2009年11月28日
史上最年少賞金王へ王手!遼、14アンダー首位タイ浮上!
<カシオワールドオープン 3日目>◇28日◇Kochi黒潮カントリークラブ(7,300ヤード・パー72)
高知県で開催されている、国内男子ツアー「カシオワールドオープン」は3日目を終了。2打差の3位タイからスタートした石川遼が、ついに首位タイに登りつめた。この日は予選2日間とは逆の山側からの風が吹く難しいコンディションとなったKochi黒潮カントリークラブ。石川にとっては鬼門の3日目ともあって苦戦が予想されたが、スタートの1番でバーディを奪う幸先の良い立ち上がり。昨日からのドライバーの好調も維持して強い風にも負けず会心のショットを繰り出すと、5番でこの日2つ目のバーディ。その後も好調のショットが次々とチャンスを演出。そこから惜しいパッティングを外す場面が目立ち、爆発的なスコアこそ出なかったがその安定感は群を抜いていた。
ハーフターン後は、10番ロングではセカンドショットを3メートルにつけイーグル逃しのバーディ、12番ではセカンドをグリーン奥にこぼすも、「思い切って振りぬけた」というロブショットで直接カップに放り込みチップインバーディと我慢の中に派手なスパイスをきかせた石川らしいゴルフを披露。その後バーディは1つにとどまったものの「伸びて4つかなと思っていたので、このコンディションの中では最高のラウンドですね」と満足の内容で3日目を終了。トータル14アンダーで丸山茂樹、小田孔明と並んで首位タイに浮上した。
「ダンロップフェニックス」から好調を維持しながらコースで力を発揮できないもどかしさに苦しんでいた石川だがその壁は完全にぶち破った。「練習場で出来たことをコースで実現することが出来るようになってきた。リズムとかタイミングをイメージ出来るようになった」フェアウェイキープ率こそ2日目に及ばなかったものの、明らかなミスショットは数えるほど。前半はすべてのホールでパーオンするなどドライバー以外のショットも好調で、ボールの行方を見守る石川の目には自信が満ち溢れている。気になるのは会見場に現れた石川が鼻声だったことだが「体調はバッチリ、体のキレも大丈夫です」とこちらの不安を一蹴。勝負の最終日に向け不安材料はなさそうだ。
明日、3日目を終えた時点で21位タイの池田勇太がこのまま7位以下でフィニッシュして、石川が優勝するとついに賞金王が確定するが、未だ2打差に6人の実力者がひしめく混戦模様。さらにビッグスコアが出るこのコースでセーフティリードは無く栄冠へはまだまだ厳しい道のりが続く。「体の底のほうからドキドキ、ワクワクするような楽しさがあると思います。プレッシャーがかかる中で自分らしいショットが出来ればわからない」と偉業を意識せずにはいられないこの状況においても、石川に浮き足立つ様子は見られない。「明日は来週につながるプレーと、これからの自分のためになるラウンドをすることが第一」自分の理想を追い求めてスイングをし続けた先に、今季5勝目と史上最年少賞金王の栄冠が待っている。
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