2016年09月08日
二百五十三話 お題:夜学(夜間に学業を修める課程) 縛り:プロフィール(人物紹介)
通っている定時制高校で起きたことである。
その日は入学して初めての数学の授業があったのだが、授業が始まる時間になっても先生が来なかったため、どうしたのだろうと思っていると、
「では授業を始めます」
いつの間にか教壇に先生が立っていた。いつ教室に入ってきたのかは全く分からなかった。先生は、
「授業を始める前に先生のプロフィールを黒板に書きます」
と言って黒板に、私は死人ですと書いた。生徒の一人が、
「先生どう見ても生きてるじゃないですか」
と言うと先生は、
「これでも?」
と言った。直後、先生の顔の穴という穴から血が噴き出した。血が噴き出してから一呼吸おいて、誰かが悲鳴を上げた。その瞬間、先生の姿はふっと消えてしまった。なおこの一件はしばらくの間は話題になったものの、気がついた時には誰も話さなくなっていた。
その日は入学して初めての数学の授業があったのだが、授業が始まる時間になっても先生が来なかったため、どうしたのだろうと思っていると、
「では授業を始めます」
いつの間にか教壇に先生が立っていた。いつ教室に入ってきたのかは全く分からなかった。先生は、
「授業を始める前に先生のプロフィールを黒板に書きます」
と言って黒板に、私は死人ですと書いた。生徒の一人が、
「先生どう見ても生きてるじゃないですか」
と言うと先生は、
「これでも?」
と言った。直後、先生の顔の穴という穴から血が噴き出した。血が噴き出してから一呼吸おいて、誰かが悲鳴を上げた。その瞬間、先生の姿はふっと消えてしまった。なおこの一件はしばらくの間は話題になったものの、気がついた時には誰も話さなくなっていた。
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