ロベルト・エルナンデス
Trabajadores、2019年5月12日、Joel García León記者
サンクティ・スピリトゥスのロベルト・エルナンデスは、家族のそばにいたいという純粋な思いからクリーブランド・インディアンズとの32万ドルの契約を蹴って米国から帰国して以来、大きな注目をあびている。ロベルトはいま18歳でキューバ野球の投手の新星であり、それを正当に証明するかのように、この5月10日、U23キューバ野球リーグ史上5試合目の無安打無得点試合を達成した。
しかも相手はリーグ最高の打線を誇るシエゴ・デ・アビラだった。初回の2つの死球と失策で許した出塁からはその後の快挙は予想できなかったが、その後は10奪三振と波に乗り、許した出塁は4回での1四球だけだった。もし序盤の不安定な立ち上がりに得点されなければ、その後は無敵で手に負えないほぼ完璧な、偉大な投手たちのように復活した。
地元テレビでのインタビューでは、今回の快挙に喜んではいるが、しかし学ぶべきことがまだまだあり、自県やキューバ代表チームに貢献できることが多々あることを意識している投手の姿がそこにあった。実際彼はコーチたちの話を今こそさらによく聞いているし、試合が終わったあとのストレッチ体操を少しもやめることはない。リーグの平均水準を超えているにもかかわらず、飽くなき探究心を失わない。
93マイルの直球をらくらくと投げ、頭脳的な変化球を操り、身体的および技術的な備えを見せる。すでに多くの専門家やコーチたちが彼を過去のサンクティ・スピリトゥスやキューバ野球の名選手たちと比較を始めている。彼自身は、名選手たちはすでに自分たちの歴史を書いた人たちで、自分はキューバの下位カテゴリーでの結果とプロ野球への一時的な通過で評価されているに過ぎないと謙遜するのだが。
ロベルトがいま見せている力と、米国マイナーリーグで為したことを考えると、彼をカンナムリーグと米国チームとの対抗戦でのキューバ代表チームに加えることは、そんなに難しいだろうか。リマでのパンアメリカン大会に向けても彼を評価できないだろうか。正しい指導、より高いレベルの試合、より大きなチャンスをただ求めている才能について、彼をキューバ代表チームに招集するには、サンクティ・スピリトゥスと第59期キューバ野球リーグでプレーすることが必要だろうか。
召集される場合は、先週の金曜日の偉業ではなく、彼が示す証明されたその質によって評価されるべきであり、その質はこんにちのキューバ野球ではあまり例をみないもので、現在彼がプレーしているU23リーグのレベルをかなり上回っている。
最後に、U23リーグでの無安打無得点試合の歴史について、ロベルト・エルナンデスを含む5試合を振り返ってみよう。
U23キューバ野球リーグでの無安打無得点試合5試合
１、2019年5月10日、第6期、ホセ・アントニオ・ウエルガ球場
投手：ロベルト・エルナンデス（サンクティ・スピリトゥス）
シエゴ・デ・アビラを8回コールド10対0で破る。2死球、1四球、1失策で、計4回の出塁を許した。10三振を奪う。四球を与えたあとは連続13人の打者を打ち取った。
２、2018年4月3日、第5期、フリオ・アントニオ・メジャ球場
投手：ヨルデイ・フエンテス・パロミノ（ラス・トゥナス）
サンクティ・スピリトゥスを9回6対0で完封。対戦した28人の打者を抑えたが、マグディエル・アルフレド・ゴメス遊撃手の失策により、完全試合を逃がす。
３、2017年4月27日、第4期、フリオ・アントニオ・メジャ球場
投手：レイニエル・ペレス・コルドビー（ラス・トゥナス）
サンティアゴ・デ・クーバを5回雨天コールド7対0で破る。15人の打者と対戦し5奪三振、2四球、2暴投。
４、2015年7月12日、第2期、マルティレス・デ・バルバードス球場
投手：エディエスベル・バレンティン（サンティアゴ・デ・クーバ）
左腕バレンティンはグランマチームを7回完封し、打線が11対0と彼を援護しコールド勝ち
５、2014年8月11日、第1期、パルマル・デ・フンコ球場
投手：ナビド・コスメ、オリエル・マルティネス、ミカエル・オルティス、ヤニエル・ビエラ（アルテミサ）
キューバ野球史上初の出来事だった。ピナール・デル・リオに対し、11四球と1死球を与えながらも、最少得点の1対0で勝ち、無安打無得点の快挙を成し遂げたのは、1人の投手ではなく、4人の投手だったからだ。
Roberto Hernández, la noticia y un poco más
http://www.trabajadores.cu/20190512/roberto-hernandez-la-noticia-y-un-poco-mas/
