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2015年10月28日

財とは必要性を満たすもの

莚三枚・生和布一籠・給い了んぬ。
抑三月一日より四日にいたるまでの御あそびに心なぐさみて・やせやまいもなをり・虎とるばかりをぼへ候上・此の御わかめ給びて師子にのりぬべくをぼへ候。
莚三枚御書 1587頁

莚三枚御書は、真筆を富士大石寺が所蔵していますので、莚とわかめとを供養したのは、南条家、南条時光でしょう。

3月1日から4日まで、南条時光は、日蓮のもとを訪れたようです。

日蓮は、相当、喜んでいるようで、やせ病も治り、虎を捕えられるほど元気になり、わかめを食べ師子に乗るほどの勢いになったようです。

心の細やかな変化を文章にする日蓮は、他の仏教者とは明らかに異なります。

情感豊かな人であったことが窺われます。

さては財はところにより人によつてかわりて候、此の身延の山には石は多けれども餅なし、こけは多けれどもうちしく物候はず、木の皮をはいでしき物とす・むしろいかでか財とならざるべき
同書 同頁

続いて日蓮は、財というものは、ところにより、また、人によって変わるものであると言います。

必要なところに必要なものがあれば、それは財といえます。また、ものを必要とする人にそのものがあれば、それは財ですね。

必要性があってこそ、ものは財となり得ます。

ただ単に、あればよいというものではありません。

身延山にいる日蓮にとって、莚は必要なものだったのですね。

どの程度の莚であったかは分かりませんが、通常、財というほどのものではないでしょう。

しかし、日蓮は、南条時光から供養された筵を財であると言います。

ちょっとしたことですから、あえて文章にすることもないだろうと思うところ、日蓮は、文章にするのですね。

感謝の念を表現するのに躊躇がありません。

極めて実践的な人であることが分かります。

南条時光の訪問といい、必要としていたものを供養してくれたことといい、日蓮にとっては、うれしくて仕方がなかったのでしょうね。

なお、堀日亨編 『日蓮大聖人御書全集』 創価学会 1952 には、莚三枚御書の冒頭の真筆が付されています。参照いただくと分かる通り、「莚三枚」と大書されており、感謝の気持ちが文字にあらわれています。

なぜ、日蓮仏法が広まったのか。日蓮のこのような人間性が大きく影響しているでしょう。

全知全能の神の宗教でもなく、無機質な宗教でもなく、一人の人間として情感豊かであり、その人の宗教だからこそ、人を引き付けたのでしょうね。
posted by lawful at 06:00| 御書

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