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ν賢狼ホロν
「嫌なことなんて、楽しいことでぶっ飛ばそう♪」がもっとうのホロです。
ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド2
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2009年02月12日
『闇に抗う自動人形(オートマタ)』(後編) part1



 今週いろいろとありましたが、元気を出していきま
 しょう!予告していた通り、今日はいなづ様の『闇
 に抗う自動人形(オートマタ)』(後編)をお送りして
 いきます。前編でどうなるかと思っていましたが、
 今回も上手くまとめられておられます。前編を覚え
 ていない方、まだご覧になっていない方は、こちら
 を先にご覧になることをオススメします。

 今回も某スレでUPしていただきありがとうござい
 ます。いなづ様とはこれからも末永くお付き合いし
 ていきたいと、思っています。wiki様=緋風様
 方でも、UPされておられますのでそちらでご覧に
 もなれます。
 
 それではどうぞ!










注意! この文章と画像には、官能的表現と暴力的表現が
含まれております。
(ご覧になる方は、自己判断・自己責任でお願いします。)






『まったく、なんという様だ……』
今日もまた複数の淫怪人と戦闘員が殺されたとの連絡を受け、ダークサタンの苛立ちは極限に達しようとしていた。
該当世界の淫略はほぼすべて完了しており、数多くの構成員を創り上げることが出来ているので、極端な話淫略を終了してその世界を捨てることも出来なくはない。
だが、自分に一敗地という屈辱を与えいまだに淫怪人たちを狩り続けるハクとコクを、ダークサタンはどうしても許すわけにはいかなかった。
もっとも、敗れたのは自分の分身でありダークサタン本体を相手にしたらさすがにハクとコクでも勝てる可能性は無いといってもいいぐらいの低い確率しかない。
だが、ダークサタンは自分自身をハクとコクの世界に送り込むことはできない。
多次元宇宙に手を伸ばすダーククロスの空間を繋ぐ役割をしているのがダークサタンであり、今もハクたちの世界だけでなく数多の次元の世界を淫略している最中なのだ。
それを絶ってハクたちを堕とすためだけに一つの世界に顕現したら、繋がりを絶った世界と再び空間を繋げるのは容易なことではない。
無限の広がりを見せる多次元宇宙で、ひとたび途中で閉じた道を再びつなげ直すのは色も形も全く同じ10000本の配線の束を一つ残らず正確に繋げなおすことよりはるかに難しいのだ。
だからこそダークサタンは自分の代わりに分身を送りつけたり、自分の意思を代弁して指示をする幹部や軍団長を構成したりしているのだ。
『貴様ら、あんな小娘にいいようにされてしまって、我らダーククロスの名折れだとは思わないのか!』



ダークサタンの命令で、急遽担当次元からダークキャッスルに召還された各軍団長たちは、これまで見たことがない剣幕で怒鳴りたてるダークサタンに底知れぬ恐怖を感じていた。
「し、しかしダークサタン様の淫力すら通用しない人間なんて、私たちにはとても信じられないですよ……」
「それは、本当に人間なのでしょうか?」
淫妖花軍団長の霞と淫機人軍団長のコスモスが、そろってダークサタンに対し疑問を呈してきた。彼女達にとって、自分を堕したダークサタンの淫力が効かないなどとはとても信じられないことなのだから当然といえる。
だが、この愚かな質問は苛立っているダークサタンの勘気に見事直撃してしまった。
『貴様ら!!私が嘘や冗談を言っているとでも思っているのかっ!!』

ドンガラガッシャーン!!






      「きゃああぁっ!」
      「うあああっ!!」









一体どこから沸いてきたのか、軍団長たちが集まる部屋に突如紫電が鳴り響き、憐れ霞とコスモスは体のあちこちから煙を噴出して昏倒してしまった。
『どいつもこいつも使えない奴め!!
そもそも秋子と紫はどうしたのだ!やつらにも召還命令は出ているはずだろうが!!』
なるほど、今この場にいる軍団長は黒焦げになっている霞とコスモスを除くと、あとはセイバーとアティしかいない。
すると、アティがおずおずと前に出てきて懐からメモを取り出した。



「ダークサタン様、紫は現在初音ミクのツアーコンサートの追い込みにかかっておりとてもこの場に来ることは出来ないと連絡を受けております。秋子のほうは…申し訳ありませんが何も聞かされてはおりませ…」

『何を考えておるのだぁーーっ!!あの愚か者どもがーーーっ!!』

ゴワラゴワラグワラシャーーン!!

どうやらダークサタンの怒りが怒髪天に達したようで、物凄い威力と規模の紫電があたり構わずビカビカと走り回り…
ようやっとダークサタンが我を取り戻した時、召還した軍団長たちは全員こんがりと焼きあがっていた。
『ぐぬぬぬ……、頼りにならないクズどもが……。む?』
思い通りに行かない展開にダークサタンが業を煮やしている時不意に廊下へと通じる扉が開かれ、向こうからパタパタと二体の淫怪人が駆けながら入り込んできた。
『何だ貴様らは!!ここは貴様らのような下級の淫怪人が入ってきていいところではないぞ!!』
ただでさえ苛立っているダークサタンは、まるで八つ当たりでもするかのように入ってきた淫怪人に怒鳴り散らした。
だが二体の淫怪人はダークサタンの剣幕に怯えながらも部屋を出て行く気配は無い。
その不遜な態度にいっそ焼き殺してしまおうかと思ったダークサタンに、入ってきた淫怪人…淫獣人なぎさとほのかは平伏しながらダークサタンに話し掛けてきた。







「申し訳ありませんダークサタン様!
ですが、私たちは秋子様の命令でここに赴いてきたのです!」














『秋子の?』
今にも灼熱の炎を放とうとしていたダークサタンは、なぎさの口から出た秋子という言葉にピクッと反応した。
「あ、秋子様はダークサタン様に『すべては私にお任せください』と伝えておきなさいと私たちに命令したのです!本当です!」
今度は、ほのかの語ったことにダークサタンは眉をひそめた。

『すべては私にお任せ下さい、だと…。
秋子の奴め、あの忌々しい二人を知っているというのか……?』

その時ダークサタンは思い出した。
ハクとコクがいる世界の淫略を最初に手がけたのは、他ならぬ秋子だったことに。

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