アニメ偉言

相棒シーズン11、第13話「幸福な王子」。
捜査一課の経理担当、陣川警部補が登場。
伊丹とは対照的に、特命係が好きでたまらない変わったお人。
「じんかわ」と打って変換したら、最初「人皮」になったぞ

カイトくん「二枚目なのに…
ちょっと、何か抜けてる人でしたね」

さしずめ、二枚ほど人の皮をかぶった「まろく」様?
馬鹿（まろく）と弥勒（みろく）は紙一重ってのは、
相棒9話を見て思い浮かんだフレーズだ。

右京さん「『幸福な王子』
という童話があるのですがね。
彫刻の王子がツバメに頼んで、
自分の体に付いている宝石や金箔を
貧しい人たちに届けさせるというお話です」

幸福な王子―ワイルド童話全集 (新潮文庫)


「情けは人のためならず」という考え方が
今回の事件の背景にあった…

情(なさ)けは人(ひと)の為(ため)ならず
人に親切にすれば、その相手のためになるだけでなく、やがてはよい報いとなって自分にもどってくる、ということ。誤って、親切にするのはその人のためにならないの意に用いることがある。


人に情けをかけることは、巡り巡って自分のためにもなる。
幸福な王子は、他人に幸福を分けることで自分も幸福になるのだ。

が、ともすれば自己満足に陥りがちになってしまう考え方でもある。
時にはこの言葉の誤用以上に、人のためにも自分のためにもならなかった、
なんてことも。

今回の事件は何というか、そんなような話。

幸子「あらあら。
女性にもフラれ、杉下さんにもフラれ」

カイトくん「特命係って、意外と人気部署なんですね。
何なら、先輩に譲りますけど」

右京さん「無理に譲ることはありませんよ」

陣川「（酔って寝ていたのに突然起き上がり）
譲ってもらおうじゃねえか!」

陣川って、他人（特に一目惚れした女性）のために奮起するんだけど、
空回りして、結局はその女性にもフラれてしまうという不幸な人なんだよね。
幸福を振りまこうとして失敗し、不幸になってしまう王子様、陣川警部補。
かつては「ついてない女」だった月本幸子にまで同情される有様とは。

そんな陣川に特命係を譲ろうとするカイトくん。
この場合、「情けは人のためならず」は誤用のほうが成立しそうだな。

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