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2020年05月06日

「大正妖怪異聞-廓座お仙-」【秋の話】

「無意味な言葉が僕の翼になる」より。
2013年11月09日投稿。




※子育て関係ありません
※昨日おっぱいの日だったみたいなので書きました
※短いです











くしゅん!
お仙は一つくしゃみをすると、隣に寝そべったその姿に目をやって、溜め息を吐いた。
「お妲、お前ね、こんな季節にそんな恰好して、風邪引いても知らないよ」
「えー?」
お仙の声に布団の上でごろりと仰向けになって、寝そべったまま上目で視線をやった。
一枚しか着ていない襦袢ははだけ、ふくよかな塊が二つとも顔を出している。
それを見てお仙は溜め息を吐いた。
「だらしないねぇ、」
「いいじゃないかお仙、アタシとアンタの仲だろう?」
そう言って身を捩ると、重力に従ってたわわなそれが左へと傾いた。
透くようなその二つは重みが手伝って、戯れにお妲が身を捩る度にふわふわと揺れ、その揺れを楽しむかのようにお妲自身も何度も身を捩った。
そんな様子を暫く横目で見ていたお仙だったが、窓の外が徐々に色を失って行くのを見て、また、溜め息を吐く。
そして膝をついたままずりずりとお妲の横にくると、一度その膨らみを優しく指先で撫でてから、ずり落ちた襦袢を引っ張って整えてやった。
そして大きなそれが苦しくないよう緩く紐を結わえると、立ち上がる。
「お妲、もう冷えるからね、夕餉には羽織ぐらい羽織って来るんだよ」
そう言って煙管をくわえるとくるりっと踵を返し、ひらひら手を振って戸の外へと出ていった。
それを半身起こして見送った後、お妲はくすりと笑う。
「お仙、アンタが風邪引いたら、アタシが温めてあげるから、ねぇ」


終わってしまう
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