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2017年05月31日
第2回埼玉CSinバトロコ柏 ACE VS ボン いよいよ迎えた決勝戦。参加者の中から勝ち上がった2人が、頂点をかけて激突する!!!
長く続いたこの大会も、いよいよ最終戦を残すのみとなった。だが、今まで行われてきた試合は、言ってしまえば全てこの試合の前座に過ぎない。全てのプレイヤーは優勝を目指し、そのためにこれまで試合を行ってきたのだから。
決勝戦に挑むのは、「ジャスティスループ」という独特のデッキチョイスで注目を集めてきたボン。登場後すぐさま環境入りを果たした「ジョーカーズ」で駆け抜けるACEの2人だ。
ボンはここでも「ジョーカーズ」という攻撃的なデッキと当たることとなった。受けを重視した「ジャスティスループ」を選択した恩恵を最大限に受けている。
ACEがここで不運にも「ジャスティスループ」と当たってしまったのは、ただ単に運が無かっただけなのか。それとも、その壁を乗り越えて優勝するという、良くできた物語を演出するためなのだろうか。
泣いても笑っても、これが最後の戦い。ここでこの大会唯一の“勝者”が決定する!
「ジャスティスループ」のボンが先行。相変わらずこのデッキは自分から動くことが少ない。3ターン目にようやく《サイバー・チューン》を発動し、ハンドを整えつつキーとなる呪文を墓地に貯めていく。
後手となった「ジョーカーズ」を操るACE。このデッキを使っている以上、やることは1つ。“とりあえず殴る”だ。《洗脳センノー》によって相手のターン中は《ウェディング・ゲート》を封じ込めることができるが、結局は攻撃して相手を倒さなければならない。
ACEは3ターン目にようやく《洗脳センノー》を召喚する及第点のスタート。次のターンに《パーリ騎士》を追加し、ボンのシールドへ攻撃を仕掛ける。
だが、受けの強い「ジャスティスループ」は攻撃をされ始めてからが本番。《洗脳センノー》の攻撃で、早速Sトリガー《サイバー・チューン》が発動。自分から動くことなく着々とループへの道を整える。
ACEも極力トリガーは踏みたくないが、そんな贅沢は言っていられない。続くターンも臆せずにシールドを割りに行く。しかし、ここでもやはりボンのシールドの中身が強い。今回の攻撃では《クリスタル・メモリー》がなんと2枚トリガー! 手札循環、墓地肥やし、サーチ。もうループへの準備は万端という様子。
ACEの攻撃の開始が4ターン目と遅かったこともあり、ボンははやくも6マナへ到達。ここまで来たら、繰り出されるのは……そう《ウエディング・ゲート》!!
……と言いたいところだが、AECの《洗脳センノー》がボンの動きを封じている。途中の攻撃で発動したSトリガーはパーツを集めるためのもので、邪魔者を退かしてくれるカードを踏ませることができなかったのだ。
自分から動けないのであれば仕方ない。《ドレミ団の光魂Go》から《連弾スパイラル》を唱え《洗脳センノー》をバウンスする。
しかし、バウンスしただけではあまり意味はない。再び手札から《洗脳センノー》が現れ、場のジョーカーズたちが攻撃を仕掛ける。ボンはここで除去トリガーを踏むか、直接《ウェディング・ゲート》を踏むしかないボン。
シールドを捲ると、4枚目のシールドからまたもトリガーが発動。踏んだのは……「復活と激突の呪印」。墓地にいるクリーチャーは《黒神龍ブライゼナーガ》のみ。残念ながら、これも有効なトリガーではない。
ACEはこのターンにダイレクトアタックを行うまでに至らなかったが、これまでの攻撃でボンのシールドを4枚割ることに成功。《洗脳センノー》が居る以上、残りの1枚で地雷を踏まない限り勝利は濃厚だ。
ターンを返されたボン。残る1枚のシールドの中身も《クリスタル・メモリー》を使ったボンは既に知っている。しばらく手札を見て打開策を考えるが、しばらくすると《黒神龍ブライゼナーガ》を召喚。残りのシールドを自ら回収し、そのまま場を片付けるのだった。
ボン・ACE 0-1
先に優勝へ大手をかけたのは、見事に不利対面を突破したACE。ターン中だけとはいえ、1戦目では《洗脳センノー》の効果が「ジャスティスループ」に対してかなりの有効札となった。
この調子を維持して、2本目も勝ち取ることができるだろうか。
【Game 2】
再び先手はボン。初戦を落としていることもあり、1回戦目と比べてカードの動かし方に慎重さが伺える。
ボンが先手を取ったとはいえ、先に動くのはやはり「ジョーカーズ」のACE。1ターン目から《ジョジョジョ・ジョーカーズ》で先ほどのMVPの《洗脳センノー》を手札に加え、1回戦目と同じようなゲームプランを狙っていく。
さらに、今回は序盤の動きも強い。2ターン目に《ヤッタレマン》を出しつつ、グラビティ・ゼロで《ゼロの裏技 ニヤリー・ゲット》を唱えるという最良の動き。
次のターンACEはもう一枚の《ゼロの裏技ニヤリーゲット》を使い、手札から《ヤッタレマン》《パーリ―騎士》《パーリ―騎士》《洗脳センノー》を一気に召喚。加わったジョーカーズたちを《ヤッタレマン》のコスト軽減によってほぼ全て場に出すとに成功。
一気にACEの場にはジ5体のクリーチャーが並び、シールドへと突撃する準備が整う。これに対し、ボンは《連弾スパイラル》を唱え、そのうちの1体を戻すだけ。全ての運命はシールドの中身に託された。
