, Sumatra, Indonesia

アチェで得られるO.invitabilisを巨大にしたような種類。
サイズは42〜30o。
O.invitabilisとの違いは、
複眼真横の複眼縁がほとんど突出しない、複眼下の張り出しは弱い
前胸後方の突起はかなりはっきりと突き出る、などなど。
見た目はO.invitabilis似ですが、交尾器はO.kazuhisai似だそうです。


Odontolabis invitabilis Mizunuma in Mizunuma et Nagai,1994:16-17,229,figs.37(a-c),183(1-2)
[Type Locality] near Berastagi,N.Sumatra Prov.,Sumatra

北スマトラ州のブラスタギ近郊から得られます。
よく似るO.kazuhisaiとの違いは、光沢が強く、複眼縁の上部が角ばる、
前ケイ節内側中央部は膨らまない、など違いが見られる。


Odontolabis kazuhisai Mizunuma in Mizunuma et Nagai,1994:16-17,229-230,figs.36(a-b, f),184(1-3)
[Type Locality] Mt.Singgalang,near Padang Panjang,NE Padang

西スマトラ州のパダン近郊で得られ。
パッと見はO.invitabilisとよく似ていますが、
光沢が鈍いこと、複眼縁の上部が角ばらない(なで肩状)になることで区別できます。
)

トラックバック

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/2216096

コメント

お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのコメント

   
<< 2016年03月 >>
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
スポンサード リンク
プロフィール

tkyk4
主に大図鑑に載っていなかった種類について書いていこうかと思います。 見解の相違や同定間違いなどもあると思いますが、あたたかい目で見守ってください。
最新記事






スポンサード リンク
サイト内検索 https://fanblogs.jp/anotherstagbeetlesofworld/index1_0.rdf
分類カテゴリ
リンク集
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。