トラック ウイング車の特徴 気を付ける事とは?
効率的に荷物の積み下ろしが行えるウイングボディのトラック 荷台の側面が翼のように左右に開き
荷物の積み下ろし作業がスムーズに行える為 運送業や引越し業など様々な業種で使用されています
そしてウイング車は食品 飲料 自動車部品など 濡れてはいけない物を積載するのにも
適しているので 荷物の配送には必要不可欠なトラックです( `ー´)ノ
ウイング機能を装備したトラックはいろいろな場面で活躍しているのを見かけますが
今回は様々な用途で使われている物流業界にはかかせないウイング車の特徴や注意点
について紹介したいと思います(/・ω・)/
目次
トラック ウイング車とは
ウイングの操作方法
メリット
デメリット
ウイング車の注意点
・ウイングロックの解除を忘れる
・ウイングロックとは・・
・荷物の重みでウイングが開く事がある
・荷下ろしの際 解放したウイングが施設に接触する
・解放したウイングが照明など設備の近くにならないようにする
・ウイングロックブラケットがウイングロックに突き刺さらないようにする
・ウイングを閉め忘れて走行する
・ウイングロックをしないで走行する
・荷物の積み方に注意する
・強風の日はウイングを開閉しない
・固縛をはずしてウイングを操作する
・天井から雨漏りする事がある
・ウイングパネルとアオリの隙間から水が入ってくる恐れがある
・リフトなどで積み下ろしをする時リフトのマストがウイングに当たらない様に気を付ける
・左右同時にウイングを開くと モーターに過剰な負担が掛かって故障の原因になる
・ウイングスイッチの切り忘れに注意する
まとめ
トラック ウイング車とは
ウイング車とはアルミパネルで囲われた荷台部分の側面が鳥の羽のように
跳ね上がる機能を装備したトラックの事です
この羽の部分をウイングといいます
最大の特徴は効率的に荷物の積み下ろしが出来る事です
荷台左右の箱が解放されるのでフォークリフトを使った積み下ろしの
作業が大変スムーズに行えます(^^♪
荷台部分はアルミの箱で覆われているので運ぶ際に荷崩れにも強く雨風など
外部からの汚れや損傷から荷物を守る事が出来ます
このため長距離輸送にも好まれています
従来のバンボディ(箱型)では荷台部分の後方部からの積み下ろしとなりますが
荷物を積んだ順序どおりにしか下ろせなかったり 荷台奥まで荷物を詰め込むと
荷下ろしに時間も労力も多く掛かってしまいます ( 一一)
また車両の積載量が大きくなるにつれて荷台も広く長くなるのでトラックが
大きくなるほど積み下ろしが 大変になります
ウイングボディはこうした積載効率や合理的な面が高く評価され多くのウイングボディの
トラックが流通するようになりました
現在では冷凍車 冷蔵車 保冷車としても採用されています
トラックのサイズとしては2トンの小型タイプから4トンの中型タイプ 10トンの大型タイプ
まで幅広く存在し 積載に応じて選択する事が可能です
ウイングの操作方法
開け方
@
ウイングスイッチをONにする
A
荷台とウイングを止めているウイングロックを外します
B
順番に左右のウイングを開ける
車両後方部に取り付けているコントローラーのスイッチを操作
する
上または開を押す(メーカーによって表記は違います)
C
ウイングロックを閉じてあおりを開ける
閉め方
@
ウイングのスイッチをONにする
A
あおりを閉じあおりロックを完全に掛ける
全てのウイングロックを解除し 開いている状態にする
B
順番に左右のウイングを閉める
車両後方部に取り付けているコントローラーのスイッチを操作
する
下または閉を押す(メーカーによって表記は違います)
C
閉じたあとウイングロックをかける
メリット
ウイング車の最大のメリットは荷台部分の両サイドがオープンになることです
完全に開放した状態になれば荷台の天井と前部 後部の3面だけが残され荷台
全体が露出します
ウイングを閉じた荷台は箱型ボディ同様の密閉空間となり高い輸送品質を実現し
ウイングを解放すればフォークリフトとパレットを利用した荷物の積み下ろし
が可能になります ( `ー´)ノ
荷物の積載方法が通常のトラックの箱型とは大きく異なるので 作業効率が大幅
に向上します
箱型トラックで荷物を積み込む際はトラックバースに後退で接車して荷台後ろの観音扉(開閉扉)
からの作業だけになるのでフォークリフトを利用して積み込むのは難しいのですが
ウイング車なら側面からフォークリフトを使った荷物の積み下ろしができ 観音扉から
入れることが困難な形状やサイズの荷物でも積載することが可能です
(箱型トラックは荷台の開閉部分が荷台後部の観音扉や側面の一部しかない車両で
その場所からでないと荷物の積み下ろしは出来ません)
このようにウイング車ではフォークリフトを用いた荷役作業で大きな効果を得ることができますし
