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Windows7 を Windows10/8.1 と共存させるときの注意点とは -消えるシステムイメージバックアップの謎-

2015年09月23日

pic0073.jpg

システムイメージバックアップの問題


こんにちは、ハニービーンです。
Windows7はWindows10/8.1と共存させる場合に、システムイメージバックアップの取り扱いに注意する必要があります。



例えばWindows7をWindows10にアップグレードした場合などに、Windows7の時に作成したシステムイメージバックアップと、Windows10にしてから作成したシステムイメージバックアップが共存することが考えられます。

この場合、Windows7機とWindows10機がマシンとして同時に存在しなくても、システムイメージバックアップが共存するので、同じように注意する必要があります。

システムイメージバックアップのフォルダ構成


例として、USB接続の外部HDDにシステムイメージバックアップを作成することを想定します。

コンピューター名が、PC01-Win7と、PC02-Win10の2台のPCがあるとします。

まず、HDDをPC01-Win7のUSBに接続して、システムイメージバックアップを作成すると、保存先のHDDはこのようになります。
img73_01.jpg

WindowsImageBackupというフォルダの下にPC01-Win7という、コンピューター名と同じフォルダが作成され、その下に3つのフォルダと1つのファイルが作成されています。

次に、同じHDDをもう1台のPC、PC02-Win10につないで、システムイメージバックアップを作成してみます。

すると、HDDの中のフォルダはこのようになります。
img73_02.jpg

WindowsImageBackupフォルダは共通で、その下にPC02-Win10というフォルダが追加されています。

2台のシステムイメージバックアップが作成されました。ここまでは何の問題もありません。

Windows10/8.1のWinREからの復元操作


次にシステムイメージバックアップからの復元操作をしてみます。

最初にWindows10機の方からやってみます。

Windows10の回復ドライブ(またはシステム修復ディスク)はレイアウト崩れが起きるので、
img73_03.jpg
(※追記 Windows10 build 1511 10586.14 にアップデート後は、レイアウト崩れは修正されました。)

ここではWindows8.1の回復ドライブを使います。

回復ドライブから起動し、イメージでシステムを回復、を選択します。
img73_04.jpg

すると、自動的に最新のイメージが候補として表示されます。
img73_05.jpg

「システムイメージを選択する」をチェックすると、他のイメージを表示できます。
img73_06.jpg

一覧が表示されました。
img73_07.jpg

Windows7機とWindows10機、それぞれで保存したイメージが両方表示されています。

実際に復元するときは、Windows10の方のシステムイメージを選択して復元を実行することになります。

まだ、ここまでは問題ありません。

Windows7のWinREからの復元操作


今度はWindows7機の復元操作を行ってみます。

Windows7のシステム修復ディスクから起動します。
img73_08.jpg

同じように、自動的に候補が表示され、
img73_09.jpg

「システムイメージを選択する」をチェックすると、他のイメージを表示できますが、
img73_10.jpg

今度はWindows7機の分しか表示されない点が異なります。

Windows7の回復環境では、Windows10/8.1のシステムイメージが表示できない、ということだけならいいのですが・・

Windows7のWinREは、Windows10/8.1のシステムイメージを利用不能に


もう一度Windows8.1の回復ドライブから復元操作をしてみます。
img73_11.jpg

すると、なんと!?
img73_12.jpg

Windows10機のシステムイメージが表示されません。実験でなければ真っ青ですね。

これは、Windows7のシステム修復ディスクがシステムイメージをサーチするときに、何故かWindows10/8.1のシステムイメージのファイルを一部書き換えるために起こります。

保存したHDDの中の、WindowsImageBackup\PC02-Win10\Catalog内を見ると、BackupGlobalCatalogとGlobalCatalogの2つのファイルがあります。
img73_13.jpg

この2つのファイルは、本来日付も中身も違うはずですが、同じになっています。

こうなることがわかっていたので、Catalogフォルダのコピーを取って置いたので、元に戻したのがこちらです。
img73_14.jpg

GlobalCatalogの方がBackupGlobalCatalogより日付が新しく、大きさが大きくなっていますが、これが正しい状態です。

Windows7システム修復ディスクが、GlobalCatalogの方をより古いBackupGlobalCatalogの内容に書き換えてしまっています。

GlobalCatalogの内容が正しくないため、Windows10のシステムイメージは、復元操作時に見つからない物になってしまいました。
[参考]
システムイメージバックアップを復元せずに起動する (2)

Windows7のシステム修復ディスクは必要


そんな危険な動作をするWindows7のシステム修復ディスクは、捨ててしまった方がよいのでは? と思ってしまいます。

Windows10/8.1の回復環境からWindows7の回復ができれば、捨ててもいいのですが。

Windows8.1の回復ドライブから、Windows7のイメージを選択して、回復を実行してみます。
img73_15.jpg

我が家の環境では、2台がUEFIとレガシーBIOSのため、その違いからこのような表示になります。
img73_16.jpg

ちなみに両機レガシーBIOSだとこうなります。
img73_17.jpg

いずれにしろ、Windows10/8.1のWinREから、Windows7のシステムイメージ復元することはできません。

よって、Windows7システム修復ディスクを、捨ててしまうわけににもいきません。

Windows7システム修復ディスクは取り扱い注意


Windows7をWindows10にアップグレードした場合、最後のWindows7のバックアップと、最初のWindows10のバックアップを取っておく場合もあると思います。

そんな場合、うっかりWindows7システム修復ディスクでイメージ回復を走らせると、せっかくのWindows10のバックアップが水の泡となります。

対策としては、バックアップ毎にVHDを作ってその中にシステムイメージを作成する方法などが考えられます。
[参考]
複数のバージョンのシステムイメージバックアップを保存しておく方法

少し面倒ですが、バックアップですから、用心に越したことはありません。



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posted by ハニービーン at 11:33 | 使い方
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