する装置の事で車両に装備されています
これらの装置は運転する人間の操作ミスや意図をせず思わぬ事故に巻き込まれそうになった時に
自動で車両のブレーキを作動させたり 回避を支援する動作をおこない事故を防ぐのに役立ちます
トラックの事故は年々減少する傾向にありますが 車両の大きさからトラックが事故をおこすと
被害が大きくなる傾向があり 近年では様々な安全装置がトラックに装備されています
中には装備が義務化されている物もあるのでトラックを運転する仕事をしていると
これらの安全装置を実際に使用して効果を体験した事もあるのではないでしょうか
運転する側にとっても事故の抑止や防止につながるので大変便利な装置です
各メーカーによって同じタイプの安全装置でも 呼び方や性能が若干違いますが 安全装置は
どのような物があるのか またどんな役割をしているのかを見ていきたいと思います
目次
安全装置の種類
パッシブセーフティ
アクティブセーフティ
安全装置の機能
HINO(PROFIA)
ISUSU(GIGA)
三菱 FUSO(SUPER GREAT)
安全装置の誤作動
まとめ
安全装置の種類
車の安全装置は大きくわけて2種類があります
■パッシブセーフティ
事故が起きてしまった時 運転手や搭乗者 事故当事者の被害を最小限に抑える為の
安全性能の事をいいます
パッシブセーフティの代表的な種類としては 3点式シートベルト SRSエアバッグ
衝突安全ボディ 歩行者障害低減ボディなどがあります
■アクティブセーフティ
事故を未然に防ぐ事を目的としている安全性能の事です
アクティブセーフティの代表的な種類としてはABS トラクションコントロール
横滑り防止装置ESC レーンキーピングアシスト などがあります
今回は事故を未然に防ぐ事を目的とした アクティブセーフティの装備を紹介したいと思います
アクティブセーフティの代表的な種類
■ABS
アンチロックドブレーキングシステムの略称で 急ブレーキ時にタイヤが完全にロックしないよう
に制御してくれる安全装置です
急ブレーキ時でも自動的に少しずつブレーキが掛かっていくので 車が路面を滑ってしまう
事を防ぐ事ができます
■トラクションコントロール
タイヤが空転している事を感知してエンジンの出力を抑え スリップを防止する安全装置です
横滑り防止機能と組み合わせて採用される事が多いです
■横滑り防止装置(ESC)
カーブを曲がる際に横滑りをしてしまうと走行ラインがふくらみ 対向車と衝突してしまう
危険が高くなります
この横滑りによる走行ラインのふくらみを防いで 安全な走行をサポートする装置です
■レーンキーピングアシスト
道路上の車線を示す白線を車に装備されているカメラで判断し それを超えそうになる時
に警告音やステアリングへの振動で 運転手に注意喚起を促す安全装置です
安全装置の機能名(各メーカー別)
HINO PROFIA
■PCS (プリクラッシュセーフティシステム)
(歩行者検知機能付衝突回避支援タイプ)
停止車両や歩行者まで検知し 衝突回避を支援します 衝突時の速度を抑え 衝突被害の
軽減に寄与するPCSが ミリ波レーダー+画像センサーにより停止車両に加え 静止歩行者
の検知も可能になりました
トラックの衝突・追突事故の軽減に貢献します
衝突の危険が迫ると警報ブザーとディスプレイ表示で危険をお知らせし ブレーキを踏まない
場合に減速(衝突被害軽減ブレーキが発動)します
ミリ波レーダーとは30GHZ〜300GHZの周波数帯にある電波を使ったレーダーの事です
ミリ波帯の電波を使って対象物との距離 速度 角度を測定します
■スキャニングクルーズ
車間距離を自動制御し 渋滞による運転の負担軽減に貢献します
ミリ波レーダーで先行車を検出し 適切な車間距離を自動的に維持 運転手のアクセルや
ブレーキの操作が減る為 疲労の軽減に寄与します
車間距離が急激に短くなると警告を発し 衝突の可能性がある場合はPCSを作動させます
■サイドアラウンドモニターシステム
前方から接近する移動物を監視して出会い頭での衝突の危険を注意喚起します
見通しの悪い交差点などで 前方から接近してくる車や自転車などの移動物を監視し
