2008年12月21日
『天装勇者セイバーエンジェル』 Part1
某スレで、いなづまこと様がセイバーズの導入部っぽいSS書いてくださいました。
いなずまこと様から承諾OKとなりました。
本当にありがとうございます。
編集について、何か改善点があればどうぞ。
注意! この文章には官能的表現が含まれております。
(ご覧になる方は、自己判断でお願いします。)
いなづまこと様「こんばんわなのです。ふたばの例のセイバーズの
ネタの広がり具合が実にいい感じなので、導入部っぽいSSを書いてしまいました。 」
『天装勇者セイバーエンジェル』
いなづまこと様作
『こぉの、愚か者どもめがぁぁっ!!』
地の底とも海の底とも取れぬ空間に忽然と浮かぶ異形の魔城…
全空間全時間全次元の完全なる掌握を目指し、現在その主力を地球世界へとぶつけている凶悪侵略軍団
・淫略帝国ダーククロスの首領ダークサタンは、不甲斐ない部下達に怒りの咆哮を上げていた。
その理由は察するまでも無い。取るに足らないことと思われた地球淫略が遅々として進まないのだ。
ダーククロスはこれまであらゆる次元や世界にその手を伸ばし、その版図を広げていった。
もちろん狙われた世界もただ手をこまねいていたわけではない。その世界に存在する戦士たちが自分たちの世界を守るため、ダーククロスに敢然と立ち向かっていったのだ。
が、それらはことごとく弾き返された。
あらゆる次元に手を伸ばすことが出来るダーククロスには、その世界からは予想も想像も出来ないような化物や、その化物すら上回る力を持つダーククロスの幹部…淫怪人が列をなしており、それらの猛攻 に立ち向かえることが出来るのは極々稀なることだった。
中にはそれら強大な戦力に立ち向かえる戦士…いわゆる『勇者』と呼ばれる存在が刹那の勝利をもたらしたこともある。が、それらも所詮は一時の仇花だった。
ダーククロスの首領ダークサタンは強烈な淫力を発し、あらゆる存在を淫らに染めることが出来る恐るべき能力を有していた。これにより、ダークサタンの前までたどり着いた勇者は悉く淫力に支配されて骨抜きにされ、男はその生気と能力を淫怪人に捧げる供物とされ、女はダークサタンの体を構成する無数の肉触手から放たれる魔因子と魔精により新たなる淫怪人とされていった。
これによりその世界の勇者をも取り込んで力を増していくダーククロスに抗しえた世界は存在せず、ダーククロスに支配された世界は淫怪人と戦闘員を生成する狂気のプラントと化していった。
ダークサタンが次元干渉装置から覗き込んだ地球世界を見た時、正直こんな貧弱な世界など一軍団さえあれば楽勝と思い込んでいた。が、先兵を任された淫獣軍は大被害を被り、直接指揮をとった軍団長の秋子共々ボロボロになって逃げ帰ってきたのだ。こんなことは今までは無かったことだ。
ダークサタンは失敗した秋子に手痛いお仕置きをした後に事情を聞くと、秋子達が破壊活動を行っている時に忽然と5人の女戦士が立ちはだかったという答えが返ってきた。
その戦士たちは戦闘員はおろか淫怪人の攻撃すら全く問題にせず、瞬く間に数十を数える淫怪人たちを撃退した後秋子まで追い散らしたらしい。
ダークサタンには信じられないことだった。戦闘員はともかく淫怪人は自分の強大な淫力と常に繋がっているため普通の攻撃では傷一つ付けることはできない。
ましてや秋子はこのダーククロスの6大軍団の軍団長。普通の淫怪人とは比べ物にならないくらいの淫力の供給を受けているのだ。それが傷つけられるだけでなく敗退させられるとは!
