2017年04月01日
習慣と時間に関する短い考察
いよいよ新学期ですね!
「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」
とはよく言ったものですが、私にとってもこの3ヶ月は本当にあっという間でした。
この格言はただのシャレではなく、故ないものではないはずです。今回はその理由を「習慣」という観点から考察してみます。
4月。日本では桜の開花と共に新年度が始まります。一部の人たちにとっては入学、入社の季節でもあります。反対に、1月から3月は年度末にあたり、別れの季節ともなっています。
さて、始めは新鮮なことも多かった4月から10ヶ月ほど経つと、人はその年度の生活にすっかり「慣れて」しまうことでしょう。つまり、時間が経つにつれ「習慣」が身についていくともいえます。そうなってくると毎日が同じ日の繰り返しのように思われてきて、何も起こらないまま時間が過ぎ去っていくように感じるのではないでしょうか。
当ブログで度々登場するトーマス・マンは『魔の山』の中で、いみじくも次のように語っています。
毎日が同じ日の連続だったら、百年の一生もカゲロウの一生のように感得され、あっといううちにおわってしまうだろう。習慣とは、時間感覚が眠りこむことであり、すくなくとも鈍くなることであって、青春の日々が春日遅々として感じられるのに反して、それからの日々が日ごとにあわただしくはかなく過ぎてしまうのも、やはり習慣によるものにちがいない。
トーマス・マン『魔の山(上)』関泰祐、望月市惠訳 岩波文庫 p184
確かに、「社会人になってからは時間が経つのはあっという間だ」というような経験談を、よく耳にします。
時間が習慣の中に埋没してしまわないように、常に変化を意識して、大切に日々を過ごしていきたいですね。
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