2011年01月07日
アメリカでの大晦日と正月
アメリカ滞在時(社会人時代)に過ごした大晦日と正月の話。
僕の働いていたアメリカの会社では正月休暇がない。
祝日は元旦のみだ。
僕の会社だけでなく大抵の会社はないとおもう。
なぜかというとアメリカにはそのまえにクリスマス休暇というものがあるからだ。
クリスマス前後の期間が休みになるのである。その期間に家族が集まったりするので、
まさにこれが日本の正月休暇みたいな感じだ。
もっといえば、11月末にもサンクスギビング休暇という大型連休が
あったりするので、これ以上休みを作ってもしょうがないということなのだろう。
しかし僕ら日本人にとってはコンチキショウな気分だ。
大掃除をして、紅白なんかみて、年が明けて、親戚があつまって、かしこまって、
あけましておめでとうございます。なんつって、お節料理をたらふく食べて等の
一連の行事に慣れ親しんできた僕にとっては、物足りなくてしょうがない。
しかしここはアメリカ。
せめてアメリカならではの年越しを満喫せねば。
僕の住んでいた街、ボストンでは大晦日から元旦にかけて、
first night bostonというフェスティバルが開催される。
ボストン市内の公園、広場、学校、教会、などで、歌あり、劇あり、映画あり
氷の彫刻ありのさまざまなイベントが行われ、年が明ける深夜0時に、
花火が打ちあがり、フィナーレを迎えるという赴きだ。
ということで、大晦日、会社から帰宅した後、夜な夜な街へ繰り出した。
まずはすべてのイベント会場に入場できるフリーパスならぬフリーバッチを購入し、
スケジュール表をもらう。見たいイベントの時間と場所をチェックし、いざ出陣。
僕は音楽系のイベントをメインに見て回ることにし、
期待を大にして、鑑賞に望んだ。
が、10個いった中で満足できたイベントは4つくらいとう散々な結果となった。
それはなぜか。
理由は明白である。
演奏者達はみな地域の子供たちや青年、音楽をこよなく愛すアマチュア中年達、
それと幾人かのセミプロ達のみだからだ。
しかし逆にそれは、地域に密着してる感じで素晴らしいことではないか。
日本ももっと見習うべきだ。これは良いことに違いない。
違いないけど。。。
いや、下手ではないんだよ。でも、けっして上手くはない。
なんつうか文化祭的のりというか。。。
なのに演奏する子供達やアマチュア中年達は妙に誇らしげ。
そんな態度がなんかよくわからないけど、イラっとくる。
その程度で、満足気に人前でやってんじゃねえぞガキどもぐぁ。
自分の演奏に酔ってんじゃねえぞジジイ。
金返せこらっ。(10ドルぽっきりだけど)
と僕の中の悪魔が喚く。
あら、楽しげな年明けイベントのはずが、ネガティブな感じになってるぞ。
いかんいかん。ポジティブに。ポジティブに。
いやいや、ほんとうに感動したものも確かにあった。
教会で行われた、ゴスペルグループのコンサートなんかは最高だった。
ウーピーゴールドバーグがでてきてもおかしくないくらいの鳥肌ものだった。
あと、初老の黒人のブルースバンドも貫禄あって素敵だった。杖で
よろよろ舞台にあがり、観客を不安にさせておいてのパワフルボイス
な演出はセミプロとは思えないくらい素敵だった。
あと他に良かったのは、えーっと、
あとは。 。 。
あれ、もう、ないわ。
満足できたのは4つじゃなくて2つだわ。満足ぜんぜんできてない。
満足できないといえば、イベント会場から次の会場へ向かう際に
街のあちらこちらに、展示されている氷の彫刻を見かけたが、
何つうか北海道のアレくらべたら、相当レベル低い。ほぼ2Dな感じ。
なのに喜び群がるアメリカ人。
こんなんでほんとに満足なのかい?
って、いかんいかん。またネガティブな感じになっちゃってる。
気を取り直して、フィナーレの花火が打ちあがる海沿いへむかう。
あたりは何千人ものだかり。これは期待できるぞ。
そしてカウントダウン。古い時計台にレイザー光線で数字が刻まれる。
5・4・3・2・1
ボカン ボカン ボカン。
ハッピーニューイヤー!!! ヒューヒュー! ぎゃーぎゃー!
