2012年08月10日
効果的な勉強法
学問に王道なし、とはいわれますが効率的な
勉強法、学習法というのは存在すると思います。
しかし毎日の弛まぬ努力は不可欠。その意味では
王道なし、といえます。
ここでは私が効果的と思う勉強法や考え方を
ご紹介します。
◆大綱から詳細へと入っていく
効果的な勉強法で、もっとも注意する点は、「大綱から詳細へと進んでいく」ということ。
英語で言えばこれから英語を学習しようという人が、いきなり英単語を大量に覚えていくのは、効果的ではありません。まず英語の文章を見て、文章のつくりから勉強していくべきです。
これから歴史を学んでいく場合でも、いきなり正確な年号や人名、事件の名前などを覚えようとする
のは間違っていると思います。それでは暗記だけの詰め込み教育で、面白くもなんともありませんね。
まずは全体の概観、流れを把握すべきです。
全体観の書かれた本を繰り返し読めば、頭の中に地図が出来上がります。年号などは概観を繰り返していれば自然に覚えるし、後から覚える場合でも、出来上がった地図に埋め込んでいくだけです。
このように、どんな勉強においても、まずしっかりしたイメージを頭のなかに確立して、それから徐々により詳しい勉強に移っていくべきだと思います。そのほうが理解も上達も早くなります。
それに細かいことまで詳細に記述してある、何十巻もある歴史の本を最初から順を追って読んでいくのは、初心者には効率的とはいえません。そんなことをしていては、いつまでたっても、歴史の全体像が見えてきませんし、なかなか一つの時代の勉強から抜け出せません。
仮に覚えたとしても、細かいことから入っていくという「左脳的な」学習なので、実際には役に立たないと思います。
その反対に、概略の把握から入っていくという「右脳的な」学習なら、土台からしっかり積み上げていくようなもので、先へ行くほど理解が増していきます。
英語でも、ほかの勉強でも、もし行き詰っているとしたら、「概略」「大綱」の部分で理解できていない
ところがないか点検してみましょう。
まずは、とても簡単に書かれている薄い本を読んでみることです。それを理解できれば、そのレベルには来ているということ。簡単な本も理解できないのに、難しい本を読んでいるとしたら、本末転倒です。
簡単な本を繰り返し読んで、確実に理解することが遠回りのように見えて、実はもっとも堅実な勉強法なのです。
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◆3日単位で繰り返す
何かを身につけようとする場合、もっとも効果的な方法は「繰り返す」ということです。これは何も勉強だけではありません。スポーツでもいえることです。スポーツも、厳密に言えば小脳に記憶させる学習といえます。
何か覚えたいことがあった場合、1日に多く繰り返すのではなく、3日にわたって繰り返すのがいいと
思います。睡眠をはさむことによって効果が違ってくるのです。なぜなら、睡眠のうちのレム睡眠は
大脳の記憶を再編させる働きがあるからです。このため日をまたいで繰り返すのが効果的なのです。
これこそ私がオススメする勉強法であり、記憶法です。
わたしはパソコンの解説書でも何でも、ほんとうに身につけたいと思うものは「同じ箇所を3日連続で」読むようにしています。黙読でOKです。これなら最初から確実に土台から固めて積み上げていくことができ、そのあともスムーズに進めていくことができます。
これが読む端から記憶が薄らいでしまっては、先に進んでいくのが困難になります。前のパートで
理解していることを前提にして次のパートが展開されている場合はなおさらです。
初めて読むときには、初めての出会いですから、好奇心やらで深い読みはできません。2日目には
「ああ、昨日も読んだ内容だ」となります。しかし、その段階では見落としている部分も・・・。
3日目には2日目で地盤を固めているので、その上に立ってさらに深く読んでいけます。「こんなことも書いてあったのか」という新たな発見、気づきもあるでしょう。ここまで来て、初めて地盤を固めつつ、深い読みができます。
もちろん4日目、5日目・・・と多いほうがいいように一見、思われます。しかし、先に進めていくことも
考えないといけません。そんなに一箇所に時間をかけていては、いっこうに先へは進まないということになってしまいます。あるテンポをもって、リズムをもって学習していくことが大事なのです。それに4日も5日もかけて同じことをやっていたら、イヤになってしまいますしね・・・。モチベーションが保てなくなります。そうなると最低限に固めて深い理解ができる3回というのがいいのです。
◆ひたすら繰り返す
3日単位で読むという方法なら、理解を固めつつ、ある程度のスピードで読んでいくことができます。
3日単位の方法で最後まで読み終わったら、2回目に入ります。その場合もう一度、3回読みをやってもいいし、2回読みでもいいと思います。あるいは2度目からは流し読みをひたすら繰り返す、というのでもいいと思います。
速読できる人はざっと一度読んでしまい、あとはひたすら速読するという方法も考えられます。
しかし誰もが速く読めるわけではありません。
◆そのほかの考え方
無味乾燥なものをイメージに結び付けて物語風に覚えるという記憶法がありますが、私はしっくり
きません。そんなことをしなくても、ひたすら繰り返して「見て」いけばいいのです。
そうすれば「このページの右上のほうにあったな」というように、ページの中での位置という「イメージ」を使って、効果的に右脳を使っていけます。
さらに多くの教科を勉強しなければならない場合。
一つの教科の勉強が終わったら、休憩するのではなく、種類の違う学科の勉強をすることで頭の
リフレッシュにもなるし、どんどん勉強を進めていくことが可能。ためしにやってみることをオススメ
します。驚くほど長時間、勉強できること請け合いです。
◆基本の技をひたすら繰り返す
スポーツの場合は、できるだけ同じことを毎日繰り返すべきです。武道においても、毎日同じ基本技を地道に繰り返していきます。そのことによって脳内に太いシナプスができるのです。意識しなくても
動けるように、小脳に記憶させていく必要があるのです。
でもスポーツや武道の動きというのは勉強とは違って、動きも限られていますから毎日続けることが
できます。剣道だったら、素振りだけでも立派な稽古ですね。基本となる動きをしっかり見極めて、
それを日に何十回となく繰り返すことです。3000回くらい行えば、実際の場面でも、とくに意識することなく使えるようになるといわれています。
この場合の注意点としては、まず正しいフォームを身につけるということ。間違ったフォームで繰り返すと、間違ったフォームが身についてしまうことになります。こうなると、あとで修正するのが大変です。
ですから、初めのうちはうまい人の動きをしっかり「見取り稽古」によって頭にイメージし、ゆっくりと
繰り返すことです。だんだん要領がわかってきたら、スピードを加えていくようにします。
これは一見遠回りのようですが、上達の最短距離です。急がば回れ、ですね。
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