1980年にレコードデビューして今も現役です。サザンがデビューして、山下達郎がメジャーヒットを飛ばした頃に出てきて、デビュー曲の「ダウンタウン」がひょうきん族のエンドテーマに使われて有名になりました。
EPOのデビューアルバム DOWN TOWN この時彼女はまだ東京女子体育大学の学生でした。
ちなみに高校は都立松原高校。渡辺美里や日本でナンバー1ギタリストと言っても過言ではない佐橋佳幸の先輩にあたり、このアルバムが佐橋佳幸のファーストレコーディングになります。
僕にとっては、キリンレモンのCMに使われた「パークアヴェニュー1981」って曲がとっても新鮮で一気にファンになったのでした。
https://www.youtube.com/watch?v=pfqzdVf8N7I
この一番最初に出てくるCMソングです。本当はもうちょっと長いバージョン探したんですが、見つかりませんでした。
彼女の魅力は大別して2つあります。
まずは歌唱力。表現難しいけど「少年の様な女の子の声」アルト部分がボクの心臓に優しく響きます。ファルセットも素敵で、地声からファルセットに移行する部分がとても自然です。スタジオ録音はバックコーラスもほぼ自分で演ってますが、この一人多重がまた素晴らしい。そういえばマッチのハイティーンブギ、竹内まりやのセプテンバーのバックコーラスもEPOです。TBSラジオ パックインミュージックを始め多くのジングルも一人多重のコーラスで担当していました。
そして二つ目の魅力は作曲能力の高さです。曲調、メロディ、曲構成どれをとってもポップスとしてとても高水準です。日本のポピュラーミュージック(洋楽っぽい音楽って意味で)の作曲家としては一番じゃないかと思っているほどです。
でも、メロディを言葉で言い表すのはとても難しいですね。
ちょっと捻ったメロディラインだから?
琴線に触れるサビがあるから?
凝ったメロディだけど曲として整合性が取れているから?(これが全く出来ていないというか、ハチャメチャな某アーティストについては別の機会で書いてみようと思ってます)
それを説明するのにYou Tubeに載ってるベストアルバム全曲のリンクをここで貼るなんて野暮なことはしたくありません。でもちょっと分かって貰いたいからこの弾き語りのビデオを上げてみますね。
https://www.youtube.com/watch?v=XGaoljS4zjY
この「私について」のオリジナルはこのHARMONYといいうアルバムに収録されています。
70年代から80年代前半に青春時代を過ごしたボクと同年代には、彼女の作るメロディにとてもシンパシーを感じている人が多いと思われます。ボクは70年代は殆ど洋楽ばかり聴いていましたが、EPOは一発で好きになった日本人ミュージシャンの唯一と言って良いほどの存在でした。
山下達郎さんも彼女の事をとても高く評価しており、自身のラジオ番組サンデーソングブックでも特に最近よくオンエアされます。勿論達郎さんがダウンタウンの作者であり、また彼女とコラボ作品を作っていた過去もあるので嫌いではないのは当然でしょうが、「EPOみたいな曲を作りたくってこの曲を作曲しました」なんて公言しているくらいなのです。(ちなみに「好き好きスウィートキス」という曲です)
なんか、年寄り臭くてすごく嫌な言い方だけど、今の20代、30代の人たちがEPOを聴いたらどう感じるのでしょうか?
音楽の好き嫌いは聴く人の趣味の問題だから、何が良くて何が悪いなんて書けません。それこそ千差万別、人の好き好きですよね。でも、もしとても素晴らしい音楽が過去にも現在にも存在して、それを知らずしてスルーしてしまうってとても残念な気がします。
実は、今回このタイミングでEPOについて書こうと思った理由が有ります。それは今年とても話題なった宇多田ヒカルのニューアルバムを聴いてみて、メロディ・サウンドにあまりにも抑揚が少なく、一曲一曲がとても無味乾燥に感じられたからなのです。ボクに言わせれば、EPOはそれと対極な音楽です。
最初に上げた「PARK AVE.1981」は20歳の作品、「わたしについて」は24歳の作品であります。
最後に、知り合いの女性が先日結婚しましたが、それで思い出したのでもう一曲この曲も上げてみます。
自分が結婚する時の心の中のテーマソングだった曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=TfgwmdsFKjk
「お互いに苦手ないくつかを助け合えばいいわ」
「駆け込む屋根の下には同じ未来が約束されているから」
「VITAMIN EPO」23歳の作品です。
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