2017年02月14日
借金ブログin留置所7
今日で19日目である。このまま何もなく明日がきてしまうと、起訴されて事実上二ヶ月延長である。なぜ私の父親は来てくれないのだろうか?もしかすると何か大きな病気でもしたのではないか?
これだけ時間が経っても来ないということはやはり何かあるのだろう。しかし、考えてもしょうがない、ここを出ない限り電話もできないので、外の事など全くわからないのである。
気が遠くなりそうだがあと二ヶ月ここでの生活をすることになるだろう。完全にあきらめてそろそろ昼飯になろうとしてた時、やっと誰かが来てくれた。
警)213番面会です。
まあ間違いなく父親だろう、なんだか急に緊張してきてドアを開けるまでに10秒くらいかかった。
ドアを開けると私の父親ともう一人見知らぬ男がいた。
父親)○○の店長さんだ、お詫びしなさい。
私)自動ドアを壊してしまい申し訳ありませんでした。
店長)やってしまった事はしょうがないです。弁償していただいて終わりにしましょう。
なんかものすごいあっさりしていた。
ものの二分くらいで話は終わった。
父親は全く怒るそぶりも見せなかった。まあ、私の父親らしいといえばらしいが、さすがに今回ばかりはものすごい形相で来るだろうと思っていたので、淡々と示談の事について話された時は、なんかどうリアクションしていいかわからなかった。
とりあえずパチンコ店との示談は成立し、私は外へと出れる事となった。
最初に身体検査を受けた部屋で私の所持品を返してもらい、緑の鉄のドアを開け刑事の事務所を通り抜け一階へと降りた。
久しぶりの自由な外の世界である。入り口で父親が立って待っていた。
父親)とりあえず飯でも食おうや。
私)あぁ・・・いいのかい?
私)・・・その前に・・今回は本当に迷惑かけてすんませんでした。金もできるだけ早く返します。
父親)まあいいよ。人じゃなくて物で良かったな。
なんかあまりに怒らないので逆に申し訳なくなってきた。とりあえず外へと出て歩きだした。小雨が降っていてアスファルトが雨に濡れた匂いがした。タバコをずっとやめてたせいであろうかものすごい鼻が前より良くなった気がした。
久しぶりに見る街の景色は新鮮である。セブンイレブンたばこ・酒という看板を見て、そうかもう自由に買い物していいんだ。
なんかそんな当たり前な事で嬉しくなってしまい、心の底からワクワクした。
父親)松屋でいいか?
私)もちろんいいよ。
松屋に入り久々に外の食事を取ることにした。
やっぱり温かい飯は最高である。
温かい牛丼と温かい味噌汁。こんなに旨かったか?と思ってしまうほど、どうしようもなく旨かった。温かい飯と温かい味噌汁。どうしようもなく旨いのである。
父親)帰る家はあるのか?帰ってきてもいいがどうする?