後にスパイの活動により、彼女達が自分たちの淫略に対抗して作られた地球世界の組織・セイバーズの正義の戦士・セイバーエンジェルというところまでは突き止めることが出来た。だが、彼女達の素性までは割ることは出来ず、どうして自分たちの存在を知られたのか。どうやって淫力を跳ね返す能力を手に入れたのか。という肝心な部分は謎のままだった。
セイバーエンジェルは間違いなくこれまでダーククロスが相対した最強の勇者だった。なにしろその後もセイバーエンジェルを篭絡しようと数々の軍団長が手を変え品を変え襲い掛かったが、そのどれもこれもが失敗し、結果地球淫略のスケジュールは大幅な遅滞を余儀なくされていた。
そして、今回の作戦も失敗に終わったことでついにダークサタンの堪忍袋の尾が切れたというわけだ。
『あんな小娘どもにいい様に負かされおって!それでも貴様らこの淫略帝国ダーククロスの栄光ある軍団長か!恥を知れ!!』
魔城全体を震わせるかのように重く響く怒声に、淫魔竜軍団長・淫魔竜セイバー、淫獣軍団長・淫獣人秋子、淫妖華軍団長・淫妖華霞、淫水魔軍団長・淫水魔アティ、淫機械軍団長・淫機人コスモスは恐怖に身を竦めた。
彼女達は、過去いずれも各々の世界において強力な力を持ち、ダーククロスの淫略に立ち向かった勇者であったが、ダークサタンの持つ淫力に耐え切ることが出来ずにその手に堕ち、ダークサタンに従う淫怪人として新たな生を受け、自分の世界を滅ぼした後その淫略に加担する存在となっていた。
その身にダークサタンの魔因子を植え付けられ魔精を注入された彼女達にとって、ダークサタンは絶対の存在である。そのダークサタンに怒られることは彼女達にとって何よりも恐ろしいことだった。
「ですが、あいつらのセイバースーツは私たちの淫力を完全に遮断しているのです。今までの世界では少し淫力を嗅がせればどんな戦士もたちまち堕ちたはずなのに、あいつらは全く……」
『言い訳は見苦しいぞ、アティ!!!』
「ひぃっ!申し訳ありません!!」
ダークサタンの怒りっぷりにアティはゼラチンのような体が崩れてしまわないかというくらいの勢いで平伏したが、ダークサタンの怒りは別にアティの言葉が癇に障っただけではなかった。
アティの言うとおり、セイバーエンジェルには自分の淫力が全く通用しないのだ。過去に何度か自分の分身を淫怪人に持たせ、セイバーエンジェルを魔因子の虜にしようと試みたのだが、どこをどうしたことか淫力を完全に防いでいるセイバーエンジェルには当然の如く全く効かなかった。
こんなことは過去のどの世界にもなかったことだ。自分の力が通用しない戦士セイバーエンジェル。この事がダークサタンになんとも言えない苛立ちを与えていたのだ。
『どのような手段でもいい!あやつらを篭絡し、淫怪人と化して我の前にひざまづかせる方法は無いのか! 数々の次元を堕としてきた我らが、あんな小娘にいいようにされて恥とは思わないのか!!』
だが、、今まで散々負かされてきた軍団長にいい案が浮かぶこともなく、またダークサタン自身も手詰まりに陥っていることを認めざるを得ない状況になっていた。
「うふふ、ダークサタン様。そんなに大声を出されては浮かぶ考えも浮かびませんわよ」
その時、柱の影からぬっと出てくる影があった。
それまで姿を見せていなかった6大軍団の最強軍団、親衛軍を率いる淫魔姫・紫(ゆかり)である。
紫は他の軍団長と違い、ダークサタンに忌憚ない意見を述べたり収集に従わなかったりと独断的な行動が目立つ不思議な淫怪人だった。その力は他の軍団長を軽く凌駕し、恐らくセイバーエンジェルとまともにぶつかっても遅れをとることはないと確信できる。が、これまで紫がセイバーエンジェルに立ち向かったことはなく、ダークサタンも紫に直接セイバーエンジェルと相対させるといった命令を発したことは無かった。
これは万が一ダークサタンに何かがあった場合、紫だけがダークサタンの体を再生させることが出来る存在からなのだ。紫に不慮の事態が起こったらダークサタン自身も危機に陥ってしまうのである。
もっとも、このことを知っているのはダークサタンと紫だけであり、他の軍団長は紫の事を『強いけれど変な奴』という認識しかもっていなかった。
『紫か。ならば貴様には何かいい考えがあるとでも言うのか?!』
巨大な瞳でぎろりと睨まれながらも、紫は恐れるどころか口元に余裕の笑みを浮かべダークサタンへ向けて近づいてきた。
「もちろんですわ。私の献策を用いれば、あの可愛い5匹の子猫を淫怪人へすることなど容易いこと。もっともそれには、不甲斐ない皆さんの力をお借りしなければなりませんけれど」
『不甲斐ない』。そう言われて他の軍団長の顔は一様に険しくなった。とりわけダーククロス一短気なセイバーはつかつかと紫に近寄り、その鋭い爪を紫の喉元に突きたてながら紫に食って掛かった。
「そこまでいうならば紫!貴方もその体を動かして献策とやらを実行してみてはいかがですか?!
