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2016年06月12日

よしの25SF小説(しょうせつ)「精神(せいしん)病院(びょういん)」

よしの25SF小説(しょうせつ)「精神(せいしん)病院(びょういん)」
ここは うちゅう
そこに しろい ほしがありました。
ナンシー(なんしー)は 薬害(やくがい) と 公害(こうがい)に あいました。
そして 活動中(かつどうちゅう)に 警察(けいさつ)につかまり 精神(せいしん)病院(びょういん)におくられました。
家族(かぞく)ににテクノロジー(てくのろじー)問題(もんだい)を打ち明け(うちあけ)、頭(あたま)がおかしいと精神(せいしん)病院(びょういん)受診(じゅしん)になり、そのまま入院(にゅういん)にもなりました。家族(かぞく)の病院(びょういん)の治療(ちりょう)でしっかり治そう(なおそう)という おもいやりが空恐ろしい(そらおそろしい)事(こと)でした。
病院では ドーパミンと セロトニンを シャットアウトする毒薬(どくやく)を のまされ
幻覚(げんかく)やアカシジアて しんだほうが ましだとおもえる体験(たいけん)をしました。
リスパダール(リスペリドン)という薬(くすり)は透明(とうめい)の液体(えきたい)なので 食事(しょくじ)に 混ぜられて(まぜられて)いたのです。
途中(とちゅう)からは飲まない(のまない)と退院(たいいん)できない、とか体(からだ)を拘束(こうそく)しての点滴(てんてき)になるとか脅され(おどされ)飲みました(のみました)。
3か月弱(3かげつじゃく)で 退院(たいいん)できたので、助かりました(たすかりました)。
リスパダールの薬(くすり)を変えて(かえて)もらったこともありましたが、副作用(ふくさよう)は同じ(おなじ)か、それ以上(いじょう)でした。
とにかく なんともありませんと たえました。
つらいというと、薬(くすり)が増えて(ふえて)、退院(たいいん)がおくれると思った(おもった)からです。
その後(そのご)回復(かいふく)に1年(1ねん)近く(ちかく)かかりました。とにかくアカシジアは足(あし)がもそもそしてつらいので、歩きました(あるきました)。
幻覚(げんかく)によろ死(し)の淵(ふち)みたいなのもありました。

ひょっとして 警察(けいさつ)の取り調べ(とりしらべ)でも使う(つかう)かもしれません。
昔(むかし)は暴行(ぼうこう)とかあったみたいですけど、取り調べ(とりしらべ)が きつい、というのは薬(くすり)を使う(つかう)からとかないでしょうか?
ドーパミンと セロトニンを シャットアウトすると寝れなく(ねれなく)なります。
精神(せいしん)病院(びょういん)では必ず(かならず)と言って(いって)いいほど睡眠(すいみん)薬(やく)が出ます(でます)が、私(わたし)は寝れます(ねれます)、と言って(いって)もらいませんでした。
薬(くすり)を増やしたく(ふやしたく)なかったし、睡眠(すいみん)薬(やく)の副作用(ふくさよう)も怖かった(こわかった)からです。
でも本当(ほんとう)はあまり寝れませ(ねれませ)んでした。
ナンシーのひいおじいちゃんは 炭坑(たんこう)ちたいの警察(けいさつ)でした。
炭坑(たんこう)地帯(ちたい)では赤い(あかい)人(ひと)が労役(ろうえき)で働かされて(はたらかされて)いました。

あかいひとは たいへんな よのなかです。

だいたい いなかは あかいのです。
ナンシーのおば と いとこは 精神(せいしん)病院(びょういん)でなくなりました。
原子力(げんしりょく)発電所(はつでんしょ)の隣(となり)町(まち)です。
山(やま)の上(うえ)で農業(のうぎょう)していました。

さだまさしさんの
山(やま)は死にます(しにます)か 川(かわ)は死にます(しにます)か 風(かぜ)はどおですかー
ってうた きこえてきました。
https://www.youtube.com/watch?v=ysxYs4cTZag
防人の詩

そういえば 軍隊(ぐんたい)でも薬(くすり)使う(つかう)でしょうか。
特攻隊(とっこうたい)、片道(かたみち)の燃料(ねんりょう)しかつまず、敵(てき)の船(ふね)に突っ込み(つっこみ)死んで(しんで)いった若者(わかもの)たち
いまの自爆(じばく)テロ(てろ)も 思います(おもいます)。
ナンシーの父親は自衛隊で食事係していました。無線の技師もしていました。

