2014年11月13日
あれから20年、歴史を変えたマライア・キャリーのクリスマス・アルバム「Merry Christmas」！！
1994年11月7日にリリースされた、マライア・キャリーのクリスマス・アルバム「メリー・クリスマス」。
2014年11月、アルバムリリース20周年記念として、制作秘話をプロデューサーのウォルター・アファナシエフがBillboardに語った。
http://www.billboard.com/articles/news/6296926/mariah-carey-merry-christmas-anniversary-all-i-want-for-christmas
ウォルターのBillboardでのインタビューを読み、改めてマライアのクリスマスアルバムが歴史的なクリスマスアルバムだったと再認識。
クリスマスアルバムっていうのは、たかが企画盤で、売れなくても「クリスマスアルバムだからこれくらいしか売れなくても当たり前」と、言い訳できてしまう、そういう楽観的なモノだという一面もある。
でも、マライアのクリスマス・アルバムは結果的にそうではなくなった。
歴史を変えたクリスマスアルバムとして語られているのだ。
マライアといえば？
さて、マライアといえばみなさんは何を思い浮べる？
約3,200万といわれる驚異的な売り上げを記録した大ヒットアルバム「Music Box」。
約2,500万の売上を記録したこちらも大ヒットアルバム「Daydream」。
16週全米1位を獲得したマライアとBoyz 2 Menのデュエット・ソング「One Sweet Day」。
14週全米1位を記録した「We Belong Together」。
世界的大ヒットアルバムはもちろん、Billboardの歴史の残る大ヒット曲も多数保持している世界の歌姫マライア・キャリー。
総売上やヒット曲の多さでマライアを上回る人間なんて、片手で数えるほど。
そんなマライア・キャリーを語る上で、『クリスマス』を思い浮かべる人も多いはず。
特に日本では。
クリスマス・アルバム「Merry Christmas」、そして「All I Want for Christmas Is You (恋人たちのクリスマス)」！
マライアのクリスマス・アルバム「Merry Christmas」は、マライア最大のヒットアルバム「Music Box」の半分以下の約1,500万程度しか売れていないし、
クリスマスソング「All I Want for Christmas Is You (恋人たちのクリスマス)」は、マライアの大ヒット曲「One Sweet Day」や「We Belong Together」のように、3ヶ月、4ヶ月に渡って全米1位を独占したわけでもない。
アメリカで、ビートルズに次ぐヒット曲の多さを誇るマライア・キャリー。
それでも、マライアといえば、『クリスマス』を連想する人が多い理由は何か！？
それは、マライア・キャリーの「Merry Christmas」が史上最も成功したクリスマス・アルバムであり、「All I Want for Christmas Is You (恋人たちのクリスマス)」は史上最も成功したクリスマス・ソングになろうとしているから。
"史上最も成功した"という表現に異議を唱える人もいるかもしれない、というかいるだろうけど・・・。
50億年に一度しか起きない宇宙的な出来事
マライアのクリスマスアルバムや「All I Want for Christmas Is You (恋人たちのクリスマス)」の成功について、
プロデューサーのウォルター・アファナシエフは、「50億年に一度しか起きない宇宙的な出来事」と語っている。
ここでウォルター・アファナシエフについて、・・・昔からのマライアファンにはおなじみですが、派手さのないプロデューサーなので知らない方も多いかと推測される。
ウォルター・アファナシエフはとても有名で優秀な音楽プロデューサー。
マライアがデビューした1990年から1997年頃まで、マライアと一緒に仕事をしていた人物(97年以降もほんの少し一緒に仕事してますが)。
つまり、デビューアルバム「Mariah Carey」から、6thアルバム「Butterfly」までの制作に携わった人物。
そして、もちろんクリスマス・アルバム「Merry Christmas」にも携わっているし、シングル「All I Want for Christmas Is You (恋人たちのクリスマス)」はマライアとウォルターの共作。
ウォルター・アファナシエフは、「Music Box」や「Daydream」といった世界的大ヒットアルバムや、「One Sweet Day」のような大ヒット曲を多数誕生させてきた。
もちろん、マライア以外にもセリーヌ・ディオン、アレサ・フランクリン、バーブラ・ストライサンド、ベイビーフェイス、ライオネル・リッチー、ジョシュ・グローバンなど、スーパースターと長年にわたり多くの仕事をしているのが名プロデューサー、ウォルター・アファナシエフ。
先ほどもいったが、もう一度書かせてもらう。
マライアのクリスマスアルバムや「All I Want for Christmas Is You (恋人たちのクリスマス)」の成功について、
プロデューサーのウォルター・アファナシエフは、
