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ν賢狼ホロν
「嫌なことなんて、楽しいことでぶっ飛ばそう♪」がもっとうのホロです。
ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド2
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2009年01月14日
『闇の狭間の淫略〜淫魔竜レナ』 part7
「………」
ファリスがゆっくりと目を開いた時、目の前にはにこやかに、だが邪悪さを満面にかもしだしているレナの笑顔があった。
「………」
どうしたことか、さっきまであれほどおぞましかったレナの姿が、今はとても愛しく感じられる。
「おはよう姉さん。そしておめでとう。
見てみる?姉さんも立派にダーククロスの淫怪人になれたのよ」
レナが手鏡を出し、ファリスの姿を映し出してきた。



その姿は、首の付け根に三筋のえらがぱくぱくと動き、深水色に染まった体のあちこちに鱗が浮かんでいる。
肩口や耳元からは透明なひれが艶かしく生え、口からは鋭い牙が覗いている。
それは、まるで魚が人間の姿をとったような姿だった。
「これが……俺……」
ファリスは人外になった自分の姿を、隅々までなめるように見回した。
そして、自分の詳細がわかるにつれふつふつと笑いが込み上げてきた。
「そうか……これが、俺なのかぁ……。ハ、ハハハ………」
魚のようになった自分。
それはなんて自分に相応しい姿だろうか。
自分は最近まで海と共に生きてきた。その自分が海の生き物になるというのは、ある意味当たり前のことなのだ。
鋭く生え揃った牙。これで肉を引きちぎればどれほど旨い味がするだろう。
猛々しく伸びたひれ。ひと薙ぎすれば人間ぐらいなら容易く切り裂くことが出来る。
この滑った艶かしい体。これを見ればどんな人間でも篭絡され体を求めてくるに違いない。
「ハ、ハハハハ!!凄いぞ!この体凄すぎる!!」
高らかに笑ったファリスの瞳には、レナと同じ淫気と狂気があわさったダーククロスの淫怪人独特の淫らな輝きが放たれていた。
「アハハハ!レナ、ありがとうよ!俺をこの姿にしてくれて!!
今まで人間やってた俺は一体なんだったんだ?!こんな素晴らしい世界があったなんて、ついさっきまでは思いもしなかったぜ!!」
「そうでしょ姉さん。私はいつだって姉さんの幸せだけを思っているのよ。
だから、タイクーン城の人間全てを生贄にしたのも、バッツと姉さんを引き離したのも、すべては姉さんにとってよいと思ったからそうしたの。私の気持ち、わかってくれるよね?」
「ああ!ああ!!分かるぜ!レナが俺のことをどれだけ考えているってのがたっぷりとな!
そうさ!人間なんてのはしょせん俺たちのおもちゃなんだ。しかも、タイクーンの人間は俺たちに仕える連中だ。どう扱おうが自由って訳だよな!クククククッ!!」
さっきまでアレほどレナの行いを避難してきたファリスも、淫怪人になって心の根本が捻じ曲げられてしまったからか、それがさも当然のことと考えるようになっていた。
「そう!俺はファリス!淫水魔ファリス!!
この世界の人間全てを蹂躙し、ダークサタン様に捧げるのが使命なんだ!
レナ、やろうぜ!人間もモンスターもなにもかも、この世界全てをダーククロスのものに!」
「そう、それでいいのよ姉さん。それでこそ、私が愛する姉さんよ…」
身も心も完全にダーククロスに堕したファリスに、レナは顔を赤く染めながら抱きつき、その唇をチュッと奪った。
「んっ?!ん………」
最初は驚いたファリスだが、そのままレナを受け入れ互いに舌を絡めあい長い時間ディープキスを堪能した。
「ぷぅ……。じゃあレナ、早速他の国をダークサタン様に捧げに行こうじゃないか。どうせこの世界に俺たちに立ち向かえる人間なんてバッツとクルルぐらいしかいないんだ。
そして、バッツが俺たちの肉人形になっている現在、クルルのいるバル城さえ堕してしまえば、あとは簡単に全世界を淫に染めることが出来るさ!」
ああしようこうしようと勢いづくファリスだが、逆にレナは少し浮かない顔をしていた。
「そうね。でも……」
そう言って、レナはある館をちらっと見た。
それは、さっきセイバーとモンタが入っていった館である。
「一応、淫略は軍団長の指揮のもとに行われることになっていて…
で、今セイバー様はあの中に引き篭もって出てこないから……。今はちょっと……」
「なんだ、そりゃ」
時折ぎしぎしと軋む館を、ファリスとレナは呆れた顔で眺めていた。



セイバーが館に入って6時間…、いまだに閉ざされたドアが開くことはなかった…




文責 178





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