2007年09月19日
長江哀歌
チェック:長江の三峡ダム建設のため、水没する運命の古都・奉節を舞台にした人間讃歌。『世界』などのジャ・ジャンクー監督がタバコ、草、酒、茶、飴という市民の生活に根ざした嗜好品を題材に、美しくせつない物語を紡ぎ出す。『プラットホーム』のハン・サンミンが等身大の中年男を好演し、現地で起用された素人俳優たちと素晴らしいアンサンブルをみせる。本作は力強く生きる人々の現実と景勝地の最後のきらめきをとらえ、2006年ベネチア国際映画祭でグランプリを獲得した。
ストーリー:サンミン(ハン・サンミン)は、16年前に別れた妻(マー・リーチェン)と娘を捜しに山西省から長江流域の都市、奉節にやって来る。昔の住所を頼りに妻の実家を訪ねたものの、そこはすでにダム建設のため水の底に沈んでいた。役所に問い合わせてもらちがあかず、結局、彼は安宿に腰を落ち着けて2人の行方を捜すことにする。
追記映画「長江哀歌」を紹介しました。余談ですが、もう一つ話を付け加えます。私の手許に
日本版NATIONAL GEOGRAPHIC1997年9月号があります。この中に「中国三峡ダム」が特集されています。美しいカラー写真でドキュメンタリータッチに構成されています。
万里の長城以来の大プロジェクトとも言われるこのダムの完成予定は2009年。世界一の発電能力が期待されています。しかし、ダム上流では多くの田畑や町が水没して200万人近い人々が移住を強いられています。ダム上流に土砂が堆積し、長江が大きく変わる危険性も指摘されています。
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