2017年03月24日
「てるみくらぶ」のニュースについて
グアムやハワイの取扱い量が多かった「てるみくらぶ」さん
ネットでは「倒産」と騒がれていますが、日本国内で見るとまだ倒産していません(23日現在)
倒産とデフォルトや事業停止の定義が違うだけで、内容は近いのですが・・
3月24日現在も、グアムのてるみくらぶ現地法人は営業を続けています(ハワイのワイキキ事務所は未確認)
今回の件について、驚きの声が多く上がっているますが、昨年の12月頃から
「薄利過ぎて自転車操業じゃないの?」
「普段はクレジットカードOKの会社なのに『現金一括入金限定』が増えるとお客って警戒しない?」
と噂されてました
旅行業界ではライバル他社の販売価格を日々チェックしていまして
自社より安いツアーがあれば対策を話し合い、利益を下げて安値を出すか、仕入れ先へクレームを入れることもあります
時にはてるみより安く原価割れの価格を出して対抗する場合も(大手でも今だ対策金を申請すれば可能)
それにしても、この安値で宣伝広告費まで補えるのか疑問でした
バイヤーの手腕で大きなIBが取れていたのかもしれませんが・・
ただ、てるみの広告で問題視されたのはツアーの価格だけではなく、代金を現金払いに限定し始めた事
また入金完了までの期限も非常にタイトでした
ある旅行代理店は、本当にてるみから航空会社にアロット席(仮押さえの予約)が入っているか確認するケースもあったそうです
(これが他社の動きを確実に調べれる方法)
しかし、憶測というのは危険なもので、以前に噂だけで倒産した旅行会社があり、もしその引き金を引くと責任問題になります
「安易な噂話はしないように」と自粛していました
なので業界ではヒソヒソと噂話はあったのですが、一般の方の耳には具体的な情報が入ってなかったのだと思います
ただし、噂はあくまでも噂
事実はてるみ自身しかわかりません
そんな矢先の1月、知人からこんな相談を受けていました
「新聞の広告で安いツアーを見つけたけどどうかな?」
『ゴールデンウィークも予約開始!2017年4月〜7月出発 関空発!5ライントロリー乗り放題!≪燃油込≫6泊8日 ハワイのシンボル!八角形の高層ツインタワー!【ハイアット・リージェンシー・ワイキキ】 現金一括入金限定
なんとツアー代金は10万円! 安い!
でもやっぱり気になったのは『現金一括入金限定』の文字
半年も先で、現金払いはリスクが高い
しかもてるみくらぶ・・・
知人には、お勧めしない事を伝えましたが、賛同してくれるのを期待していたようで機嫌を損ねてしまったのを覚えています
2ヶ月後、IATA加盟航空会社の集中決済システム(BSP)の支払日(201703W4)に支払いできずデフォルト(不渡り)
※全てがIATA経由では無いようです
BSPのピリオド(精算期間)は1週間ほどなので、タイミングによって支払が完了し発券が無事出来ている人も居ますが、多くの方が被害者となってしまいました
ちょうど旅行中で、現地のホテルや送迎が現地でNGになった方も多い様です
返金について、
てるみは「ボンド保証制度」に加入していないので厳しいです
日本旅行業協会(JATA)の資料によると、てるみの登録種別は第1種
弁済業務保証金は最低額の7,000万円+追加で約1億2000万円となっています
でも売上高は195億円の会社
1週間分の被害額を考えてもざっと4億(今回BSPの精算額もおそらくこれくらいのはず)、1ヵ月だと16億強
被害額が超過していて全く足りません(リファウンドは1%〜7%ぐらいでしょうか)
その他資金もありますが、債務で無くなります
現在てるみは「臨時休業」となっていますが、申込者向けのメールといい、既に複数の弁護士から指示を受け動いている匂いがプンプンします
週明けの朝一番には何か動きはありますね
今日(3月24日)の時点で分かる事はこれくらい
来週、立入調査や経営陣からのコメントで徐々に明らかになります
