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2017年07月01日
第1回超ガチCS決勝戦 かずー VS darkblue 記念すべき第1回大会も決勝戦。栄光を掴むのはどっちだ!?
始まりがあれば終わりがある。月並みな言葉だがこれは変わりようのない事実だ。
定期開催される予定というこの超ガチCSの第1回目大会もいよいよ最後の1戦を迎えた。
ここまで10戦を勝ち抜いた2人の最後の試合。机に置かれるは環境の大本命であった【モルトNEXT】や【鎖風車ループ】ではなく、【シータ剣】と【水闇ハンデス】の2つ。殿堂発表後は今後使えなくなるフルパワーのデッキを使いたくなるものだがそちら側には行かず、それを踏まえてメタゲームを読み切った彼らがここまで勝ち上がってきたのは偶然などではない。ひとえに彼らの実力と言えるだろう。
だがここで勝たなければ敗者として終わってしまう。前置きはこのくらいにして頂点に上る1人を決めよう。そのためにこの第11回戦目があるのだから。
かずーとdarkblue、最後の戦いが始まる。
[GAME 1]
先行はdarkblue。
3ターン目に【ドギラゴン剣】の天敵ともいえる≪異端流し オニカマス≫から入り、4ターン目に≪ブレイン・タッチ≫。
5ターン目には≪解体人形ジェニー≫と立て続けにプレイしかずーの選択肢を奪っていく。
このマッチアップのキーカードである≪Dの博才 サイバー・ダイスベガス≫を2連続で引き抜けたことはdarkblueにとって行幸というほかないだろう。公開された手札も≪ドギラゴン剣≫が2枚に≪ムシャ・ホール≫、≪フェアリー・ホール≫と全て≪オニカマス≫で抑え込めるカードたちであり、実質的にかずーの手札を全て腐らせている状況を作り出す。
続く後攻5ターン目、ここまで手札を維持するためにアクションを取らなかったかずーがプレイするのは≪終末の時計 クロック≫。少しずつでも打点を広げようという意図が読み取れるが、これはあえなく≪デモンズ・ライト≫で破壊されてしまう。
次は≪神秘の宝箱≫を唱え、マナを伸ばすが、攻め手を作れないとわかるとdarkblueはハンデスを続け、徹底的に追い込んでいく。
その後も≪嘘と盗みのエンターテイナー≫など出されるが、darkblueはそこに≪超次元ガロウズ・ホール≫を当て、≪ヴォルグ・サンダー≫で相手の山札を削っていく。
半分ほど山札を削られてしまったかずー。だがいまだに何もないのか再び≪エンターテイナー≫を送り出すことしかできない。
やがて≪サイバー・ダイスベガス≫を設置し、ハンデスで相手の攻め手をもぎ取ったdarkblueは2度目の超次元呪文となる≪超次元リバイヴ・ホール≫を使用。
迫り来る黒い雷撃に、かずーの山札は焼き尽くされた。
かずー 0-1 darkblue
一見すると攻略不可能に思える対【ドギラゴン剣】への≪オニカマス≫。よく見かけるのは≪時空の巨人 セツダン≫を出して攻略したり、≪ガイアール Re:≫≪メガ・マグマ・ドラゴン≫などで除去する方法だ。
だが、かずーのデッキには今挙げたどれも入ってはいない。
除去する方法は1枚積まれた≪百族の長 プチョヘンザ≫のみ。
彼はハンデスを掻い潜り、このカードへ繋げられるのだろうか。
[GAME 2]
準決勝までとは違い2本先取で行われる決勝戦。先ほどとは違い、かずーの先行でゲームが行われる。
しかし手札を保ちたいかずーは2ターン目にアクションを起こさず、再びdarkblueが先行することになった。プレイするのはまたしてもこのカード。
これを受けて、かずーは3.4ターン目に連続して≪次元の霊峰≫を唱える。手札に加えたのは≪蒼き団長 ドギラゴン剣≫と≪勝利のアパッチ・ウララー≫。
