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香川といえば讃岐うどん。今では讃岐うどんのお店もたくさんできて、スーパーでも簡単に買えるようになりましたから、「わざわざ香川まで讃岐うどんなんて食べに行く必要なくない？」と思いますよね？確かに讃岐うどんという名前のついたうどんを食べることはどこでもできるんです。しかし、やはり、香川で食べたうどんは全然違います。そして、忘れられない香川の人との思い出。今回は香川でのエピソードです。

• 香川との出会い
• 毎日通った今はなき「やすべえ」
• 名店根っこ
• 香川県中央自動車学校
• 香川再訪で見つけた宮武

香川との出会い

高校卒業後、少しでも早く運転免許を取得したいな〜と考えていた時、父が「デニーズに置いてあったぞ。」と行って運転免許合宿のパンフレットを持ってきてくれた。私の学校卒業生特別料金と地元の自動車学校は安い料金を提示したDMを送ってきていたが、運転免許合宿の料金はその値段から役10万円も安く、しかも寮費、交通費、食費等全て込み。それ以上に私の興味をそそったものは、マニュアル免許をたったの4週間で免許が取得できるということ。

合宿を行なっている自動車学校はいくつかあったのが、私は全く迷わず香川に決めた。理由は本場の讃岐うどんを食べてみたいから。高校卒業したばかりの私には旅費も全て自動車学校が出してくれて、香川までうどんを食べに行けて、しかも格安最短で運転免許を取得できるなんてパラダイス企画のようだった。両親にとっても、自動車学校の料金が安いということは大きいプラスなので、香川運転免許合宿オッケーをもらった。もうこの時点では頭はうどんのことばかりでした笑。

今はなき「やすべえ」

新幹線と電車を使って、香川県高松に到着。香川県中央自動車学校の車が生徒を迎えにきてくれた。自分以外は皆年上で、かなり年配の方もいた。車に乗ってから30~40分で目的地に到着。着いてから説明を受けた後、その日の夜からすぐに運転教習が始まり、ちょっとびっくり。でも短期間での免許取得を考えると当然かと思った。寮といっても普通のアパートみたいな感じで、教習所の前にあり、部屋の前には弁当を置く棚が設置されていた。３食時間になると弁当屋さんが弁当を置いて行く。この日は、周りに何があるか全くわからなかったので、おとなしく寮のお弁当を食べた。翌朝７時ごろには教習が始まったと思う（かなり昔なので少し記憶が曖昧です。でも朝毎日早くて必ず寝坊する人がいました。この人はいつもスピーカーで呼び出されていた笑）大体、朝１時間くらい授業か実技があって、そのあとは少し時間があった。だから、自転車を教習所で借りて周りに何があるのかチェックしたら、すぐ近くにスーパー、うどん屋さん等色々あった。そう、このうどん屋さんこそ私が毎日通った「やすべえ」。あまりお腹は空いていなかったけど、お待ちかねの本場の讃岐うどんということで入店。ご主人とおくさんとパートのおばちゃんがいました。色々なメニューがあったけど、私は冷たく冷やしたうどんに生醤油をかけて食べる生醤油うどんが大好きだった。初めて食べた感想は「モチモチの中にあるこのコシが最高！」でした笑。美味しかったことを伝えると、ご主人から、「どこから来たの？」と話しかけられ自動車学校の合宿で来ている事を伝え、その日は帰った。その後、隣部屋の大阪から来ていた６０代の男性塚本さんと仲良くなってから、毎朝必ずやすべえへ。塚本さんは朝起きるのが早く６時になったらモーニングコール笑。部屋をノックしてきて、「おはよう、行くぞ〜。」と言われ、眠かったけど毎日行きました。今では懐かしい思い出です。塚本さんはやすべえの肉うどんが美味しいというので食べてみたら、本当に美味しかった。やすべえにいったら生醤油か肉うどんのどちらかを注文していた。





名店根っこ

自動車学校の先生たちから、根っこといううどん屋さんがあってここら辺では一番美味しいよと教えてもらったので、合宿仲間と一緒にいってみた。確かに行列もできていて、食べる前にはすごく期待していたけれど、食べたら意外と普通。腰はかなり強かったけどモチモチ感が損なわれていて、自分はあんまり好みではなく、塚本さんも同意見だった。でも、初めて根っこでうどんを食べていたら多分美味しいと思ったんではないかと思う。

香川けん中央自動車学校の温かい思い出

今でも本当にいい自動車学校だったと思う。受付にいた大川さん（再訪した時にはかなり偉い人になっていてびっくり。朝早かったため、会うことはできなかったのは残念だったけど職員の写真が飾ってあり、今でも現役でおられるのがわかって嬉しかった）はなんとなく、この自動車学校にいるお母さん的な存在で。毎日会話をしていた。

教員の先生も色々個性豊かな方ばかりで、人によって好き嫌いはあったみたいだけれど、とてもいい方ばかり。朝は早く、夜大体10時くらいまで運転していたから、次の朝起きるのは結構きつかったけれど、毎日が楽しい4習慣。週末は皆で栗林公園に行ったりしました。

最後は若葉マークと讃岐うどんの乾麺のお土産までもらって。最高の香川旅行を堪能できた、自動車学校です。





香川再訪！新たなうどん屋さん発見

アメリカの大学にいた時に友人が東京にいて、一緒に香川等旅行に行くことを計画。二人で寝台列車に乗って東京から香川の高松まで行きました。この時はやすべえがなくなっていることを知らず、「ご主人と奥さん元気かな？覚えてくれてるかな？」と考えていて、高松に着いてレンタカーを借りてから、やすべえ直行。そして絶句。ない！ない！ない！えっ？今日お休み？お店自体はあるのに、看板がない。高松に着いたのは朝が早く、まだ自動車学校も空いていなかった時間。でももしかしたら、先生の誰かがいるかも！ということで香川県中央自動車学校に数年ぶりに行きました。外見は勿論何も変わっていない。おっ！一人先生が歩いている！この先生に習ったことはないけど顔覚えてるわ〜！なんか変わった名前で確か「○車」という名字じゃなかったかな？まあ、それはさておき、単刀直入で「すみません、あそこにやすべえといううどん屋さんがあったと思うんですが。」そしてその回答「はい、やすべえありましたよ。もう何年か前にお店閉めてしましました。店主が体を壊して。」とてもショックでした。もうやすべえのうどんが食べられないなんて。そして、ご主人が体を壊してしまったなんて。体少しでも良くなっているといいなと願っています。

気を取り直して、実はレンタカーを借りる際、美味しいうどん屋さんがないか聞いた。そのお店は「宮武」。結構その頃有名になっていたみたいで、観光バスでお客さんが来るため、人でいっぱい。観光客メインのお店であまり美味しいところに出会ったことがなかった私はちょっと大丈夫かなと不安になっていたが、食べてから天と地はひっくり返った。美味しい！私が好きだったやすべえの味とは違うものの、コシはしっかりあってモチモチ感も少しある。市場調査ができていない私と友人にとってはこの旅行時点では一番美味しかった讃岐うどんでした。

私にとっては、讃岐うどんと耳にすると今でも自動車学校とやすべえが頭によぎります。あの当時にお会いした方々に会うことはできないかもしれないけれど、今度時間ができたら香川に１週間くらい滞在して、美味しい讃岐うどんのお店を探しながら、思い出の余韻にでも耽りたいなと思います。