騒ぎまくる観衆。
僕もまけじと ヒューヒューヒュー。
周りのアメリカ人等と嵐のハイタッチ。
赤の他人から祝福のワイングラスを渡され、
みんなで乾杯!わーい。
さすがアメリカ。これぞアメリカの年明けだぁ。
なんてようやく満足しかけたのもつかの間、
偶々、目の前にいた日本人女性二人組のつぶやきが耳にはいり、
僕のテンションを谷底へ落とす。
「この花火派手だけど、日本のと比べるとしょぼしょぼだよね。」
それをいうなぁ。それは僕だって薄々気づいていたさ。
気づかない振りをしてようやく満喫感を掴みかけたのに。
あぁ、でもほんとだ、いわれれば、益々しょぼくみえるわ。
でも周りのみんなは喜んでる。こんなんで喜べるのか。。。
なんていう風にまたまたどんどんネガティブに。。。
アラアラ、喧嘩がはじまってるよ。大乱闘だ。
さあ、さあ、巻き込まれないうちにさっさと帰ろう。
なんつって、イソイソ家路についたのでした。
結論、
年越しは赤組勝つか、白組勝つかの
日本に限る。
おしまい。
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僕の働いていたアメリカの会社では正月休暇がない。
祝日は元旦のみだ。
僕の会社だけでなく大抵の会社はないとおもう。
なぜかというとアメリカにはそのまえにクリスマス休暇というものがあるからだ。
クリスマス前後の期間が休みになるのである。その期間に家族が集まったりするので、
まさにこれが日本の正月休暇みたいな感じだ。
もっといえば、11月末にもサンクスギビング休暇という大型連休が
あったりするので、これ以上休みを作ってもしょうがないということなのだろう。
しかし僕ら日本人にとってはコンチキショウな気分だ。
大掃除をして、紅白なんかみて、年が明けて、親戚があつまって、かしこまって、
あけましておめでとうございます。なんつって、お節料理をたらふく食べて等の
一連の行事に慣れ親しんできた僕にとっては、物足りなくてしょうがない。
しかしここはアメリカ。
せめてアメリカならではの年越しを満喫せねば。
僕の住んでいた街、ボストンでは大晦日から元旦にかけて、
first night bostonというフェスティバルが開催される。
ボストン市内の公園、広場、学校、教会、などで、歌あり、劇あり、映画あり
氷の彫刻ありのさまざまなイベントが行われ、年が明ける深夜0時に、
花火が打ちあがり、フィナーレを迎えるという赴きだ。
ということで、大晦日、会社から帰宅した後、夜な夜な街へ繰り出した。
まずはすべてのイベント会場に入場できるフリーパスならぬフリーバッチを購入し、
スケジュール表をもらう。見たいイベントの時間と場所をチェックし、いざ出陣。
僕は音楽系のイベントをメインに見て回ることにし、
期待を大にして、鑑賞に望んだ。
が、10個いった中で満足できたイベントは4つくらいとう散々な結果となった。
それはなぜか。
理由は明白である。
演奏者達はみな地域の子供たちや青年、音楽をこよなく愛すアマチュア中年達、
それと幾人かのセミプロ達のみだからだ。
しかし逆にそれは、地域に密着してる感じで素晴らしいことではないか。
日本ももっと見習うべきだ。これは良いことに違いない。
違いないけど。。。
いや、下手ではないんだよ。でも、けっして上手くはない。
なんつうか文化祭的のりというか。。。
なのに演奏する子供達やアマチュア中年達は妙に誇らしげ。
そんな態度がなんかよくわからないけど、イラっとくる。
その程度で、満足気に人前でやってんじゃねえぞガキどもぐぁ。
自分の演奏に酔ってんじゃねえぞジジイ。
金返せこらっ。(10ドルぽっきりだけど)
と僕の中の悪魔が喚く。
あら、楽しげな年明けイベントのはずが、ネガティブな感じになってるぞ。
いかんいかん。ポジティブに。ポジティブに。
いやいや、ほんとうに感動したものも確かにあった。
教会で行われた、ゴスペルグループのコンサートなんかは最高だった。
ウーピーゴールドバーグがでてきてもおかしくないくらいの鳥肌ものだった。
あと、初老の黒人のブルースバンドも貫禄あって素敵だった。杖で
よろよろ舞台にあがり、観客を不安にさせておいてのパワフルボイス
な演出はセミプロとは思えないくらい素敵だった。
あと他に良かったのは、えーっと、
あとは。 。 。
あれ、もう、ないわ。
満足できたのは4つじゃなくて2つだわ。満足ぜんぜんできてない。
満足できないといえば、イベント会場から次の会場へ向かう際に
街のあちらこちらに、展示されている氷の彫刻を見かけたが、
何つうか北海道のアレくらべたら、相当レベル低い。ほぼ2Dな感じ。
なのに喜び群がるアメリカ人。
こんなんでほんとに満足なのかい?
って、いかんいかん。またネガティブな感じになっちゃってる。
気を取り直して、フィナーレの花火が打ちあがる海沿いへむかう。
あたりは何千人ものだかり。これは期待できるぞ。
そしてカウントダウン。古い時計台にレイザー光線で数字が刻まれる。
5・4・3・2・1
ボカン ボカン ボカン。
ハッピーニューイヤー!!! ヒューヒュー! ぎゃーぎゃー!
騒ぎまくる観衆。
僕もまけじと ヒューヒューヒュー。
周りのアメリカ人等と嵐のハイタッチ。
赤の他人から祝福のワイングラスを渡され、
みんなで乾杯!わーい。
さすがアメリカ。これぞアメリカの年明けだぁ。
なんてようやく満足しかけたのもつかの間、
偶々、目の前にいた日本人女性二人組のつぶやきが耳にはいり、
僕のテンションを谷底へ落とす。
「この花火派手だけど、日本のと比べるとしょぼしょぼだよね。」
それをいうなぁ。それは僕だって薄々気づいていたさ。
気づかない振りをしてようやく満喫感を掴みかけたのに。
あぁ、でもほんとだ、いわれれば、益々しょぼくみえるわ。
でも周りのみんなは喜んでる。こんなんで喜べるのか。。。
なんていう風にまたまたどんどんネガティブに。。。
アラアラ、喧嘩がはじまってるよ。大乱闘だ。
さあ、さあ、巻き込まれないうちにさっさと帰ろう。
なんつって、イソイソ家路についたのでした。
結論、
年越しは赤組勝つか、白組勝つかの
日本に限る。
おしまい。
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