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丸八屋
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2008年06月18日
居酒屋日記「かずら橋」

私の仕事場の近くに「もみじ」と言う居酒屋があります。毎日、決まった様に夕刻の5時には赤い暖簾が出ます。冬の寒い日も、春の暖かい日も、初夏の暑い日も、カウンターの上の花瓶には紅葉の造花がさり気無く、無造作に飾られています。


今では私はこの店の常連客になりましたが、まだ名前を覚えていない3月半ば頃、「さくら」と呼んでしまって女将さんに睨まれました。


女将さんは、三沢あけみさん似です。さり気無い表情が林家パー子さんに似ています。私は、時々パー子さんと呼ばせて頂いています。頓智が利く上に、演歌がプロ並みに上手いのです。


先般、ブログに「小松島って・・・」のタイトルで綴りましたが、昨日「もみじ」を訪れると、女将さんがこの様に言うのです。


「小松島のこと、お客さんとの遣り取りが面白くって。あれから、小松島の方、来られてないのですよ。お元気そうだと思いますが・・・。また、お会いして喋れたら楽しいのに・・・」


その言葉に、私は四国のある地名を思い出しました。それは、徳島県祖谷です。「祖谷のかずら橋」で有名です。香川県仁尾で太陽博覧会が開催されていた頃、その視察を兼ねてデザイナー仲間と「祖谷のかずら橋」を訪れた記憶があります。確か、神戸からフェリーで四国に渡り、日帰りで帰ったと覚えているのですが、詳細は忘れてしまいました。


「ところで、かずら橋ってあるよね、四国に」と私。


「有名よ、徳島県の東祖谷山村にかかるかずら橋は。伝説よると1185年屋島の戦いで源氏に敗れた平氏が追っ手を逃れて祖谷山に入ったとか・・・」


「パー子さん、演歌が上手やから、教えて欲しいんだけど、〔かずら橋の女〕って演歌は無いかなあ」 


「・・・・・・・・」


「〔祖谷の女〕、〔粗谷物語〕、〔祖谷情話〕、それからか、〔かずら橋情話〕とか」


このとき私は、以前ブログに綴った壷阪情話を思い出していました。


「何考えているのよ、また、洒落のネタづくり?」


「いや、また、あそこを訪れて、かずら橋に佇んでみたくて」


「変な気持ちを起こさないでよ」


「・・・・・・・・」


あれこれ喋っている内に酔いが回ってきました。どれ程の時間、「もみじ」にいたのかは記憶にありません。雨に濡れながら仕事場に帰った事だけは覚えています。



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Posted by 丸八屋 at 19:09 | この記事のURL
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