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ペン牛
ペン牛といいます。子供の頃から怖い話が好きで、ブログを始めたいけどネタがない、と悩んでいたところ辞書からランダムに選んだ言葉を使って怖い話を書けないかと思いつき、やってみたら案外できることが判明、気がついたらブログを開設していた。こんなですが、どうぞよろしくお願いします。なお当ブログはリンクフリーです。リンクしてもらえるとすごく喜びます。にほんブログ村アクセスランキング、人気ブログランキング、アルファポリスに参加中です。 


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2016年10月04日

二百七十九話 お題:狂信(冷静な判断力を失って、激しく信じ込むこと) 縛り:チョイス(選ぶこと)

 街中を歩いていて新興宗教の勧誘を受けた時のことである。

勧誘してきたのは一見するとサラリーマンに見えるしっかりした身なりの男性で、
「入信の際は予算に応じてご希望のプランをお選びいただけます」
 と言ってきたので、プランというのはなんですか、と聞いてみると、
「はい。各プランごとに私共が信仰している神様からどれだけのご利益を得られるか、というのが決まっておりまして、健康でいたい、大きなトラブルに巻き込まれたくない、といった常識的な願いの場合は最もお安いプランで大丈夫ですが、邪魔な他人を全て蹴落として成功したい、特定の個人に死んでもらいたい、といった大きな願いの場合は高額なプランでないと難しくなっております」
 とのことだった。私は正直に、神様にお金を払って願いを叶えてもらうというのはどうも信用できないんですけど、と言った。すると男性は、
「ご安心ください。願いの方は専門のスタッフが責任を持って叶えさせていただきます。万が一ご納得いただけなかった場合でも返金制度がございますので、安心してご利用いただけます」
 と言った。それなら試しにやってみようか、と思った私はとりあえず一番安いプランを契約することにした。男性は、
「素晴らしいチョイスです」
 と言って笑顔で契約書を出してきた。

posted by ペン牛 at 19:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | 怖い話
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