「50億年に一度しか起きない宇宙的な出来事」と語っている。
あのウォルター・アファナシエフが、あの数々の世界的大ヒット作品を手掛けてきたウォルター・アファナシエフが、マライアのクリスマス作品を「50億年に一度しか起きない宇宙的な出来事」とインタビューで語ったのだ。
50億年っていうのは、さすがにいい過ぎ(笑)
でも、マライア・キャリーの「Merry Christmas」は、史上最も売れたクリスマス・アルバムであり、史上最も成功したクリスマスアルバム。
そして、「恋人たちのクリスマス」は史上最も成功したクリスマスソングになろうとしている。
今までも、そしてこれからも、マライアのクリスマスアルバムとクリスマスソングは、クリスマスの傑作として語られる、これは事実だろう。
クリスマス・アルバムという新たなジャンルを誕生させた？
現在では、大御所から若手まで、クリスマス・シーズンになると、当たり前のようにクリスマス・アルバムをリリースしている。
昔からクリスマスアルバム制作ってアメリカで流行っていたんでしょ？と思っていたが、ウォルターが言うには、マライア・キャリーがクリスマス・アルバム「Merry Christmas」をリリースした1994年当時は、クリスマス・アルバムというものは珍しいものであり、ヒットは見込めないジャンルとして扱われていたそうだ。
もちろんそれ以前もクリスマス・アルバム自体は今ほどではないが存在していたし、名盤といわれるクリスマスアルバムもあるにはあった。
だけど、世界的なヒットにはならないというのが一般的な見解だった。
しかし、マライア・キャリーのクリスマス・アルバム「Merry Christmas」は約1,500万のセールスを記録し、世界的な大成功を収めた。
これがきっかけとなり、今では多くのアーティストがクリスマス・アルバムをリリースするようになったわけだ。
マライア・キャリーの成功により、クリスマス・アルバムという新たなジャンルが出来たといってもいいのではないだろうか？
恋人たちのクリスマスは、史上最も成功したクリスマスソングになろうとしている？
マライアの「Merry Christmas」以上に売れた、または以上に成功したクリスマス・アルバムはいまだに誕生していない。
マライアの「Merry Christmas」は史上最も成功したクリスマスアルバムといってもいいだろう。
それでは、「All I Want for Christmas Is You (恋人たちのクリスマス)」は史上最も成功したクリスマスソングといえるだろうか？
「恋人たちのクリスマス」以降、多くのアーティストが新たなクリスマス・スタンダードになることを願いオリジナルのクリスマス・ソングを制作しているが、この20年で、いや、歴史的に見ても「All I Want for Christmas Is You (恋人たちのクリスマス)」よりも成功したクリスマス・ソングがあるだろうか？
クリスマス・キャロルを除き、クリスマス・ソングの中で、
ワム!の「ラスト・クリスマス」、ジョン・レノンの「ハッピー・クリスマス」、バンド・エイド「Do They Know It's Christmas?」など、「恋人たちのクリスマス」以前に誕生したクリスマスのスタンダードはいくつかある。
ビング・クロスビーだって、大昔に「ホワイト・クリスマス」、「サイレント・ナイト」など、歴史的なセールスを記録している。
しかし、1994年以降、毎年クリスマス・シーズンにチャートを駆け上がり、クリスマス・ソングの頂点に立つのは「恋人たちのクリスマス」という事実がある。
そしてこの季節、クリスマス・ソングのダウンロードは、毎年「恋人たちのクリスマス」が圧勝している。
2011年にリリースされたマイケル・ブーブレのクリスマスアルバム「Christmas」は、世界で700万以上売上げ、近年最高のクリスマス・アルバムとの呼び声も高い。
そのマイケル・ブーブレのクリスマス・アルバムには、マライアの「恋人たちのクリスマス」のカバーが収録されているし、翌年にはレディ・アンテベラムがクリスマスアルバム「On This Winter's Night」でカバー、今年2014年はイディナ・メンゼルが自身のクリスマスアルバムに「恋人たちのクリスマス」カバーを当然のように収録した。
近年、他のアーティストがクリスマス・アルバムに「恋人たちのクリスマス」をカバーすることが目立つようになった。
ウォルターは、「恋人たちのクリスマス」が、一番有名で、成功したクリスマス・ソングになると信じているよ。と、語っているが、どうだろうか？
たかが20年。
「恋人たちのクリスマス」がリリースされて、まだ20年。
判断するのは早いかもしれない。
しかし、毎年クリスマスが来るたびに思わされる。
そして、多くのアーティストがオリジナルのクリスマス・ソングを発表する度に思わされる。
「恋人たちのクリスマス」はよりビッグになり続けている、と。
史上最も成功したクリスマス・ソングは何？といわれても、その答えには定義がないため回答しにくい。
ただこれだけはいえる。
「恋人たちのクリスマス」は、史上最も成功したクリスマスソングになろうとしているのではなかろうか。
時が経てば経つほど、そう感じる。
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