だがdarkblueは≪特攻人形ジェニー≫のランダムハンデスで≪ドギラゴン剣≫を、≪解体人形ジェニー≫で≪アパッチ・ウララー≫をそれぞれ墓地に落としていく。
手札に≪フェアリー・ホール≫しかなかったかずーを横目に、≪ダイスベガス≫の展開まで行うdarkblue。
かずーは先ほどと同じように≪クロック≫を召喚するが、それを無視するようにdarkblueはハンデスを連打。かずーの手札を全て枯らし、あと一息というような顔つきになる。
ほぼほぼロック状態に持ち込まれたかずーのトップは再び≪クロック≫。仕方なく展開するが、darkblueは気にかけもしない。
彼は1GAME目と同じく≪ガロウズ・ホール≫で≪ヴォルグ・サンダー≫を打ち込み、詰めに入る。かずーとしてはなんとか耐えてほしい。だが、darkblueに流れが傾いているとでも言えばよいのだろうかだろうか。ここでかずーの山札は20枚近く削れてしまう
一気にゲームの決着が目の前に置かれ、思わず笑みがこぼれ落ちるdarkblueに対し「どうしようもないなー……。」という表情になるかずー。彼のトップデックは最後まで奮わなかったようで返しのターンもドローゴー。
次のターン、darkblueの放った四度目の≪ヴォルグ・サンダー≫が彼を優勝に導いた。
かずー 0-2 darkblue
Winner:darkblue
始まりがあれば終わりがある。記念すべき第1回超ガチCSの決勝はdarkblueのストレート勝ちで終わった。
蓋を開けてみればあまりに一方的だった決勝戦。これを一言で相性差と切り捨てるのは簡単かもしれない。だが、筆者はそうでないと言いたい。
というのも優勝したdarkblueのデッキリストには≪オニカマス≫が4枚入っている。普段減らされがちなこのカードを限界まで採用しここまで勝ち抜いているのは、彼の費やした調整の結果が実ったのだろう。
「運がよかったです。」と謙遜する彼だが、他にも≪アンラッキー・ダーツ≫や≪時空の封殺ディアスZ≫といった、他人とは一風違ったカードを採用し優勝したのは運などではなく彼の努力の跡だと言える。
そんな努力を積み、この240人超の中から最後まで勝ち抜いたdarkblueに惜しみない称賛を。
優勝おめでとう。darkblue!
【文/あーくん】
画像は公式からお借りしました。
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第1回超ガチCS準決勝 かずー vs yamakou 新弾で強化された【ジョーカーズ】が【ドギラゴン剣】に襲いかかる!勝って決勝に駒を進めるのはどちらか?!
第1回超ガチCSもとうとう準決勝を迎えた。
かずー「環境に高いポテンシャルを持つループデッキがあるときは、なるべくそれを使いたいと思ってて。デッキに安全なフィニッシャーを用意しておきたいんです。」
今回準決勝でフィーチャーテーブルに現れた横浜の強豪「かずー」。
実は筆者はかずーと2度CSで対戦しており、その際は《アルカディア・スパーク》を無限回唱える【マーシャル・クイーン】、《ジョリー・ザ・ジョニー joe》をフィニッシャーに据えた【白青緑ビッグマナ】を使用していた。
かずーが今回使用しているのは【赤緑青ドギラゴン剣】。この日のメタ・プールならば【緑ループ】がまさに先ほどの条件にぴったりなデッキタイプなように思えるが、どうやらカードが集まらなかったらしい。
一方のyamakouは、「遊vic中野」でよく遊んでいるというプレイヤー。今回の【ジョーカーズ】は、tightとシェアしたものだ。【ジョーカーズ】は新弾の影響で強化されたとの噂だが、果たしてそのポテンシャルやいかに!?