今後どうなるか、過去の事例に沿って考えてみます 続きます
ネットでは「倒産」と騒がれていますが、日本国内で見るとまだ倒産していません(23日現在)
倒産とデフォルトや事業停止の定義が違うだけで、内容は近いのですが・・
3月24日現在も、グアムのてるみくらぶ現地法人は営業を続けています(ハワイのワイキキ事務所は未確認)
今回の件について、驚きの声が多く上がっているますが、昨年の12月頃から
「薄利過ぎて自転車操業じゃないの?」
「普段はクレジットカードOKの会社なのに『現金一括入金限定』が増えるとお客って警戒しない?」
と噂されてました
旅行業界ではライバル他社の販売価格を日々チェックしていまして
自社より安いツアーがあれば対策を話し合い、利益を下げて安値を出すか、仕入れ先へクレームを入れることもあります
時にはてるみより安く原価割れの価格を出して対抗する場合も(大手でも今だ対策金を申請すれば可能)
それにしても、この安値で宣伝広告費まで補えるのか疑問でした
バイヤーの手腕で大きなIBが取れていたのかもしれませんが・・
ただ、てるみの広告で問題視されたのはツアーの価格だけではなく、代金を現金払いに限定し始めた事
また入金完了までの期限も非常にタイトでした
ある旅行代理店は、本当にてるみから航空会社にアロット席(仮押さえの予約)が入っているか確認するケースもあったそうです
(これが他社の動きを確実に調べれる方法)
しかし、憶測というのは危険なもので、以前に噂だけで倒産した旅行会社があり、もしその引き金を引くと責任問題になります
「安易な噂話はしないように」と自粛していました
なので業界ではヒソヒソと噂話はあったのですが、一般の方の耳には具体的な情報が入ってなかったのだと思います
ただし、噂はあくまでも噂
事実はてるみ自身しかわかりません
そんな矢先の1月、知人からこんな相談を受けていました
「新聞の広告で安いツアーを見つけたけどどうかな?」
『ゴールデンウィークも予約開始!2017年4月〜7月出発 関空発!5ライントロリー乗り放題!≪燃油込≫6泊8日 ハワイのシンボル!八角形の高層ツインタワー!【ハイアット・リージェンシー・ワイキキ】 現金一括入金限定
なんとツアー代金は10万円! 安い!
でもやっぱり気になったのは『現金一括入金限定』の文字
半年も先で、現金払いはリスクが高い
しかもてるみくらぶ・・・
知人には、お勧めしない事を伝えましたが、賛同してくれるのを期待していたようで機嫌を損ねてしまったのを覚えています
2ヶ月後、IATA加盟航空会社の集中決済システム(BSP)の支払日(201703W4)に支払いできずデフォルト(不渡り)
※全てがIATA経由では無いようです
BSPのピリオド(精算期間)は1週間ほどなので、タイミングによって支払が完了し発券が無事出来ている人も居ますが、多くの方が被害者となってしまいました
ちょうど旅行中で、現地のホテルや送迎が現地でNGになった方も多い様です
返金について、
てるみは「ボンド保証制度」に加入していないので厳しいです
日本旅行業協会(JATA)の資料によると、てるみの登録種別は第1種
弁済業務保証金は最低額の7,000万円+追加で約1億2000万円となっています
でも売上高は195億円の会社
1週間分の被害額を考えてもざっと4億(今回BSPの精算額もおそらくこれくらいのはず)、1ヵ月だと16億強
被害額が超過していて全く足りません(リファウンドは1%〜7%ぐらいでしょうか)
その他資金もありますが、債務で無くなります
現在てるみは「臨時休業」となっていますが、申込者向けのメールといい、既に複数の弁護士から指示を受け動いている匂いがプンプンします
週明けの朝一番には何か動きはありますね
今日(3月24日)の時点で分かる事はこれくらい
来週、立入調査や経営陣からのコメントで徐々に明らかになります
今後どうなるか、過去の事例に沿って考えてみます 続きます
この記事へのコメント
コメントを書く