2016年09月05日
二百五十話 お題:喫緊(差し迫って重要なこと) 縛り:カート(物を運ぶのに使う小型の手押し車)
近所のスーパーで起きた出来事である。
その時私はレジに並んでおり、前には二人の客がいたのだが、二番目の客が先頭の客に、
「ちょっと、私急いでるから順番変わりなさいよ」
と言ったので、これはトラブルになりそうだと内心ハラハラしながら見守っていたところ、先頭の客が、
「……じゃあ、私があなたよりもっと急いでたら順番変わらなくてもいいってことですよね」
と言った。二番目の客がイライラした様子で、
「あんた何意味わかんないこと言ってんの? いいからさっさと変わりなさいよ」
と言うと、先頭の客はどこからか取り出したナイフで自分の手首を切った。血が飛び散り、店内はパニックになりかけたが、先頭の客が、
「私、早く血を止めないといけないので、お会計お願いします」
とレジ係に頼んだので、レジ係は救急車も呼ばずにすさまじい速さでレジ打ちを終わらせた。先頭の客はスーパーの店内に血をまき散らしながら悠々と店を出ていった。私はとんでもない客がいるものだ、と思いながら別のレジまでカートを押していった。
その時私はレジに並んでおり、前には二人の客がいたのだが、二番目の客が先頭の客に、
「ちょっと、私急いでるから順番変わりなさいよ」
と言ったので、これはトラブルになりそうだと内心ハラハラしながら見守っていたところ、先頭の客が、
「……じゃあ、私があなたよりもっと急いでたら順番変わらなくてもいいってことですよね」
と言った。二番目の客がイライラした様子で、
「あんた何意味わかんないこと言ってんの? いいからさっさと変わりなさいよ」
と言うと、先頭の客はどこからか取り出したナイフで自分の手首を切った。血が飛び散り、店内はパニックになりかけたが、先頭の客が、
「私、早く血を止めないといけないので、お会計お願いします」
とレジ係に頼んだので、レジ係は救急車も呼ばずにすさまじい速さでレジ打ちを終わらせた。先頭の客はスーパーの店内に血をまき散らしながら悠々と店を出ていった。私はとんでもない客がいるものだ、と思いながら別のレジまでカートを押していった。
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