そしてナンシーの しりあいが また 精神(せいしん)病院(びょういん)でなくなられました。
もと夫(おっと)アンドレの従姉(いとこ)のキャリーさんです。本家(ほんけ)です。

人物名
ナンシー
ナンシーの元夫(もとおっと) アンドレ
アンドレの従姉(いとこ) アンドレの父(ちち)の兄(あに)の娘(むすめ) キャリー
アンドレの叔母(おば) アンドレの父(ちち)の兄(あに)の奥(おく)さん ミッチー
ミッチーは キャリーの 実母(じつぼ)
アンドレの叔母(おば) アンドレの父(ちち)の姉(あね) ミサ
ミサは キャリーの 義理(ぎり)の母親(ははおや)

アンドレとキャリーのおじいちゃんは琵琶(びわ)法師(ほうし)
やはり原子力(げんしりょく)発電所(はつでんしょ)の隣(となり)町(まち)です。
琵琶(びわ)法師(ほうし)のおじいゃんの お寺(てら)の仏像(ぶつぞう)には赤い(あかい)髪(かみ)の毛(け)と体(からだ)の前(まえ)に赤い(あかい)蝋燭(ろうそく)がかざられています。
お寺(てら)の庭(にわ)には たくぼトメ子 というひとから 送られた(おくられた)親鸞(しんらん)聖人(しょうにん)の像(ぞう)があります。
そこでお参り(おまいり)を済ませて(すませて)、キャリー(きゃりー)さんの家(いえ)によって知り(しり)ました。
玄関(げんかん)があいてて声(こえ)をかけると、ミッチーさんの なにやら話し声(はなしごえ)が聞こえて(きこえて)きました。声(こえ)が大きく(おおきく)パワフル(ぱわふる)な優しい(やさしい)人(ひと)です。
電話(でんわ)でナンシーの噂話(うわさばなし)をしているようです。
それは、
「ちょっと頭(あたま)がおかしい、」
というものでした。
しかしナンシーは腹(はら)が立(た)ちませんでした。
それは
イスラム教のラマダン月で、プチ断食中(だんじきちゅう)でお腹(おなか)がすいてて元気(げんき)がなかったこととと、
さいきん よのなかが わからないし
「まんがでわかるD・カーネギーの 人(ひと)を動かす(うごかす) 道(みち)は開け(ひらけ)る」よんでて
ソクラテスは「自分(じぶん)が知って(しって)いることは1つだけ−自分(じぶん)がなにも知(し)っていないということ」
といったそうで、ナンシーは 自分(じぶん)は バカかもしれないと おもっていたので はらは たちませんでした。そして みんな にたりよったりなのかなあ とも おもいます。

そして、ナンシーは
「私(わたし)は頭(あたま)がパーで」
などと言いながら(いいながら)、お家(おいえ)にあげてもらってキャリーさんが亡くなった(なくなった)ことを知(し)ったのです。
私(わたし)は手紙(てがみ)の話(はなし)をしようと思(おも)っていたので、ビックリしました。
ナンシーは、自分(じぶん)の精神(せいしん)病院(びょういん)体験(たいけん)からつらいだろうと、お見舞い(おみまい)を家族(かぞく)に申し出ました(もうしでました)が、断られまして(ことわられまして)、お手紙(おてがみ)を書こう(かこう)と思いながら(おもいながら)、原発(げんぱつ)、炭鉱(たんこう)、建築(けんちく)、解体工事(こうじ)現場(げんば)、下水(げすい)工事(こうじ)問題(もんだい)、マンハッタン(まんはったん)計画(けいかく)など、とても重たい(おもたい)問題(もんだい)を考えて(かんがえて)いて、自分(じぶん)もフローリングマジックリンのつや出し(だし)で 体調(たいちょう)をくずし、震災(しんさい)が続いたり(つづいたり)して やっと書こう(かこう)かなと思って(おもって) あじさい祭り(まつり)に行って(いって) お寺(おてら)と自宅(じたく)を訪ねて(たずねて)、先週(せんしゅう)の日曜日(にちようび)亡くなられた(なくなられた)ことを知りました。

