アフィリエイト広告を利用しています
ファン
Facebook                         スポンサードリンク
検索
<< 2016年10月 >>
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
最新記事
最新コメント
カテゴリーアーカイブ
タグクラウド
プロフィール
ペン牛さんの画像
ペン牛
ペン牛といいます。子供の頃から怖い話が好きで、ブログを始めたいけどネタがない、と悩んでいたところ辞書からランダムに選んだ言葉を使って怖い話を書けないかと思いつき、やってみたら案外できることが判明、気がついたらブログを開設していた。こんなですが、どうぞよろしくお願いします。なお当ブログはリンクフリーです。リンクしてもらえるとすごく喜びます。にほんブログ村アクセスランキング、人気ブログランキング、アルファポリスに参加中です。 


にほんブログ村 小説ブログ ホラー・怪奇小説へ
にほんブログ村                      
オカルト・ホラー小説 ブログランキングへ                                                   スポンサードリンク                                                                           

広告

posted by fanblog

2016年10月05日

二百八十話 お題:番う(二つのものが一組みになる) 縛り:切羽詰まる(ある事態などが間近に迫ってどうにもならなくなる)、戦雲(戦争)、レーゾンデートル(存在理由)、若木(生えてからまだ年数の経っていない木)、X(未知の物事)

 小学校の頃の同級生の家に遊びに行った時のことである。

彼の家の縁側から庭を眺めていると、金木犀の若木に真っ赤な鳥が止まっているのを見つけた。彼に、あの鳥はずいぶん珍しい色だな、と言うと、
「あぁ、あれか。時々うちに来るんだよ。名前は……なんだったか。ど忘れしたが、中々面白い言い伝えのある鳥なんだよ」
 私がどんな言い伝えなんだ、と聞くと、
「なんでもあの鳥は、雄と雌が番うと戦雲を呼ぶとかで不吉な鳥扱いされてたんだが、ある種類の人間には幸運を呼ぶ鳥として好まれたんだ。さて、どんな人間が好んだと思う?」
 私は少し考えてから、わからないな、と言った。彼は得意げな顔になって、
「武器商人だよ。まぁ当然といえば当然だ。戦争が起これば起こるほど彼らはもうかるんだから。もっとも、鳥からしたらどう扱われようと迷惑なだけだろうけどな」
 私が、人間というのはつくづく身勝手だよ、と言うと、彼は、
「全くだ。人の生を喜ぶ人間もいれば、死を喜ぶ人間もいる。私には想像もできないが、武器を売ったり人を殺したりして生きている人間は何をレーゾンデートルにして生きてるんだろうね……あぁ、そうだ。君に頼みたいことがあったんだ。息子が雑誌の懸賞のクイズが解けないと泣きついてきてね。この怪盗Xからの挑戦状とかいうクイズなんだが、子供向けのクイズの割にはずいぶん手強くて、しかも締め切りが明日までらしい。すまないが、解くのを手伝ってくれないか? 息子ときたら切羽詰まるといつも僕を頼るから困ったもんだよ」
 口では困ったもんだよ、と言っておきながら顔がニヤけている彼を微笑ましく思いつつ、私はその怪盗Xからの挑戦状に挑むことにした。

posted by ペン牛 at 21:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 怖い話
この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/5502092
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。