いつも城内で剣呑としている貴方に、そんな度胸があればの話ですがね!!」
返答によってはその喉を突き破る。セイバーの殺気だった瞳はそう語っていた。
だが、そんな形相を前にしても紫の余裕の笑みは崩れない。
「うふふ。そうですわねぇ……」
その時、紫の姿がセイバーの視界から不意に消えた。
「っ?!」
ギョッとしたセイバーが紫の姿を捉えようと首を左右に動かした刹那
「私も、たまには運動をしないと健康に悪いでしょうからねぇ……」
セイバーの背後にまわりこんだ紫が、微笑みながらセイバーの喉首をぎりぎりと握りしめていた。
「がっ……!ぐがっ……?!」
たちまちセイバーの顔は血の気を失って真っ青になり、口からはぶくぶくと泡が噴き出てきている。
「あらあらどうかしましたかしらセイバー。顔色が悪いですわよ」
心配そうに紫はセイバーに語り掛けてはいるが、首を握る手の力を緩める気配は全く無い。
『そこまでしておけ紫。そこまで言うなら今回の作戦、お前に全面的に任そう。
軍団長ども!お前達もこれからは紫の言うことを聞き、必ずやセイバーエンジェルどもを淫怪人へと堕とすのだ!!』
「イ、イーッ・ハイル・ダーククロス!!」
いまだ声を出せないセイバー以外の4軍団長は、ダークサタンの声に畏まりながら敬礼を取った。
いなずまこと様から承諾OKとなりました。
本当にありがとうございます。
編集について、何か改善点があればどうぞ。
注意! この文章には官能的表現が含まれております。
(ご覧になる方は、自己判断でお願いします。)
いなづまこと様「こんばんわなのです。ふたばの例のセイバーズの
ネタの広がり具合が実にいい感じなので、導入部っぽいSSを書いてしまいました。 」
『天装勇者セイバーエンジェル』
いなづまこと様作
『こぉの、愚か者どもめがぁぁっ!!』
地の底とも海の底とも取れぬ空間に忽然と浮かぶ異形の魔城…
全空間全時間全次元の完全なる掌握を目指し、現在その主力を地球世界へとぶつけている凶悪侵略軍団
・淫略帝国ダーククロスの首領ダークサタンは、不甲斐ない部下達に怒りの咆哮を上げていた。
その理由は察するまでも無い。取るに足らないことと思われた地球淫略が遅々として進まないのだ。
ダーククロスはこれまであらゆる次元や世界にその手を伸ばし、その版図を広げていった。
もちろん狙われた世界もただ手をこまねいていたわけではない。その世界に存在する戦士たちが自分たちの世界を守るため、ダーククロスに敢然と立ち向かっていったのだ。
が、それらはことごとく弾き返された。
あらゆる次元に手を伸ばすことが出来るダーククロスには、その世界からは予想も想像も出来ないような化物や、その化物すら上回る力を持つダーククロスの幹部…淫怪人が列をなしており、それらの猛攻 に立ち向かえることが出来るのは極々稀なることだった。
中にはそれら強大な戦力に立ち向かえる戦士…いわゆる『勇者』と呼ばれる存在が刹那の勝利をもたらしたこともある。が、それらも所詮は一時の仇花だった。
ダーククロスの首領ダークサタンは強烈な淫力を発し、あらゆる存在を淫らに染めることが出来る恐るべき能力を有していた。これにより、ダークサタンの前までたどり着いた勇者は悉く淫力に支配されて骨抜きにされ、男はその生気と能力を淫怪人に捧げる供物とされ、女はダークサタンの体を構成する無数の肉触手から放たれる魔因子と魔精により新たなる淫怪人とされていった。
これによりその世界の勇者をも取り込んで力を増していくダーククロスに抗しえた世界は存在せず、ダーククロスに支配された世界は淫怪人と戦闘員を生成する狂気のプラントと化していった。