去年(きょねん)は、ミサさんが亡くなった(なくなった)直後(ちょくご)で、
今度(こんど)も娘(むすめ)さんのキャリーさんが亡くなられた直後(ちょくご)にたずねました。
56歳だったそうです。
祭壇(さいだん)の写真(しゃしん)は たぶん 結婚前(けっこんまえ)の若い(わかい)時(とき)のもので、少し(すこし)大変そう(たいへんそう)なお顔(おかお)でした。
そしてミッチーさんに成人式(せいじんしき)と結婚式(けっこんしき)の写真(しゃしん)を見せて(みせて)頂きま(いただきま)した。
成人式(せいじんしき)の写真(しゃしん)は、写真館(しゃしんかん)にずっと飾られて(かざられて)いたそうで、うつくしいものでした。
髪(かみ)はかわいい桃割れ(ももわれ)にゆって、着物(きもの)もよいもので、うつくしかったです。
結婚式(けっこんしき)のは、お色直し(おいろなおし)もあざやかで、ピンク(ぴんく)のドレス(どれす)が松田(まつだ)聖子(せいこ)ちゃんみたいで、かわいかったです。
しかし、彼女(かのじょ)の結婚(けっこん)生活(せいかつ)は、とても悲惨(ひさん)な形(かたち)でまくを閉じまし(とじまし)た。
彼女(かのじょ)は、おじいちゃんが琵琶(びわ)法師(ほうし)だったからか手話(しゅわ)などやっていて思い(おもい)やりのあるボランティア精神(せいしん)のある人(ひと)でした。
ミサさんは独身(どくしん)で実家(じっか)で同居(どうきょ)してたので戸籍上(こせきじょう)はミサさんの養子(ようし)になりました。
ミッチーさんには、男(おとこ)と子(こ)が2人いて、女(おんな)の子(こ)はどうせ嫁(よめ)にやるので、早い(はやい)か遅い(おそい)かだし、いいかなあということも あったようです。
そして
キャリーさんはミサさんの まだ はやいとの 反対(はんたい)をおしきって 結婚(けっこん)しました。
そんなこともあり、出産(しゅっさん)のとき、家族(かぞく)のお見舞い(おみまい)が遅れ(おくれ)ました。
彼女(かのじょ)は病院(びょういん)で寝て(ねて)いて、赤ちゃん(あかちゃん)は隣(となり)で寝て(ねて)いたのですが、ご主人(ごしゅじん)のお父さん(おとうさん)がお見舞い(おみまい)に来て(きて)赤(あか)ちゃんの体(からだ)が紫色(むらさきいろ)になっているのをみて、彼女(かのじょ)をひどく怒った(おこった)そうです。
それで頭(あたま)に血(ち)が上り(のぼり)精神(せいしん)病院(びょういん)に入院(にゅういん)になったそうです。
ミッチーさんは 
「なんで看護師(かんごし)さんに いわなかったの」
と あとで いったそうです。
キャリーさんは退院(たいいん)したこともありましたが、その時(とき)に洗剤(せんざい)を飲んで(のんで)自殺(じさつ)をはかり、また入院(にゅういん)になりました。
ナンシーの従姉も精神(せいしん)病院(びょういん)の屋上(おくじょう)から飛び降り(とびおり)自殺(じさつ)をはかり、未遂(みすい)におわり車(おわりくるま)いす生活(せいかつ)になりキャリー(きゃりー)さんと 同じ(おなじ)くらいのとしで亡く(なく)なりました。
従姉(いとこ)にも娘(むすめ)さんが一人(ひとり)います。
自殺(じさつ)はテクノロジーなのか薬(くすり)の副作用(ふくさよう)か、とにかく私(わたし)の体験(たいけん)では薬(くすり)の副作用(ふくさよう)は死んだ(しんだ)方(ほう)がましだと思(おも)えるくらいきついものでした。
キャリーさんは30年入院(にゅういん)生活(せいかつ)をしての死(し)でした。
どこかで 歯車(はぐるま)が良い(よい)方向(ほうこう)にあったなら、元気(げんき)にいらっしゃったんじゃないかと思う(おもう)と、なんともいえません。精神(せいしん)病院(びょういん)で亡くなられた(なくなられた)人(ひと)のご冥福(ごめいふく)は どのように 祈ったら(いのったら)いいのだろうと思います(おもいます)。
生きてる(いきてる)のに 生きて(いきて)ない 地獄(じごく)のような 長い(ながい)入院(にゅういん)生活(せいかつ)です。
原発(げんぱつ)に近い(ちかい)こと、田園(でんえん)地帯(ちたい)の産業(さんぎょう)革命(かくめい)のひずみ みたいなものが こじんの 幸せ(しあわせ)に 影響(えいきょう)するようにも思います(おもいます)。くすりでも。商品(しょうひん)開発(かいはつ)は武器(ぶき)からという 恐ろしい(おそろしい)時代(じだい)です。
それは 世界中(せかいじゅう)の問題(もんだい)とも繋がって(つながって)いるようにも思(おも)います。