もちろんパレット積みにも対応している為 手積み手下ろしによる作業の負担からも解放されます
ウイング車を使用した荷役作業の効率は箱型と比べると各段に向上し 高い輸送品質と
荷役性を兼ね備えたボディだといえます('ω')ノ
またウイング車の荷台は密閉した空間となるので 雨風など外部からの影響を受けず
積み荷を汚さずに運べます
その他にも荷崩れによる破損や盗難の防止など 様々なメリットもあります
デメリット
ウイング車は車体の側面が解放する為 積み下ろしの際 車両上部に空間が必要となります
バースの高さが足りない場所などでの作業は不可能となり 荷物の積み込みはトラックバース
から少し離れた場所でフォークリフトを用いた作業スペースが必要となります
またウイング車は荷物の積み下ろしの際に誤動作や誤操作で思わぬ事故を引き起こして
しまう可能性もあります( 一一)
ウイングを開けている状態で走行してしまい天井などに接触させてしまう事故が多発しています
対策としてエンジン停止状態のみウイングを操作可能とするものや ウイングを解放した
状態でエンジンを始動すると警報ブザーが鳴るなど安全装置が装備される車両が増えてきました
事故防止の為積み下ろし先でもウイングの安全装置が付いているか確認される事があります
ウイング車はコストが高くなりがちな点もデメリットのひとつです
ウイング車は特殊な機能を装備している為初期費用が高い傾向にあり
さらにラッシングレールやジョルダーレールといった部品は消耗が早く交換
費用もかさみがちになってしまうことも
またウイングのトラックはウイングの動作確認や荷台部分の防水性など
定期的なメンテナンスが必要になります
ウイング車の注意点
■ウイングロックの解除を忘れる
ウイングロックを解除しないでウイングを開放する事でロックが破損する恐れがあります
ウイングの操作に不慣れな時や 慌てていた時はついつい解除する事を忘れてしまいます
ロックを開けずに操作するとウイングを傷めてしまう恐れがあるので注意しましょう
■ウイングロックとは・・
ボディー形状がウイングになっているタイプのトラックに取り付けられている部品です
ウイングキャッチと呼ぶ物もあります
ウイングが閉じた時ボディーとアオリを固定するためにトラックの側面に取り付けられていて
走行中にウイングが誤って開かないようにする安全装置でもあります
■荷物の重みでウイングが開く事がある
バラ積みなどで荷台の上段まで積み上げた重い荷物が走行中の車体の傾きや振動などで
ウイングを外側に押し出してウイングが開いたり 積み付けた荷物がバランスを崩し転倒して
ウイングを突き抜けて道路に荷物が落下する場合があります
急な勾配やカーブなどの道路を走行中 トラックの傾きや遠心力によって荷台の積み荷が傾き
その重みや衝撃でウイングが解放して荷物が道路に落下する場合があるので
積み荷が崩れない様にしっかりと固縛をしておきましょう
また重い荷物は出来るだけ下のほうに積む様にしましょう
走行中に安定感が悪くなるだけでなく下の方に積み付けた荷物が圧迫されて潰れる事があります
荷崩れを防ぐには養生や固縛は必要ですが 安全運転がなりより大切です
いくら綺麗に積み込んで固縛や養生をしても運転が荒いと荷崩れや破損を起こす原因になります
■荷下ろしの際 解放したウイングが施設に接触する
荷物の積み下ろしの際 施設の天井などに解放したウイングが接触する事があります
荷物の積み下ろしなどでウイングを操作する時はまず天井部分など周囲の様子を確認しましょう
場所によって建物の造りは様々なのでウイングを開放して作業が出来る場所かどうかの確認が必要です
初めて荷下ろしに行く場所や不慣れな所での作業は特に注意しましょう
現場の作業員にうながされて慌ててウイングの開閉作業を行うと
施設にウイングが接触して 破損するなんて事もあるので 慌てずゆっくり周囲を確認
してから作業をするようにしましょう
■解放したウイングが照明などの設備の近くにならないようにする
解放したウイングが照明など熱のあるものに近づいてないかどうかも
注意しましょう
建屋の天井部分には照明が設置されている事が多いので解放したウイングが接触
しないようにしましょう
熱によってウイングが変形してしまう恐れがあります
■ロックブラケットがウイングロックに突き刺さらないようにする
作業の順番待ちなどで荷下ろしがすぐ出来るように一度ウイングを開放した後
ウイングロックをウイングで押さえて準備する事があります
(こうしておく事ですぐにウイングを開けることが 出来ます)
この時ウイングロックを閉じてウイングを閉める時はウイングのカバーが
ウイングロック(キャップ)に突き刺さらない様に気をつけましょう
刺さってしまうとウイングが歪んでしまい閉まらなくなる事もあります
コツは少しずつゆっくり閉めることです
通常のように一気にウイングを閉めるとウイングロックに刺さってしまいます
■ウイングを閉め忘れて走行する