ダークサタンが次元干渉装置から覗き込んだ地球世界を見た時、正直こんな貧弱な世界など一軍団さえあれば楽勝と思い込んでいた。が、先兵を任された淫獣軍は大被害を被り、直接指揮をとった軍団長の秋子共々ボロボロになって逃げ帰ってきたのだ。こんなことは今までは無かったことだ。
ダークサタンは失敗した秋子に手痛いお仕置きをした後に事情を聞くと、秋子達が破壊活動を行っている時に忽然と5人の女戦士が立ちはだかったという答えが返ってきた。
その戦士たちは戦闘員はおろか淫怪人の攻撃すら全く問題にせず、瞬く間に数十を数える淫怪人たちを撃退した後秋子まで追い散らしたらしい。
ダークサタンには信じられないことだった。戦闘員はともかく淫怪人は自分の強大な淫力と常に繋がっているため普通の攻撃では傷一つ付けることはできない。
ましてや秋子はこのダーククロスの6大軍団の軍団長。普通の淫怪人とは比べ物にならないくらいの淫力の供給を受けているのだ。それが傷つけられるだけでなく敗退させられるとは!
後にスパイの活動により、彼女達が自分たちの淫略に対抗して作られた地球世界の組織・セイバーズの正義の戦士・セイバーエンジェルというところまでは突き止めることが出来た。だが、彼女達の素性までは割ることは出来ず、どうして自分たちの存在を知られたのか。どうやって淫力を跳ね返す能力を手に入れたのか。という肝心な部分は謎のままだった。
セイバーエンジェルは間違いなくこれまでダーククロスが相対した最強の勇者だった。なにしろその後もセイバーエンジェルを篭絡しようと数々の軍団長が手を変え品を変え襲い掛かったが、そのどれもこれもが失敗し、結果地球淫略のスケジュールは大幅な遅滞を余儀なくされていた。
そして、今回の作戦も失敗に終わったことでついにダークサタンの堪忍袋の尾が切れたというわけだ。
『あんな小娘どもにいい様に負かされおって!それでも貴様らこの淫略帝国ダーククロスの栄光ある軍団長か!恥を知れ!!』
魔城全体を震わせるかのように重く響く怒声に、淫魔竜軍団長・淫魔竜セイバー、淫獣軍団長・淫獣人秋子、淫妖華軍団長・淫妖華霞、淫水魔軍団長・淫水魔アティ、淫機械軍団長・淫機人コスモスは恐怖に身を竦めた。
彼女達は、過去いずれも各々の世界において強力な力を持ち、ダーククロスの淫略に立ち向かった勇者であったが、ダークサタンの持つ淫力に耐え切ることが出来ずにその手に堕ち、ダークサタンに従う淫怪人として新たな生を受け、自分の世界を滅ぼした後その淫略に加担する存在となっていた。
その身にダークサタンの魔因子を植え付けられ魔精を注入された彼女達にとって、ダークサタンは絶対の存在である。そのダークサタンに怒られることは彼女達にとって何よりも恐ろしいことだった。
「ですが、あいつらのセイバースーツは私たちの淫力を完全に遮断しているのです。今までの世界では少し淫力を嗅がせればどんな戦士もたちまち堕ちたはずなのに、あいつらは全く……」
『言い訳は見苦しいぞ、アティ!!!』
「ひぃっ!申し訳ありません!!」
ダークサタンの怒りっぷりにアティはゼラチンのような体が崩れてしまわないかというくらいの勢いで平伏したが、ダークサタンの怒りは別にアティの言葉が癇に障っただけではなかった。
アティの言うとおり、セイバーエンジェルには自分の淫力が全く通用しないのだ。過去に何度か自分の分身を淫怪人に持たせ、セイバーエンジェルを魔因子の虜にしようと試みたのだが、どこをどうしたことか淫力を完全に防いでいるセイバーエンジェルには当然の如く全く効かなかった。
こんなことは過去のどの世界にもなかったことだ。自分の力が通用しない戦士セイバーエンジェル。この事がダークサタンになんとも言えない苛立ちを与えていたのだ。