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先攻はかずー。
《終末の時計ザ・クロック》《次元の霊峰》《サイバー・ダイスベガス》から《神秘の宝箱》!
《嘘と盗みのエンターテイナー》で色基盤を揃えた。
相手が色を持たない【ジョーカーズ】であるため、《アパッチ・ウララー》は機能しづらい、との判断だろう。
一方のyamakouは
《チョートッQ》《チョートッQ》《終末の時計ザ・クロック》をマナに、《ジョジョジョ・ジョーカーズ》で《パーリ騎士》を加え、2マナ、《チョコっとハウス》!
続けて《パーリ騎士》でさきほど唱えた《ジョジョジョ・ジョーカーズ》をマナに置いた。
ーーーー《チョコっとハウス》。新弾で登場したジョーカーズの新たな一員である。
その真価は2マナ3000というステータスにある。今回は唱えなかったが、《ニヤリー・ゲット》を2ターン目に唱える起爆剤になるのだ!
少考のち、《チョコっとハウス》でシールドをブレイク、その際に手札から《洗脳センノー》をマナに置き5マナに伸ばした。これで次のターンに《ダンガンオー》でとどめまでいける。
かずー、それはさせまいと《ムシャ・ホール》をセットし《漢の2号 ボスカツ剣》!
《パーリ騎士》を効果破壊、《チョコっとハウス》を戦闘破壊し盤面を更地に。
《漢の2号 ボスカツ剣》は《次元の霊峰》でサーチできる《ドギラゴン剣》の進化元。今回は直接引き込んでいた。
プランが崩れてしまったyamakou。なんとか巻き返しを図りたいが...
ここで《ニヤリー・ゲット》をトップデック!
クリーチャーこそ場にいなかったものの、青マナが確保できていたので4マナ払って使用した。
《ジョジョジョ・ジョーカーズ》《ヤッタレマン》《洗脳センノー》を加え、残ったマナで《ジョジョジョ・ジョーカーズ》を撃ち《ダンガンオー》を加えた。
かずーは《サイバー・ダイスベガス》を置いてターンを返す。
手札を取り戻したyamakou、ここぞとばかりに《ヤッタレマン》《洗脳センノー》《チョコっとハウス》を展開!これでまたフルパワーの《ダンガンオー》を構えられる。
ーーーーが、一歩遅かった。
かずーにターンが渡る。
6マナタップ、ガロウズホールで洗脳センノーを戻して勝利のガイアール・カイザー、からの革命チェンジ《プチョヘンザ》!
ファイナル革命効果で盤面をリセットし、後続も完全にシャットアウトする完璧な一手。
yamakouはまず《プチョヘンザ》を解決しなければならないし、かずーの手元には《ドギラゴン剣》による追撃も控えている。更に場に《サイバーダイスベガス》が残っているためプレイヤーへの攻撃も届かない...。
数ターン後に現れた《バイナラドア》によって《プチョヘンザ》こそ処理したものの、ソフトロック状態を維持しつつ《ドギラゴン剣》によって詰めきったかずーが、決勝進出となった!
WIN:かずー
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〜対戦を終えて〜
yamakou「相手が《ムシャ・ホール》をずっと撃てる状態にあると思っていて《洗脳センノー》を場に出さなかったんですけど、出していたらわからなかったかもしれませんね。」
かずー「ですね。あの場面は単色マナを埋めないと5マナ使えなかったんですよ。」
両者が試合を冷静に振り返る。
今回《チョコっとハウス》の強さにいち早く気が付きそれを活かしたリストを持ち込んだyamakouは惜しくもTOP4で敗れてしまったが、この大会がCS初入賞とのことでやりきった、と満足そうな表情をしていた。
一方で決勝に進むことになったかずーは、次の相手が【青黒ハンデス】を使うdarkblueである事を知り、「帰っていいですかね?」と苦笑いした。
現状の【ドギラゴン剣】デッキと【青黒ハンデス】の相性が、準々決勝で渋谷道頓堀が語った通りならば...