衝突の可能性が高い場合には警報音で運転手に注意をうながします
右左折時の出会い頭など より一層の注意を払う場面での運転手の安全確認をサポート
します
■ドライバーモニター
運転手の運転姿勢 顔向き まぶたの開閉状態などをモニターカメラで常時確認し
前方への注意不足を検知すると警報で知らせます
脇見やまぶたの開閉など 検知能力が向上
眼鏡をかけていても検知されます
■車両ふらつき警報
車両のふらつきを検出し 警報で注意を喚起します
時速60q以上で走行時 操舵角センサーがハンドル操作のふらつき具合の増大を検知
すると警報を発し 運転手に休息を促します
警報が続くとPCSの作動を早めます
■車線逸脱警報
走行車線から車両がはみ出すと 警報で注意を喚起します
走行車線からの逸脱をセンサーがとらえ 警報によって運転手に注意を換気 接触事故
などの未然の防止に貢献します
■マルチインフォメーション
様々な情報を提供し 状況に応じた最適な運転をサポートします
経験の浅い運転手やシニアの運転手も安心して運転出来るよう故障 警報をはじめ
安全運転やエコ運転の支援など豊富な情報を適格に伝達するクラス最大級の7インチ
大型ディスプレイを採用しています
■室内モニター
左側側方や後方の安全確認がより簡単になります
左側側方 視界補助カメラとバックアイカメラからの映像を表示します
■左側側方視界補助カメラ
左側の死角を最小化し 安全な左折をサポートします
運転席から確認しにくい左後方から左側方の広い範囲を表示し 左折時のよりスムーズ
な状況確認に寄与 死角の最小化により安全運転に貢献します
■VSC(車両安定制御システム)
滑り易い路面やカーブでの事故の抑制に貢献します
カーブでの車線からのはみ出し(ドリフトアウト)や横転 滑り易い路面でのスリップや
スピン トラクターで起きるジャックナイフなどの抑制に寄与する為に 警報音
エンジン出力制御 ブレーキングにより 運転手の危機回避操作をサポート
精神的 肉体的な負担の軽減に貢献します
■リターダー/ABS
確実で安定した制御により 安全運転をサポートします
長い下り坂などで フットブレーキのサポートに有効な補助ブレーキとして 永久磁石式
リターダーを装備しています
滑り易い路面でのブレーキング時にタイヤロックを防ぎ ハンドル操作による危機回避を
サポートするABSが車両の制御をより安定させます
■左右バラスモニター(トラクター)
大切な荷物と運転手の安全を支援します
クレーンでコンテナが搭載された際にトラクターの左右の傾き角度とカプラーの重量を
測定し マルチインフォメーションに表示する事で 安全性の確認を補助します
ISUSU(GIGA)
■プリクラッシュブレーキ
(衝突回避 衝突被害軽減)
走行中 ミリ波レーダーとカメラが常に車両前方を検知 分析
先行車 歩行者との車間距離に応じて警報やブレーキ制御を行います
低速で走行する先行車 歩行者に対し衝突の恐れが高まると警報に加え 早い
タイミングでフル制御し衝突回避をサポーとします
衝突が避けられない場合はブレーキを作動させ 衝突速度を低減し被害の軽減をはかります
■全車速ミリ波車間クルーズ
設定した車間距離を維持するように加速 減速のみならず 停止 発進まで含めた
全車速域での制御を行う事で 運転手の疲労軽減 安全運転に貢献します
■レーンキープアシスト(LKA)
車線を維持するよう ステアリングを電動アシストします
走行車線の左右白線をカメラで検知し 車線を逸脱しそうになるとシステムがステアリング
操作を電動アシスト制御して ふらつき運転や車線逸脱による事故の抑制に貢献します
また車線にそって入りやすいようにアシストし 高速道路での長時間走行など 運転疲労
軽減にも貢献します
■電子式車両姿勢制御システム(IESC)
運転手の操作状況や車両の挙動をセンサーで検知します
横滑りや横転に繋がる不安定な車両姿勢と判断される場合に警報を発します
同時にエンジンやブレーキの制御を行い事故の抑制に貢献します
■ロールオーバーウォーニング(ROW)エアサス車に標準
トラクタの後軸エアサスのハイトセンサーからトレーラ(積み荷)の偏りを推定し