『どのような手段でもいい!あやつらを篭絡し、淫怪人と化して我の前にひざまづかせる方法は無いのか! 数々の次元を堕としてきた我らが、あんな小娘にいいようにされて恥とは思わないのか!!』
だが、、今まで散々負かされてきた軍団長にいい案が浮かぶこともなく、またダークサタン自身も手詰まりに陥っていることを認めざるを得ない状況になっていた。
「うふふ、ダークサタン様。そんなに大声を出されては浮かぶ考えも浮かびませんわよ」
その時、柱の影からぬっと出てくる影があった。
それまで姿を見せていなかった6大軍団の最強軍団、親衛軍を率いる淫魔姫・紫(ゆかり)である。
紫は他の軍団長と違い、ダークサタンに忌憚ない意見を述べたり収集に従わなかったりと独断的な行動が目立つ不思議な淫怪人だった。その力は他の軍団長を軽く凌駕し、恐らくセイバーエンジェルとまともにぶつかっても遅れをとることはないと確信できる。が、これまで紫がセイバーエンジェルに立ち向かったことはなく、ダークサタンも紫に直接セイバーエンジェルと相対させるといった命令を発したことは無かった。
これは万が一ダークサタンに何かがあった場合、紫だけがダークサタンの体を再生させることが出来る存在からなのだ。紫に不慮の事態が起こったらダークサタン自身も危機に陥ってしまうのである。
もっとも、このことを知っているのはダークサタンと紫だけであり、他の軍団長は紫の事を『強いけれど変な奴』という認識しかもっていなかった。
『紫か。ならば貴様には何かいい考えがあるとでも言うのか?!』
巨大な瞳でぎろりと睨まれながらも、紫は恐れるどころか口元に余裕の笑みを浮かべダークサタンへ向けて近づいてきた。
「もちろんですわ。私の献策を用いれば、あの可愛い5匹の子猫を淫怪人へすることなど容易いこと。もっともそれには、不甲斐ない皆さんの力をお借りしなければなりませんけれど」
『不甲斐ない』。そう言われて他の軍団長の顔は一様に険しくなった。とりわけダーククロス一短気なセイバーはつかつかと紫に近寄り、その鋭い爪を紫の喉元に突きたてながら紫に食って掛かった。
「そこまでいうならば紫!貴方もその体を動かして献策とやらを実行してみてはいかがですか?!
いつも城内で剣呑としている貴方に、そんな度胸があればの話ですがね!!」
返答によってはその喉を突き破る。セイバーの殺気だった瞳はそう語っていた。
だが、そんな形相を前にしても紫の余裕の笑みは崩れない。
「うふふ。そうですわねぇ……」
その時、紫の姿がセイバーの視界から不意に消えた。
「っ?!」
ギョッとしたセイバーが紫の姿を捉えようと首を左右に動かした刹那
「私も、たまには運動をしないと健康に悪いでしょうからねぇ……」
セイバーの背後にまわりこんだ紫が、微笑みながらセイバーの喉首をぎりぎりと握りしめていた。
「がっ……!ぐがっ……?!」
たちまちセイバーの顔は血の気を失って真っ青になり、口からはぶくぶくと泡が噴き出てきている。
「あらあらどうかしましたかしらセイバー。顔色が悪いですわよ」
心配そうに紫はセイバーに語り掛けてはいるが、首を握る手の力を緩める気配は全く無い。
『そこまでしておけ紫。そこまで言うなら今回の作戦、お前に全面的に任そう。
軍団長ども!お前達もこれからは紫の言うことを聞き、必ずやセイバーエンジェルどもを淫怪人へと堕とすのだ!!』
「イ、イーッ・ハイル・ダーククロス!!」
いまだ声を出せないセイバー以外の4軍団長は、ダークサタンの声に畏まりながら敬礼を取った。
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