次回、かずー vs darkblue
デュエル・スタンバイ!
文:りゅーてぃ
画像は公式からお借りしました。
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第1回超ガチCS 準々決勝 渋谷道頓堀 vs darkblue ハンデス、除去、デッキ破壊を駆使し相手を追い詰めるdarkblueに対し、渋谷道頓堀が用意した回答とは....?!
第1回超ガチCSもいよいよ上位8名が出揃い、準々決勝を迎えた。
渋谷道頓堀は、「dmvault」で精力的に活動を行っていた山梨のプレイヤーだ。「dmvault」は筆者もよく利用していたサイトであり、フリーマッチで何度か対戦した記憶がある。
ここ最近では積極的に関東や静岡のCSシーンで姿を見せており、今年の春より導入されたDMPランキングでは記事執筆時点で山梨県2位にランクイン!本日は【5色ドギラゴン剣】でTOP8まで無敗の成績で勝ち残っている!
darkblueは、CS文化の黎明期から大会に出続けている愛知のプレイヤーだ。幾多の大会に出場し戦績を積み重ねる事で「第2回レジェンドCS」への出場権を獲得。そこでTOP8の成績を残すプレイヤーにまで登りつめた。今回の超ガチCSでは独自のチューンを施した【青黒ハンデス】を使用している。
勝った方が準決勝へとコマを進めるこの舞台、勝つのは果たしてどちらか....!
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結論から申し上げると、このふたりの戦いは特に大きな見せ場はなく、darkblueの【青黒ハンデス】が渋谷道頓堀の【5色ドギラゴン剣】をデッキ切れによって下し、darkblueは準決勝へと駒を勧めている。
WIN:darkblue
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〜試合を振り返って〜
予選6-0ベスト8でした。
— 渋谷道頓堀 (@ckl89vbtb) 2017年6月25日
シュートリズムと構築しました。
ビマナのようにプチョヘンザで詰めれるのが強いです。 pic.twitter.com/4QgUH5f7MS
渋谷道頓堀「【青黒ハンデス】は無理です。完全に切っていますね。
まず相手の《オニカマス》に対して、《ドギラゴン剣》《プチョヘンザ》の2枚セット、もしくはターンを跨いでの《テック団の波壊Go!》でしか対処できなくて。ハンデスしてくる相手にそのセットは揃えられない。《ドギラゴン剣》のビートダウンでの勝ち筋が閉じちゃうと最終的に《ヴォルグ・サンダー》でのLO狙いになるんですけど、ハンデス側のほうが《ヴォルグ・サンダー》へのアクセスが太いので......
【青黒ハンデス】以外への相手には勝てるようにデッキは準備してきました。」
darkblue「【5色ドギラゴン剣】は有利です。メタ対象ですね。
今回の構築は《オニカマス》4枚と最大枚数を取ってますし、超次元呪文8枚に合わせて《サイクリカ》《ザビ・ミラ》を2枚ずつ入れています。こうすることで《オニカマス》で時間を稼ぎ、デッキ内のクリーチャーの割合を高めながら≒相手の《ヴォルグ・サンダー》への耐性を高めながら、自分はより多くの《ヴォルグ・サンダー》にアクセスすることが出来ます。
【モルトNEXT】が厳しいですが、それ以外のメタ上の相手には勝てるような構築になっている自信があります。」
実際の対戦でも同じ事が起きた。
お互いが《オニカマス》を立てた。それらは試合終了時まで場に残っていた。
お互いが《サイバーダイスベガス》を貼りあった。合計5枚の《サイバーダイスベガス》が場に現れた。
お互いが《ヴォルグ・サンダー》を投げあった。最後に立っていたのは....
