Radio Rebelde、2017年6月16日、Yirsandy Rodríguez Hernández記者
キューバリーグで私が見た最高の打者はオマール・リナーレスである、と言うと皆さんはどう反応されるであろうか。私を支持してくれる人もいるだろう。ルイス・ヒラルド・カサノバ、オレステス・キンデラン、アントニオ・ムニョスといった名前をあげてくる人もいるかもしれない。ペドロ・ホセ・チェイート・ロドリゲスやペドロ・ルイス・ラソ、あるいは純粋に自分の記憶に深く残っている選手をあげる人もいるだろう。
自分がファンであるチームやキューバ代表が勝とうが負けようが、キューバで野球について議論することは尽きることがない。そしてそのような野球についての会話が合意に達することは難しいし、キューバ野球の過去の栄光の歴史を忘れることもまた難しい。
今週金曜日、オマール・リナーレスがキューバリーグで最後の打席を終えて15年がたった。2002年6月16日サンルイス・カピタン球場で、リナレスはサンクティ・スピリトゥスの右腕マエルス・ロドリゲスの投球を中飛に運んだ。その力強い打球を中堅手ユニエスキ・グリエルが右翼から中堅の間に飛び込んで捕えた。これは第41期リーグ準決勝第7戦の27アウト目であり、サンクティ・スピリトゥスがチーム史上初の決勝進出を決めた瞬間だった。
この年の決勝では、オルギンの左腕オスカル・ヒルがフレデリク・セペダを三振にとって4対3で王者となった感動的な瞬間を覚えている人も多いだろう。
リナーレスはこの7454打席のなかで、まったく強烈な数字を残した。オマール・エル・ニーニョ・リナーレスがのこした、404本塁打、史上最高通算打率.368、1547得点、長打率.644といった伝統的な統計数字はよく聞く。しかし今回は、別の現代的な指標をいくつかご紹介したい。それらもまた、キューバ野球リーグでの20年間でオマール(偉大なフィデル・リナーレスの長男)が残した遺産を私たちに記憶させるものである。
野球選手の偉業の価値をはかるために近年用いられているもっとも興味深い指標のひとつがwOBA(加重得点率)である。
1962年から2017年までのキューバ野球における打者(2500打席以上)のwOBA5傑は以下の通りである。
1- Omar Linares .480
2- Alfredo Despaigne .465
3- José Dariel Abreu .460
4- Frederich Cepeda .449
5- Orestes Kindelán .438
引退選手のOPS5傑は以下の通り。
1- Omar Linares 1.138
2- José Dariel Abreu 1.085
3- Orestes Kindelán 1.041
4- Yulieski Gurriel 1.027
5- Joan Carlos Pedroso 1.021
最後に、RC(創出得点)を提示しておく。これは、ビル・ジェイムズによる有名な指標で、チームの得点のためにその打者が関与したすべての活動を加味したものである。
1- Omar Linares 1872
2- Orestes Kindelán 1678
3- Antonio Muñoz 1553
4- Antonio Pacheco 1475
5- Frederich Cepeda 1380
さて、ここまでふりかえってみたところで、あらためて皆さんにお尋ねしたい。1962年以降のキューバ野球において、最も恐れられ、完璧で、頂点に立った打者は誰であったろうか?
私はオマール・リナーレスに一票を入れる。彼を忘れることなどできないはずだ。
¿Quién podría olvidarlo?: Omar Linares cumple 15 años de su retiro
http://www.radiorebelde.cu/noticia/recordando-retiro-omar-linares-hace-15-anos-20170616/
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