働かざる(はたらかざる)者(もの)食う(くう)べからず と言う(いう)言葉(ことば)がありますが、ナンシーは入院(にゅういん)生活(せいかつ)で薬(くすり)を飲む(のむ)ことが経済(けいざい)活動(かつどう)なのかと おもったことがありました。
そういえば昔(むかし)は貧しい(まずしい)人(ひと)が精神(せいしん)病院(びょういん)に入院(にゅういん)していたそうです。

ソクラテスの「自分(じぶん)が知って(しって)いることは1つだけ−自分(じぶん)がなにも知って(しって)いないということ」
―(ー)
いつたい 人は どこからきて しんだら どこへ いくのでしょうか?
仏教(ぶっきょう)では輪廻(りんね)転生(てんしょう)をいいます。
輪廻(りんね)転生(てんしょう)を信じれば(しんじれば)、精神(せいしん)病院(びょういん)で亡くなった(なくなった)人(ひと)たちは、きっと来世(らいせ)で報わ(むくわ)れているのでしょうか。

キャリーさんは 病院(びょういん)で食べた(たべた)者(もの)を誤嚥(ごえん)するようになり、肺炎(はいえん)で肺(はい)が 真っ白(まっしろ)になって なくなったそうです。
最後(さいご)は大変(たいへん)で、ミッチーさんも点滴(てんてき)を打ちながら(うちながら)の看病(かんびょう)だったそうです。
そして仏壇(ぶつだん)のミサさんに 
「どうか はやく キャリーさんを 迎え(むかえ)に来(き)てください」
と なきながら おねがいされたそうです。
そして 亡くなられました(なくなられました)。さいごは 大学(だいがく)病院(びょういん)だったそうです。
ミサさんと 初盆(はつぼん)は一緒(いっしょ)の今年(ことし)です。
ナンシーの元夫(もとおっと)のアンドレのお父さんは 去年の9月14日 ミサさんは9月24日 同じころに亡くなられたので こちらも 初盆(はつぼん)は一緒(いっしょ)です。ナンシーのおばちゃんも 精神(せいしん)病院(びょういん)で去年(きょねん)の12月1日マンガ家の水木しげるさんと 同じころに亡くなったので一緒(いっしょ)です。
ご冥福(ごめいふく)をお祈り(おいのり)します。

キャリーさんはじぶんのこどもを 育てる(そだてる)ことが出来(でき)ませんでした。
ミッチーさんの話(はなし)では義理(ぎり)のお父さん(おとうさん)夫婦(ふうふ)が育て(そだて)られたそうです。
男(おとこ)の子(こ)でもう30才になり奥(おく)さんもいるそうです。
以前(いぜん)、交通(こうつう)事故(じこ)で60万円かしたかあげたかしたそうで
その後また120万円お願い(おねがい)に来られて(こられて)、その時(とき)は断って(ことわって)、もう絶対(ぜったい)来て(きて)はいけないと言った(いった)そうです。
それでキャリーさんが 亡くなった(なくなった)ことも知ら(しら)せていないようでした。
ナンシーも もう来ない(こない)ように言われ(いわれ)ました。
ミッチーさんの 家(いえ)は本家(ほんけ)なので先祖(せんぞ)の写真(しゃしん)が飾られ(かざられ)ています。
琵琶(びわ)法師(ほうし)のおじいちゃんにアンドレのお父さんはそっくりです。
ミッチーさんの話(はなし)でも一番(いちばん)似てる(にてる)とのことでした。
ミサさんも よくにていて 姉(あね)弟(おとうと)仲(なか)はとてもよかったそうです。
アンドレのお父さん(おとうさん)は血液型(けつえきがた)がナンシーと同じ(おなじ)B型(Bがた)で笑点(しょうてん)が好き(すき)だったのを思い出し(おもいだし)ます。
ナンシーも 最近(さいきん)は よく落ち込みながら(おちこみながら)輪廻(りんね)転生(てんしょう)を信じて(しんじて)生きて(いきて)いくほかはないと思った(おもった)りしています。
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