渋谷道頓堀。
惜しくもここでトーナメントを去ってしまうことになったが、独自のメタゲームに対する着眼点によってここまで勝ち残り、今期最後の《クリスタル・メモリー》を獲得した。
一方でdarkblue。
長年メタゲームを追いかけ続ける事によって培われた"勘"を遺憾無く発揮し、そのデッキ選択と構築によって有利対面を手繰り寄せた。
このゲームの正解はひとつではないし、同じカードを使用していても組み合わせによって多様性を見せる。
今回結果を残したプレイヤー達の持つロジック/ゲームに対する考え方に触れた体験は、プレイヤーとしての筆者にも驚きと興奮を与えてくれた。それを皆に共有出来ることを、とても嬉しく思っている。
(文:りゅーてぃ)
画像は公式からお借りしました。
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第1回 超ガチCS 決勝トーナメント第2回戦 プレイン VS ラプト 最新鋭のビートダウンと一撃必殺のコンボの駆け引きを制したのはあのカード!
クリメモチャレンジ。各種CSの公認サポートが行われるようになりいつの間にか言われるようになった単語である。追加のプロモーションカードが手に入るベスト8をかけたこの試合はそれまでの試合とは熱の入り方が違うだろう。
それはどのCSでも言われていることではあるが、この超ガチCSにおいては人数や対戦回数の多さからか、一層特別な意味合いを持つように思えてくる。
今回お届けするのは今回2回目のフィーチャーとなるラプトと、普段はDMEDHなどの特殊ルールを嗜むプレインの対戦。2人はそれぞれ【落城退化】と【ジョーカーズ】という大量ブレイクと良質なシールドトリガーをふんだんに搭載したデッキを使い、目の前の対戦相手と対峙する。
相手の受けを潜り抜け、殴り勝つのはどちらのプレイヤーだろうか!?
【GAME 1】
先行はプレイン。早速≪ジョジョジョ・ジョーカーズ≫を唱え【ジョーカーズ】の切り込み隊長≪ヤッタレマン≫を手札に加え、次のターンにそのまま召喚する上々のスタートだ。
もう1枚のキーカードである≪ニヤリーゲット≫はなかったが【ジョーカーズ】の強みである大量展開を可能にするこのカードが放つプレッシャーはかなりのものと思われる。
対するラプトは≪戦略のD・H アツト≫をチャージ。それを見たプレインは超次元ゾーンとのギャップで表情が少し固まる。
続くターンには≪エマージェンシー・タイフーン≫で≪奈落の葬儀人デス・シュテロン ≫を墓地に置き、【墓地退化】であることをしっかり認識したようだ。
後続を求め、プレインは再び≪ジョジョジョ・ジョーカーズ≫を唱えるが今回の選択は≪バイナラドア≫。条件にあるマナゾーンを見てみると≪ホーリー≫が3枚悲しそうに並んでおり、効果の期待はできなさそうだ。
それを一番理解しているのは誰でもない本人!長引かせたら勝利はないと感じ取ったのだろう、≪破壊秘伝 ナッシング・ゼロ≫を叩きつけ、相手のシールドを粉砕する!!
このタイミングで攻撃されるのを予想していなかったラプトは破られた4枚のシールドを見ながらじっくりと考え込む。試合後に「あの4ブレイクは正直焦りました……。」と語るほど唐突な攻撃をどう対処するのか?
長考の末、なにもせず4枚の手札とターン権を受け取ったラプトは≪エマージェンシータイフーン≫でさらに手札を肥やし、お返しとばかりに≪ヤッタレマン≫を殴り返していく!
