2020年03月13日
アリエル・マルティネス インタビュー 日本選手がキューバ選手より優れているとは思わない
アリエル・マルティネス
Cubadebate、2020年3月13日、Eduardo Grenier Rodríguez記者
アルマ・マテル誌特別インタビュー
マタンサス野球の新世代の代表、アリエル・マルティネスは他の者が夢見る場所へたどり着いた。寿司と同じくらい野球が好きな日本のリーグで、わずか7歳のときマタンサスの集落を走り回り、近所の子どもたちとの試合で負けて腹を立てたとき以来の防具を着けて、キューバでのこのスポーツの強さを示す機会を得た。
アリエルはキューバ野球の「ピラミッド」のさまざまなレベルを上り、下位カテゴリが試合するあらゆるグラウンドでマスクをかぶり、その才能が年齢と結びついたとき、県の代表チームの扉が開かれているのを見た。そのときにはすでに彼はキューバリーグの主要チームへの参加を達成していた。
「ビクトル・メサはチームのメンバー全体にプレーさせるのが好きな監督だ。はじめは、当然のごとく、難しかったが、少しずつ慣れていって、幸運にも何本か適時打を打てるようにもなった。そのあとチームの必要性からレギュラーの役目を負うことになり、正捕手として確立することができた」、とアリエルは話す。
- それ以前に、日本リーグのようなどこかのリーグでプレーすることを夢見ていましたか。
私は、子どものころ、偉大な野球選手になれば、そのころにはあらゆる種類の野球でプレーする機会が得られているだろうと思っていた。すでに青少年のころには、日本でプレーするキューバ人選手がいた。われわれが参加できる中でもっともすぐれたリーグだった。もちろん目標はそこでプレーできることだった。いまその機会を持っていることに感謝している。
日本でのルーチンについて問われてアリエルは、これを明確に定義する。「私の日本での生活は野球に次ぐ野球だ」。チームは火曜日から日曜日まで試合し、日々午前9時から練習する。正午から当日に対応する試合をおこない、終わったあと、ふたたび練習する。
- その適応過程はどれほど大変でしたか。
私は問題なかった。正直言って、すべてがあっという間に過ぎた。今も好調で、おだやかに、トレーニングとプレーを毎日とても楽しんでいる。問題が起きるのは、野球が好きな者みなと同じく、物事が望んでいる通りに進まずに、修正するために必要な機会が得られないときだ。
今度は3年目になるが、私はまだ大きなことを達成していないから、安住しているとは言うことができない。毎日グラウンドで全力を尽くすことを目標に出ていき、その結果大きなことを為すことを目指す。(と、マルティネスは1本の本塁打とほぼ同じく感謝されるその誠実さをもって言い添えた)
- 昨季のキューバリーグでは成功を刻みましたね。
マタンサスで王者になることは私のキャリアで最大の結果であり、誇りうる最大のものの一つだ。その達成は私自身がとても楽しんだし、家族や友人、マタンサスの人びとが楽しんでいるのを見ると、さらに幸せな気分になる。ある種唯一無二のものだ。
- 日本野球とキューバ野球とでは、何か違いに気づきましたか。
野球はあらゆる場所で同じものだ。彼らがわれわれより優れているとは思わない。彼らにはより上回る環境を持った厳しいリーグがあり、そのシステムは、トレーニングを始めた選手が10倍ほどすぐれた成長を示すものである。もしキューバに少なくともその半分でもあれば、かなりよくなることだろう。
- マタンサスチームの話に戻りましょう。王座制覇をようやく成し遂げるために、今年はこれまでとは違う何が起きましたか。
王座はいつか手に入るものとわかっていた。これまで一度も手に入らなかったが、今年とてもすぐれたチームができてそれが獲得できた。最後までパフォーマンスを維持したし、リーグ中に少しずつ意識を高めて、負けることはないと思えるようになった。一例をあげると二次ラウンドの終盤のことだ。とても接戦で、プレーオフに進出することができた。ファンや県民や幹部たちはときおり、陥落の心配をしていたが、われわれ選手たちは落ち着いていて、もし負けても、次は勝つだろうことがわかっていた。それがわがチームを熟練したチームにした魔術だった。
- ポストシーズンで敗れたチームを王者にするために、フェレール監督は何を変えましたか。
とてもある種困難なことを成し遂げた。それは、チームが数年前に他の首脳陣とともに持っていた規律と取り組みを維持することだった。彼に協力し詳細に取り組んだラサロ・フンコやキランテスらコーチ陣全員とともに、とんでもない信頼と団結とをチームに注ぎ込むことに成功した。
- 五輪予選のキューバ代表チームには負傷のために選ばれなかったが、現在どんな状態ですか。
いま回復半ばまで来ている。今週ゆっくりとランニングを始めたし、座って打ったり、椅子に座って投球を受けたりしている。それにジムでもトレーニングしているが、まだあまりリズムには乗れていない。
- キューバ代表チームをどう思いますか?
とてもいいと思う。つねに議論はあるだろうが、ふさわしい選手が選ばれていると思う。もちろん選ばれなかった選手もいるが、全員が行くことはできないから。捕手陣は経験を持ち、守備と打撃がある。この種の大会に捕手3人はもしかしたら多すぎるというのももっともだが、でも大丈夫。全員がプレーオフでプレーしており、好調な状態にある。
アリエル・マルティネス(右)。ライデル・マルティネス(左)とともに
Ariel Martínez: “Aún no he logrado grandes cosas, pero lo voy a conseguir”
http://www.cubadebate.cu/especiales/2020/03/13/ariel-martinez-aun-no-he-logrado-grandes-cosas-pero-lo-voy-a-conseguir/#.XmyUYKj7TIU
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