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ペン牛
ペン牛といいます。子供の頃から怖い話が好きで、ブログを始めたいけどネタがない、と悩んでいたところ辞書からランダムに選んだ言葉を使って怖い話を書けないかと思いつき、やってみたら案外できることが判明、気がついたらブログを開設していた。こんなですが、どうぞよろしくお願いします。なお当ブログはリンクフリーです。リンクしてもらえるとすごく喜びます。にほんブログ村アクセスランキング、人気ブログランキング、アルファポリスに参加中です。 


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2016年09月25日

二百七十話 お題:ブラインド(窓などに取り付け、日よけや目隠しとする覆い) 縛り:旗揚げ(新しい組織・集団として名のりをあげること)、間代(部屋を借りる代金)

 友人の話である。

彼は最近WEBマーケティングの会社を旗揚げしたのだが、
「折角間代が安いビルを探してきたのに、社員達がここ引っ越しましょう、ここ引っ越しましょうって何度も言うんだよ。俺が引っ越すのは無理だって言ったら」
 それじゃあせめてブラインドを全部外すだけでもお願いします――社員達は真剣な表情で彼に言ったという。
「ブラインド外してなんの意味があるんだよって聞いたら、社長もブラインドの隙間から窓を見てみてくださいって言われたんで、意味わからなかったけど指でブラインドに隙間作ってそこから窓見たんだよ。そしたら」
 窓に巨大な甲殻類のようなものが貼りついているのが見えたのだそうだ。
「お前カブトガニの腹見たことある? 見たことないならわからないだろうけど、ほんと気持ち悪いのよ。で、そんな感じのが窓一面にドーン! とあって、それで初めて社員の引っ越したいって気持ちが理解できたね」
 なおその甲殻類のようなものはブラインドの隙間から窓を見ない限り全く見えないそうで、今のところ彼の会社はブラインドを全て取り外すことで対応しているという。


posted by ペン牛 at 10:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 怖い話
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