実質的にマナを減らされたプレインはこのターン何もできずターンエンド。
一命を取り留めたラプトは、≪アツト≫≪デスマーチ≫と続けざまに展開し、ボードを組み立てていく。
これにプレインは≪戦慄のプレリュード≫から切り札、≪ジョリー・ザ・ジョニー≫を発射し流れを変えようと試みるが、マナゾーンに控えるジョーカーズはたったの2枚。普段は必殺の一撃も、あっけなくブロックされてしまう。
いよいよここで≪龍脈術 落城の計≫を唱えたラプトは≪デスマーチ≫を切り札である≪デス・シュテロン≫に退化させ、そのまま殴り返しとプレイヤーへの攻撃を開始する。勿論、手札に戻した≪デスマーチ≫は再度繰り出され、ブロッカーとして万が一の負け筋も潰していく。
≪デス・シュテロン≫手札も盤面も枯らされてしまったプレインのドローは……
あまりに無情。
最後のターン、殴られた最後のシールドにこの場を解決するカードがないのを確認すると、プレインは悔しそうに頭を抱えた。
Winner:ラプト
プレイン「これ(ヤッタレマン)が殴り返されるのは割り切りかなぁ、と。もちろん無事に帰って欲しかったですけどね。それよりマーチがいる時にシールドから落城で退化は避けたくて。」
思い切ったプレイをした彼の話はデュエル・マスターズのプレイングの奥深さを感じさせた。
プレインが攻撃に移ったターン、ラプトが見たシールドは≪デスマーチ≫に≪落城≫が3枚と時間をかければ彼の思う最悪の展開になっていてもおかしくはなかった。
ラプト「落城でバウンスするより殴り返したほうが圧力をかけられそうでした。」と一安心した顔で言う彼。プレインの急襲に驚かされ、ともすれば手なりで使ってしまいそうになるシールドトリガー。
そこから悩みぬいて出したその決断と、お互いが最も重要視し、終始試合を動かした≪デスマーチ≫を使いこなしたことがこの試合の勝因だったのだろう。
【文/あーくん】
画像は公式からお借りしました。
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第1回 超ガチCS 決勝トーナメント第1回戦 刹那. VS しあ 得意の【ゴエモンキーループ】を持ち込んだしあだったが立ちふさがるのは……?
ここまでお届けした第1回超ガチCSも長い予選ラウンドを終え、全25名が決勝トーナメントに進出した。何度も言われていることであろうが、ここで負けては意味がない。
だが、この大人数で行われる超ガチCSで少なくともここまで勝ち上がってきたことは素直に称賛されるべきであろう。
オポーネントによる予選上がりなどはなく、5勝以上した人数の関係で予選ラウンド好成績者は第1試合が省かれるこの決勝トーナメント。
というわけでこのラウンドは予選8位通過、決勝トーナメント進出は初という「ビート一閃」所属の刹那.と予選22位通過、「あくうぇ」に所属する強プレイヤー、しあの対戦に注目してみよう。
刹那.のデッキは今大会至る所で猛威を振るっている【水闇ハンデス】。≪ヴォルグ・サンダー≫が3枚採用されているそのリストは、ミラーマッチで猛威を振るうのは想像に難くない。
対するしあはこれまた一般的な【自然単鎖風車ループ】……ではないようだ。超次元には≪ヴォルグ・サンダー≫がなく≪龍魂要塞 ブルニカ≫が2枚と、≪フィーバー・ナッツ≫≪カブラ・カターブラ≫といったカードを採用し、ループの入りやすさを重視した構築だろう。
この環境で「ゴエモンキーループ」を使いこなし、4回優勝したという彼がまたこの大会で選択したのは、ここまでを見る限りは正解のようだ。
じゃんけんの結果先行はしあ。手札の枚数が勝敗に直結するこのマッチアップで、刹那は早くも1つアドバンテージを獲得したといったところか心なしか嬉しそうな顔をしながらゲームが始まった。
[GAME 1]
手札のループパーツをマナに逃がすセットを行うしあに対し、≪特攻人形ジェニー≫と≪ブレイン・タッチ≫でアドバンテージ差を広げる滑り出し。
1回目のハンデスこそゲームに与える影響の少ない≪革命の巨石≫だったが、2回目のハンデスではしっかり≪龍覇 マリニャン≫を打ち抜き、確実に妨害が成功している。
更に刹那.は≪解体人形ジェニー≫をプレイし妨害の手を緩めない。≪ベイB ジャック≫が見せられるが、本命はもう1枚の手札である≪龍覇 マリニャン≫。とことんまでリソースを削っていき、試合を掌握しようとし、5ターン目には≪異端流しオニカマス ≫を並べ、早くも殴り勝つためのクリーチャーを召喚する。
しあが動いたのは6ターン目。マナチャージをせずに≪雪精 ジャーベル≫をプレイ。≪フィーバー・ナッツ≫をサーチし、ターンを返す。マナには≪アラゴド・ムスビ≫が控えており、≪ジャーベル≫が生き残ればリソース稼ぎを続けられるのだが……。
それを許す刹那.ではない。一度大きく息を吐いて、緊張を振り払いながら≪超次元ガロウズ・ホール≫を唱える。バウンスするのは自身の≪解体人形ジェニー≫手札にキーカードを抱え込むのを許そうとしない。入れ替わりで出てきた≪勝利のガイアール・カイザー≫が≪ジャーベル≫を切り伏せる!