私)自分でまた一から生活し直すよ。あと、盆と正月には家に帰るようにするよ。
父親)ほぅ。そりゃ嬉しいなあ。あんまり無理すんなよ。
私)すんません。ありがとう。
父親)人にだけは迷惑かけるなよ、じゃあ帰るわ。
私)あっ、帰るの?途中まで見送るわ。
父親)いいよ、ついでに観光して帰るから。
私)そっか、どうもありがとうございました。
父親)じゃあ。
うちの父親は他の家庭に比べればかなり甘く、理解力もかなり高いと思う。自分で言うのもなんだが本当にいい父親だと思う。
こんな親不孝してないで本当にそろそろ一人前の人間に変わらなければならない。
とりあえず飯の後のタバコが吸いたくなり、19日前のしわしわのメビウスに日をつけた。
なんだがあまり美味く感じない。しかも、ものすごいヤニクラがおそってきた。頭が痛くなってきて半分も吸わずに消してしまった。
私)タバコはやっぱり体に悪いよな。
思わず口からそんな言葉が出てきた。
飯の美味さも体が軽いのも、タバコをやめてたおかげなのかも、なんかそんな気がしてせっかくだから禁煙してみようかななんて思ってみたりした。
それが最後の一本となり、それ以来私は一本もタバコを吸わなくなった。
これだけ時間が経っても来ないということはやはり何かあるのだろう。しかし、考えてもしょうがない、ここを出ない限り電話もできないので、外の事など全くわからないのである。
気が遠くなりそうだがあと二ヶ月ここでの生活をすることになるだろう。完全にあきらめてそろそろ昼飯になろうとしてた時、やっと誰かが来てくれた。
警)213番面会です。
まあ間違いなく父親だろう、なんだか急に緊張してきてドアを開けるまでに10秒くらいかかった。
ドアを開けると私の父親ともう一人見知らぬ男がいた。
父親)○○の店長さんだ、お詫びしなさい。
私)自動ドアを壊してしまい申し訳ありませんでした。
店長)やってしまった事はしょうがないです。弁償していただいて終わりにしましょう。
なんかものすごいあっさりしていた。
ものの二分くらいで話は終わった。
父親は全く怒るそぶりも見せなかった。まあ、私の父親らしいといえばらしいが、さすがに今回ばかりはものすごい形相で来るだろうと思っていたので、淡々と示談の事について話された時は、なんかどうリアクションしていいかわからなかった。
とりあえずパチンコ店との示談は成立し、私は外へと出れる事となった。
最初に身体検査を受けた部屋で私の所持品を返してもらい、緑の鉄のドアを開け刑事の事務所を通り抜け一階へと降りた。
久しぶりの自由な外の世界である。入り口で父親が立って待っていた。
父親)とりあえず飯でも食おうや。
私)あぁ・・・いいのかい?
私)・・・その前に・・今回は本当に迷惑かけてすんませんでした。金もできるだけ早く返します。
父親)まあいいよ。人じゃなくて物で良かったな。
なんかあまりに怒らないので逆に申し訳なくなってきた。とりあえず外へと出て歩きだした。小雨が降っていてアスファルトが雨に濡れた匂いがした。タバコをずっとやめてたせいであろうかものすごい鼻が前より良くなった気がした。
久しぶりに見る街の景色は新鮮である。セブンイレブンたばこ・酒という看板を見て、そうかもう自由に買い物していいんだ。
なんかそんな当たり前な事で嬉しくなってしまい、心の底からワクワクした。
父親)松屋でいいか?
私)もちろんいいよ。
松屋に入り久々に外の食事を取ることにした。
やっぱり温かい飯は最高である。
温かい牛丼と温かい味噌汁。こんなに旨かったか?と思ってしまうほど、どうしようもなく旨かった。温かい飯と温かい味噌汁。どうしようもなく旨いのである。
父親)帰る家はあるのか?帰ってきてもいいがどうする?
私)自分でまた一から生活し直すよ。あと、盆と正月には家に帰るようにするよ。
父親)ほぅ。そりゃ嬉しいなあ。あんまり無理すんなよ。
私)すんません。ありがとう。
父親)人にだけは迷惑かけるなよ、じゃあ帰るわ。
私)あっ、帰るの?途中まで見送るわ。
父親)いいよ、ついでに観光して帰るから。
私)そっか、どうもありがとうございました。
父親)じゃあ。
うちの父親は他の家庭に比べればかなり甘く、理解力もかなり高いと思う。自分で言うのもなんだが本当にいい父親だと思う。
こんな親不孝してないで本当にそろそろ一人前の人間に変わらなければならない。
とりあえず飯の後のタバコが吸いたくなり、19日前のしわしわのメビウスに日をつけた。
なんだがあまり美味く感じない。しかも、ものすごいヤニクラがおそってきた。頭が痛くなってきて半分も吸わずに消してしまった。
私)タバコはやっぱり体に悪いよな。
思わず口からそんな言葉が出てきた。
飯の美味さも体が軽いのも、タバコをやめてたおかげなのかも、なんかそんな気がしてせっかくだから禁煙してみようかななんて思ってみたりした。
それが最後の一本となり、それ以来私は一本もタバコを吸わなくなった。
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