山の音楽家

私には、友人というものがあまり居ません。

いたとしても、それは音楽関係の友人のみです。

オーケストラの団員は全部で５０人ほどいますが、その中でも、とくに親しく付き合っているという人はいません。

私はもともとひとりでいるのが好きなタイプなので、昔からあまり友達付き合いは少ないです。



それでも東京に住んでいるときは若かったし、それなりにパワーもありましたので、共通の趣味の仲間でしたら、たまに遊びに出かけたりとか飲みにいったりとかはしました。

しかし、長野に移住してからは、ほとんどそういうことは無くなりました（仕事が忙しかったということもありますが）。

とくに結婚してからは、ほとんど個人的な友達付き合いというものがありません。

暗い奴だな・・と言われそうですが、自分自身はいたって明るい性格だと思っています。




そんな私ですが、一人だけ、時々連絡を取り合う仲間がいます。


それは、大学のBig Bandの後輩のK氏です。

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彼はなかなか変わった人間で、非常に物事に拘るタイプの人間です。

どちらかと言うと、私も拘りは強い方なのですが、彼ほどではありません。

彼は、ずっとトロンボーンを吹いていました。

彼の兄はプロのトロンボーン奏者でしたので、その影響もあるかと思います。

実家は横浜で洋食店をやっていました（私も一度食べに行ったことがあります）。

トロンボーンに関しては本当によく練習していましたし、アドリブのコピーも、かなり拘ってやっていたと思います。

おそらく彼のアイドルはJJジョンソンだったと思います。



彼の職歴が非常に変わっていて、大学卒業後リットーミュージックという音楽関係の雑誌を出版している会社に入社しましたが、数年で退社。

その後警察学校に入り警視庁の警察官になりました。

それは、警察音楽隊に入りトロンボーンを吹きたかったからだと思うのですが、担当した楽器は何とスーザホーン。

随分と長い間、トロンボーンを吹くことは出来なかったようですが、その後、念願のトロンボーンをようやく担当することが出来るようになったそうです。




ところが、定年を間近にして警視庁を退職・・何と、その後、いきなり蕎麦の道に入りました。

もちろん、いきなりでなくて、彼の中には色々な考えと葛藤があったのだと思いますが、人生の転機というのはタイミングが重要なのだと思います。

退職後、一年間、全国のお蕎麦を奥さんと一緒に食べ歩いたそうです。

そして、色々と研究して彼の住んでいる茨木の実家で「蕎苗」という蕎麦屋を開業しました。

昔から、拘りの強い彼の作るお蕎麦ですから間違いないでしょう。

こちらにWeb Siteがありますので、もし、お近くの方がいらっしゃいましたら足を運んでみてください。



http://kyona.jp/


私の「山の音楽家」のブログを見たと言えば、何かサービスしてくれるかもしれませんよ。

そんな彼から先日急に電話がかかってきて、面白いモービルがあるので送るとのこと。

それがこれです。





面白くてなかなかいいですよ。私も気に入っています。

このモービルは彼が北海道のジャズ喫茶に飾ってあったのを気に入り、マスターから情報を得たものだそうです。

国内では販売していなくて、どうやらアメリカの職人さんが作った会社で販売しているらしいのですが、Web Siteで調べても中々情報が出てこなかったそうです。

まだ、警視庁勤務の時に、アメリカの警察音楽隊と交流目的の為にアメリカに出かけたことがあるそうなのですが、その時に、アメリカの警察官に尋ねたところ、ようやく販売先が分かり購入できたという貴重な代物です。

こんなところに、彼の拘りがあります。

私もWeb Siteを調べてみましたが、残念ながら現在は販売を停止しているようです。


https://www.etsy.com/shop/amazingmobiles


今回もこんなの作ってみました。



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