積み下ろし作業終了後などにウイングを閉め忘れる事があります
ウイングを閉め忘れて走行すると 重大な事故に発展する可能性があります
工場内などでウイングを開放したまま走行して建物に接触して事故が発生するケース
が多い様です
その為 防止対策として ウイング車には閉め忘れ防止の警報ブザーが付いている
トラックもあります
最近ではウイングを開けた状態ではエンジンがかからない安全装置を装備したものが
増えてきているのでそのような事故は減ってきています
施設に接触すると高額な弁金が発生するのでくれぐれも注意しましょう
■ウイングロックをしないで走行する
アオリの強度はありますが フラップは弱いのでロックをしていないで走行すると
パタパタ暴れてしまいますし 荷物が落下するおそれがあるのでウイングロックは
きちんと閉めましょう
ルールの厳しい工場などではロックを解除したままでの走行は禁止の所もあります
■荷物の積み方に注意する
ウイング車はウイングを開放して横から荷物を積み下ろし出来るのが特徴ですが
ケース物などバラで荷物を積んだ場合 積み方によってはウイングを開放した時
に荷物が荷台から落下する事があります
荷崩れしないように注意して積むことは勿論 ウイングを開放する時は荷物が落下
しないかどうかウイングを少しずつ開けるなどして確認しましょう
■強風の日はウイングを開閉しない
風の強い日 特に台風などの場合 ウイングを開放すると風でウイングが
故障する事があります
風が収まるのを待つか 風の影響を受けない場所で作業をするようにしましょう
■固縛をはずしてウイングを操作する
ウイング部分にラッシングベルト等をかけたままウイングを開放すると
ウイングの破損につながります
ラッシングベルトを使用して荷物を固縛しているのを忘れてウイングを解放する時があります
ウイングを開放する時は必ず荷室を確認してからにしましょう
■天井から雨漏りする事がある
天面のウイングパネルの間(センターシート付近)から雨漏りをする事があります
経年劣化などで雨漏りをする事もあるので定期的に点検が必要です
雨の日などに荷台が雨漏りしていないか確認しましょう
■ウイングトラックを洗車する時は天面に注意しましょう
門型洗車機を使用する場合などは設定で天面部分の洗浄をはずして洗車する様にしましょう
天面部分の洗車はセンターシートの経年劣化を早めるのであまりお勧めはしません
■ウイングパネルとアオリの隙間から水が入ってくる恐れがある
洗車する時などにウイングやアオリの下方向から洗車ホースなどで水を充てると
トラックの荷台の中に水が入って来る事があります
ウイングやアオリの継ぎ目部分に隙間がありそこから水が入って来るので
洗車する時は積み荷を濡らさない様気をつけましょう
■リフトなどで積み下ろしをする時リフトのマストがウイングに当たらない様に気を付ける
フレコンなど リフトのマスト部分を高く上げて吊らないとトラックの荷台に積み込み
出来ない荷物の場合は高く上げたリフトのマストが解放したウイングに接触する事があります
荷物の方に気を取られて 高く上げたマストがウイングに接触するのに気がつかない
事があるので注意しましょう
フレコンは正式名称をフレキシブルコンテナバックといいます
原料・製品など輸送・保管やリサイクル品の仕分け・分別など様々なシーンでよく
使用される商品です
業界によって呼び名は様々でフレコンやコンテナバック・トンバッグ・トンパックと様々です
建設業界では土砂を入れて使用される為 大型土のうと呼ばれています
■左右同時にウイングを操作すると モーターに過剰な負担が掛かって故障の原因になる
左右同時にウイングを開くと モーターに過剰な負担が掛かって故障の原因になる
ので注意しましょう
左右のウイングを同時に操作すると開閉の速度が遅くなったり電動が止まってしまう事があります
■ウイングスイッチの切り忘れに注意する
車種によってはエンジンキーをオフにしてもウイングが作動するものもあります
そうなると車両を施錠していてもウイングを開ける事が出来るので
中の荷物が盗難にあう可能性があります
誤動作の防止の為にも必ずウイングスイッチを切るようにしましょう
まとめ
ウイング車は荷物を雨 風から守り またリフトでの荷物の積み下ろしや長い荷物
の積み込みを容易にするトラックです
様々な荷物を運ぶシーンでオールマイティに使用できウイングを開放する事で横から
の荷物の 積み下ろしができる事が大事なポイントでスペースさえあればほとんどの荷物
に対応する事ができます
しかし高性能なため荷物の積み下ろしの誤動作 誤操作で思わぬ事故を引き起こしてしまう
可能性もあります
安全装置や非常停止ボタンなどを設置するなど事前に十分な対策を取る事で事故を防げます
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