横転に繋がる不安定な車両姿勢を検知した場合 警報とマルチインフォメーション
ディスプレイへの警告表示で 注意を喚起運転手に減速を促し横転回避に貢献します
■ブラインドスポットモニター(BSM)
キャブの四方にミリ波レーダーを発し 死角エリアの自動車 バイク 自転車 歩行者
などを検知して運転手にアラームとピラー部の警告灯で警告
交差点での右左折時や出会い頭 車線変更時などの事故抑制に効果を発揮します
■ドライバーステータスモニター(DSM)
運転手の脇見 開眼 運転姿勢の状態をピラーに搭載されたカメラでモニターし
前方への注意不足を検知すると アラームと音声およびマルチインフォメーション
ディスプレイで警告を発し 注意喚起 居眠り運転などの事故抑制に貢献します
三菱 FUSO(SUPER GREAT)
■アクティブドライブアシスト
車両の前後 及び横方向の制御機能と停止 発進支援機能を加えた追従型クルーズコントロール
によってアクセルとブレーキ及びステアリングを制御する事で 運転手の安全走行における運転
操作を補助します
■レーンキープ機能
走行中にカメラで車線を認識し 全速度域においてステアリングを制御する事で車両を
車線内に維持します
■ハンズオン検知システム
運転手がレーンキープ機能に過度に頼っていないかを監視します
ステアリングホイールから手を放しているとシステムが判断すると警告をおこない 60秒後
に車両を同一車線上で停止します
■車線逸脱機能
時速60q以上で走行中に運転手の意図しない車線逸脱が発生した場合には ステアリング
を制御し車両を車線内に戻します
■アクティブブレーキアシスト
レーダーとフロントガラスに搭載されたカメラを組み合わせた高度な監視により 前走車が停止
している場合でもより高い衝突回避能力を実現しました
また歩行者を検知する精度も向上し より早い速度からでも衝突のリスク軽減が可能になりました
■トラフィックサインレコグニション
カメラが認識した前方の交通標識をマルチファンクションモニターに表示します
■エマージェンシーストップアシスト
機能が作動中に運転手が体調の急変などで運転操作が出来なくなった場合に ハンドル操作
を感知するハンズオン検知システムを通じて運転手の異常を検知し 約60秒間ハンドル操作が
検知されない場合にモニター表示と音で警告を行い 同一車線内で車両を減速して緊急停止します
■アクティブサイドガードアシスト
左死角に隠れた危険を警告する安全装置です 運転手にとって死角となる個所をレーダーにより
モニタリングし注意を促すと共に 左方向指示器の作動時や ステアリング操作時に警報音とランプ
レーダーが車両左側の動く対象物を検知し このまま走行を続けると衝突の危険が避けられないと
判断した場合に車両の走行速度が時速20q以下の領域で被害軽減ブレーキを作動して車両を緊急停止し
衝突時の被害軽減を図ります
安全装置の誤作動
安全装置は運転手の操作をサポートしたり衝突時の被害を軽減するなど 安全の為に装備されていますが
安全装置が上手く作動せずに 想定外の出来事が起こる時があります
■状況によっては被害軽減ブレーキが作動しない事や誤動作を起こす場合がある
高速道路を走行中に 何もない所で自動ブレーキが突然作動して 急減速した
後続車両がいた場合 追突される危険があった
前方車両に接近すると 警告と共に自動でブレーキが掛かった
サイドモニターで 左折時に歩行者がいると検知した
急ブレーキが掛かって 積み荷が崩れそうになった
走行中に自動ブレーキが作動しなかった
前方の車両が動いている場合や 自車両の正面から横にずれた位置にある時は作動
しない事があります
まとめ
トラックに付いている安全装置は 運転の支援や事故を防止 抑制する為に
装備されています
安全装置が装備されている車でも100%事故が起きないというわけではありませんが
安全装置がある事で 事故の防止や被害を最小限に抑える事の手助けとなる事は確かです
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image