こうなってくるといよいよ勝ち筋が見えなくなってくるしあ。マスク越しからもその辛さが窺える。苦しそうに手札を見つめ、少し考えた後に≪曲芸メイド・リン・ララバイ≫を召喚する。ループのフィニッシュパーツであるこのカードをこのタイミングで使うほど追い詰められているのだろう。
マナの増えた刹那.は≪Dの博才サイバーダイス・ベガス ≫を広げ、同時に≪特攻人形ジェニー≫でしあの最後の手札を弾く。その後も反撃の可能性は一つでも与えないように、ドローから召喚された≪桜風妖精ステップル≫は≪勝利のガイアール・カイザー≫で、抱えられた手札は≪解体人形ジェニー≫で丁寧に処理をしていく。
続くしあのトップはまたも≪ステップル≫。仕方なさげに召喚し、ここで増えたマナを見てしあは深い長考に入る。マナの数、山札の枚数を数え、考えを固めて≪アラゴド≫をマナ爆誕。≪ステップル≫を手札に加え、さらにマナを増やしてターンを終える。その返しに刹那は≪デッドゾーン≫を召喚し詰めの準備を整えターンエンド。
しあはなんとか逆転に繫がる一枚を引きたいが、苦笑いしながら召喚されたのは≪成長目 ギョウ≫。
これを好機と見た刹那.は続くターン、すかさずビートダウンを開始する。
まずは1枚……≪カブラ・カタ―ブラ≫がトリガーする。が、防御できるカードはなく仕方なさげに≪バロン・ゴーヤマ≫を手札に加える。そのまま≪デッドゾーン≫が動きだし、≪ギョウ≫1枚では抑えられないことを確認するとしあは静かにデッキを片付けた。
Winner:刹那.
終始相手の手札を削り、冷静なプレイで勝ち筋を作らせず、安定した試合運びを見せつけた刹那.。「細い細い勝ち筋を拾えなかった……。」と悔やむしあを退け、彼は次の試合へ進む。
【文/あーくん】
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第1回 超ガチCS 予選第6回戦 友海 vs ねこっぴー 新旧火文明のトップレア同士の対決!勝つのは期待の新星【ビートジョッキー】か、それとも絶対王者【モルトNEXT】か?!
