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2019年12月20日
美談の光と影
よく耳にする物の中に美談があります。
今活躍出来ているのは、過去の辛い経験のお陰だよ・・・みたいな話、大好物って方も多そうですよね〜。
スポーツに限らず色々な状況下で、この様な美談と言う物は語り継がれています。
そして、それを人に対して求めてしまう事も・・・。
今、不遇な時期を送っている子に対して、こう言う美談は語られる事が多いのですが・・・その思いとは裏腹に、全然子供達の心には響いていない事の方が多いんですね。
簡単に言ってしまえば、リアリティーが無いんですよ・・・。(^^;
まぁ、それ以上にですね・・・成功者の話なんか聞きたくないんです。
そんな感じだから、今の状況に陥ってしまった・・・とも言えるのかも知れませんけどね。
ただ、実際にそう言う美談を持つ人と出会って、交流をすると何らかの変化を見せる子も出て来る物です。
そこにはリアリティーが感じられる何かがあるんでしょうね。
チームにも、卒団した先輩が訪ねて来るなんて事が時々あるものですよね〜。
そんな時、当時の話を聞く機会なんかがあると、その話に感化されて・・・サッカーに取り組む姿勢にも変化が表れて来る・・・何て事もある訳なんです。
美談がこう言う使われ方をされている内は、多少は子供達の役に立っている事も在るのかな・・・とは思うんですね。
ただ・・・使い方を間違えると、ちょっと厄介な事になりがちなのもこの美談なんです。
やりがちなのは、成功者と比べてしまう・・・って失敗でしょうかね〜。(^^;
一番されたくない事なんですよね・・・誰だって。
だから、お前はダメなんだって言われているに等しいですからね。
奮起して貰いたくて話しているのに、結果としてヤル気を完全に殺ぐ事になってしまうのでは本末転倒なんだろうと思います。
せっかくのサクセスストーリーがこれでは唯の嫌味にしかならないですものね。
使い方は間違えない様にしたいものです。
美談にはもう1つ、落とし穴があります。
それは・・・正すべきかも知れない事を肯定的に捉えてしまうと言う側面があると言う点です。
例えば、体罰なんかはその筆頭なんじゃないかと思うんです。
体罰を受けた経験を美化してしまう・・・こう言う事は、現在進行形で行われているんですよね。
だから、未だに体罰を肯定的に捉えている方も多いんです。
美化された体罰は、子供達にとって必要な物・・・と言う様に、一部の人達の間で美しく昇華させられてしまっていると言えます。
体罰が未だに撲滅できないのは、体罰が美化されてしまっている状況下が存在しているからとも言えそうなんです。
その1つがスポーツの現場なんですよね。
思い出は美しく・・・と願う気持ちは解りますけどね。
美しいばかりじゃ、現実を正しく認識する事が出来なくなってしまうのかも知れません。
体罰に限って言えば、それが善なのか悪なのか・・・その判断は、非常に難しいものだと言えます。
体罰を受けた経験が(豊富に)在る私達の世代なんかだと、その経験は間違いなく私達の血肉となっている訳で・・・その経験が本当に悪い物だったか・・・と言うと、正直解りかねる部分もあるんですよね。(^^;
そもそも、美談と言う物は、成功した一握りの者の物語な訳で、その他大勢は・・・その美談の中に隠された闇の部分に葬り去られて行ったのかも知れないんだって事を忘れてはいけない様な気がします。
下手をすると、その多くの犠牲に上に成り立っている成功と言う物も在る訳ですしね。
まぁ、何でもそうなんですけど・・・話半分で聞いておくべき物なんです。
誤解されて受け取られ易いのも又、美談ですから・・・取り扱い注意と言う事で・・・。
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