ある会合に出席しました。そこで講演会が開催されました。演題は「見直そう郷土の近代の遺産」。講師は○○大学の○○先生。スライドによる具体的な資料を伴っての講演でした。
講演の主旨を、掻い摘んで紹介します。
堺市内には近代日本における戦争に関わる遺構が残ってます。大阪周辺の戦争遺構の調査・研究は、始まったばかりです。
昭和の戦争は考え方の違いによって調査が難しい面もあります。しかし、それらを乗り越えて、戦争遺構についての正しい評価を急がねばなりません。
戦争遺構は資料や記録が少ないため、現在、聞き取りを中心に調査を進めています。近代建築史の研究方法を、戦争遺構に生かせればと考えます。
戦後60年の歳月が流れ、戦争の風化が心配される中、残っている戦争遺構を通して、戦争の実像に近づき、少しでも平和の大切さ、戦争の悲惨さを学び、若い人たちにそれらを伝えなければならないと思っています。
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私は講演の主旨に賛同しました。イデオロギーの問題は別として、歴史の重さ、特に近代史のそれを受け止めることは重要であると思うからです。歴史へのアプローチの方法は色々とありますが、形として残された戦争遺構の調査・研究は、究めて意義深いものであると考えるのです。
賛同したもう一つの理由は、デザイン関係の仕事(主に博物館や郷土資料館の企画・デザイン・設計)や専門学校での造形・デザイン教育に携わっていた事から、その延長上として博物館や博覧会の調査・研究、近代建築や産業遺産の研究に関心を抱いていからです。私自身、研究と言う程の事は行っていませんが、関連書物を読む事が多いです。また、色々なところへ旅をすると、どうしてもその様な視点で見てしまいます。それらは新たな発見や感動が伴って実に楽しいのです。
この様な折、「見直そう郷土の近代遺産」を拝聴できた事は、私にとって大きな収穫であり、喜びです。
早速、戦争遺構研究会のホームページを見ました。会の団体概要とイベント情報が掲載されています。参加するのが楽しみです。
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