2017年7月8日より適応される「殿堂レギュレーション」によって、新たに6枚のカードが追加された。
第1回超ガチCSは、その発表があった翌日に開催された大会。
それらのカードが使えなくなる前の最後の勇姿が見られるかもしれないのだ。
「緑色かつ1枚で完結する」《グレイトフル・ライフ》というフィニッシャーを発見し、《大勇者「鎖風車」》型の【緑ループ】を確立させたことで話題沸騰のチームヘルペンタゴンと深い関わりを持つ友海は、そんな超ガチCSに新弾のリリースによって大幅に強化された、期待の新人【ビートジョッキー】を持ち込んだ。
友海「フィーチャー卓だ!ミリオンのプレイマット引いてもいいすか?!」
「アイドルマスターミリオンライブ」フリークの友海は、嬉しそうにお気に入りのサプライをテーブルに並べた。
茨城県のプレイヤー、ねこっぴーは、押しも押されもせぬ環境トップデッキ【モルトNEXT】を使用。プレイマットは引かず、スリーブは公式のものだが、彼のHNは「アイドルマスターシンデレラガールズ」由来である。
ねこっぴー「HNはねこっぴーですけど、しゅがはさんがいちばん好きです!」
偶然かはたまた必然か。
新旧火のトップレア同士の対決であり、新旧アイドル同士の対決になった。
そんな異色のマッチアップをお送りする。
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先攻はねこっぴー。
《メンデルスゾーン》をしっかり引き当て、2ブースト....は失敗したが、1枚マナ加速を行った。
後手を取った友海。
初動は《斬斬人形コダマンマ》。手札を補充しつつ、場に打点を残すまずまずのスタート。
3ターン目、マナを置いてターンを返すねこっぴー。
先に仕掛けたのは友海の方だった。
《ダチッコ・チュリス》から軽減効果をフルに使い《“罰怒”ブランド》!
瞬時に場に殴れる4打点が形成された!
コストを払う召喚でありながら、この爆発的な打点を叩き出せるのが【ビートッジョッキー】の特徴的な動きである。今後多く目にする光景になるだろう。
友海はコダマンマのみで1枚シールドを叩いて、エンド時にマスターB・A・D効果で《コダマンマ》を犠牲にした。折角全員スピードアタッカーなのにも関わらず、だ。
シールドをブレイクするということは、相手に手札を与えるということ。
この時点で友海は「あるカード」を警戒して全員で殴らなかった。
できれば試合終了まで見たくないカード。
引かれたくない、カードがある。
その名前....君の名は....!
4ターン目。
ねこっぴー「3マナ、《スクランブル・チェンジ》」
リリースされるや否や【モルトNEXT】に採用され、その一時代の立役者になった悪名高きカードである。
7〜8の高マナを扱う高出力のデッキでありながら、4キルという速攻デッキ並の速度を可能にしている。
もはや見慣れた光景ではあるが、何を言ってるのかわからない。
その効果で呼び出されるのは当然、≪モルトNEXT≫!
マナの5枚のカードは全て火文明のドラゴン。
超次元ゾーンから《バトライ閣》を呼び出し、1回目のアタックは....何もなし。
友海、《ハートバーン》じゃない!ワンチャン出来た、とわずかな希望を抱きながら、2回目のアタックを待つ。
ねこっぴー「《モルトNEXT》アタック時《バトライ閣》で、《ダイハード・リュウセイ》を場に出します」
そのわずかな希望は打ち砕かれてしまった。いや、正確に言えばまだ完全な詰みではないのだが...。
ねこっぴーがこの時点でバトライ閣を裏返さなかったため、《ダイハード・リュウセイ》さえ処理できれば後続は尽きる。
友海にターンが渡る。
3マナタップ、《“罰怒”ブランド》一点狙いの《革命の鉄拳》。
......その拳では《ダイハード・リュウセイ》には届かなかった。
新旧対決は、絶対王者【モルトNEXT】が制する結果となった。
WIN:ねこっぴー
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〜試合を振り返って〜
友海「新しいデッキって、相手がミスをしやすくてそれで拾える試合って結構あるんですよね。予選もそんな感じの試合があったんですが...あと1勝が届きませんでしたね...。先攻!先攻が欲しかったッス!」
ねこっぴー「引きが強かったです!決勝トーナメントも頑張ります!」
《スクランブル・チェンジ》が4枚使える大会はもうあと僅か。その勇姿はしっかりと筆者を含む3人の目に焼き付けられた。
(文:りゅーてぃ)
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