たしかにバブル期と聞くと、国民全体がリッチな暮らしをしていたかのようなイメージがあるようだ。しかし、今のほうがはるかに物質的には豊かである。 まず、そもそもバブル期にいい目を見ていたのは不動産と金融業に関わる人たちだけであり、それ以外はバブル経済の恩恵など大して受けていない。まぎれもなく貧乏だった。
『苫米地英人の金持ち脳 ~捨てることから幸せは始まる~』コグニティブリサーチラボ
確かにそうですね。バブル期の映像を見てみますと、洗練されていないですね。今の方がよっぽど洗練されています。
端的に言うと、成金趣味な感じが滲み出ているのですね。まさに、不動産業者は成金そのものでありましたし、金融業、特に銀行は不動産業者に金を貸し、同じように成金でありました。また、金融業の中で証券業界は、まれにみる株価上昇で、これまた成金まっしぐらでありました。
これら不動産業と金融業との成金集団により、その他の業界にもバブルの恩恵はあったにしても、それは限定的なものといってよいでしょう。
豊かであったかというと、そうでもないですね。
また、当然のことながら、バブル期には、今のようなパソコンはなく、インターネットも普及しておらず、スマホ等もなく、情報に関して、人々は情報弱者でありました。
やはり、情報がなければ、何事も決し得ず、振り回されるだけでしょう。現在においても同様の点があるにしても、バブル期と比べますと、その気になれば、情報を得ることができるわけですから、違いは歴然ですね。
労働環境にしろ、交通事情にしろ、教育環境にしろ、さまざまな点において、改善がなされてきました。それにより、バブル期に比べ、現在は、豊かになっているといってよいでしょう。
今から考えれば、バブル期と言っても、大したことがなく、バブル期に戻りたいとは思いませんね。
今が一番よく、未来はもっと良いものにしなければならないと思います。バブル期においても、人々は、同じように考えており、現在の繁栄があるということなのでしょうね。