ACEの攻撃。1枚目のシールドは……《クリスタル・メモリー》。ループパーツを加えつつ、これによって山札を見ているボンだけがシールドの中身を知ることとなった。その際、ボンの表情は変わることはなかったが、果たしてその中身はどうなっているのだろうか……。
そして2枚目の攻撃。踏んだカードは……
盤面に降臨する2体の《聖霊左神 ジャスティス》。そこから唱えられるのは《連弾スパイラル》と《龍素知新》の2枚。再びジャスティスが場に舞い戻る。
ここまで続けば後は思うがまま。シールドの中身を知っているボンは、墓地に落ちた《黒神龍ブライゼナーガ 》を《インフェルノ・サイン》で蘇生させ、一気に残りのSトリガーを発動させる。
シールドを全て回収したのであれば、途中でループが止まる可能性も少ない。あっという間にデッキの圧縮が完了し、《黒神龍 ザルバ》によるループが完成するのであった。決勝戦の行方は3戦目へと持ち越される。
ボン・ACE 1-1
2戦目はしっかりと相性通りに勝利を勝ち取ったボン。順当にこのまま3戦目も勝ちたいところだが、先ほどのように何も踏まずに負けた試合がある以上、何が起こるかわからない。
【Game3】
3戦目の先手後手はじゃんけんで決定される。その結果、三度ボンが先行。
もし仮にボンが使っているデッキが、ACEのように「ジョーカーズ」などであったらこの先手は大きく影響を与えていたかもしれないが、この対面ではそんなことよりも、シールドに何が埋まっているかの方が重要だ。
対するACEも、これまでの2試合を通して《洗脳センノー》を立てて殴って、あとは踏むか踏まないかの戦いになるということは十分理解しているだろう。後手とはいえ、1戦目のように踏まずに駆け抜けられれば勝利が見えてくる。
ACEは今回も1ターン目から《ジョジョジョ・ジョーカーズ》を発動。だが、今回持ってきたのは《ジョリー・ザ・ジョニー》。ジョーカーズの中心的な存在であるこのカードも、この試合では活躍の機会は少なそうだ。
狙ったカードはサーチできなかったようだが、それでもACEの動きは止まらない。2ターン目に《ヤッタレマン》。3ターン目には《パーリ―騎士》でマナを伸ばしつつ、《洗脳センノー》を召喚する。
一方、ボンは《サイバー・チューン》を唱え、シールドから来ると信じている《ウェディング・ゲート》に備えてハンドを整える。続く4ターン目には《クリスタル・メモリー》。さらに、ACEの《ヤッタレマン》による攻撃でも、Sトリガーで《クリスタル・メモリー》をもう1枚発動させている。
ここまでくると、手札にループパーツが無いということはまずないだろう。しかも、墓地には《サイバー・チューン》によって捨てられた《ウェディング・ゲート》がある。ACEは《目的不明の作戦》を踏むことすら許されない。
だが、ACEに残された道は1つしかない。殴って勝つ。それだけだ。1戦目で勝利した瞬間をイメージして、あのときを再現するべく攻撃を開始する。
《洗脳センノー》され場に残せれば、相手のターンに負けることはない。それそ意識しながら、1枚ずつ、少しづつシールドを割っていく。
トリガー……無し。トリガー……無し。また次も無し。気が付けばボンのシールドは1枚。
ここさえ突破すれば……あと1枚……。この瞬間、試合を見ている人の多くがACEの勝利する未来を想像したことだろう。
だが、その中で試合の行方を知っている人物が1人居た。そう、それは《クリスタル・メモリー》でシールドの中身を確認しているボン本人だ。
ボンは、ブレイクされた最後の1枚シールドのカードを場に出す!
見事に最後の1枚で《ウェディング・ゲート》を踏ませたボン。現れるのは2体の《聖霊左神ジャスティス》。もちろん、ここからループに入らない可能性もあるが、ここまで何人ものプレイヤーをループで沈めてきた彼がこの状態から失敗などするはずがない。
一瞬にして4体の《聖霊左神ジャスティス》が並び、デッキの圧縮が完了する。一度ループを体験しているACEは、《黒神龍ザルバ》が出てくるのを確認すると、投了を宣言した。
winner:ボン
今ここに新たなチャンピオンが誕生した。
参加者のうち、使用者1人だけのデッキが優勝するなど、誰が予測できただろうか。
周りの人と異なる選択。しかも、共に道を歩んでくれる仲間もいない。普通の人間であれば、最後の決断を前に臆してしまい、周りと同じ選択肢に逃げたくなることだろう。だが、彼はその信念を貫き、自分の心を最後まで曲げなかった。
そして、彼がその決断をした時点で、既にその瞬間から彼が主役の「物語」が始まっていたのだ。
第2回埼玉CSinバトロコ柏。240人を超える参加者の頂点に立ったのは、その中で唯一「ジャスティスループ」というデッキを選択したボン! 優勝おめでとう!
【文/写真 はら】
画像は公式からお借りしました。
http://dm.takaratomy.co.jp/card/
決勝戦に挑むのは、「ジャスティスループ」という独特のデッキチョイスで注目を集めてきたボン。登場後すぐさま環境入りを果たした「ジョーカーズ」で駆け抜けるACEの2人だ。
ボンはここでも「ジョーカーズ」という攻撃的なデッキと当たることとなった。受けを重視した「ジャスティスループ」を選択した恩恵を最大限に受けている。
ACEがここで不運にも「ジャスティスループ」と当たってしまったのは、ただ単に運が無かっただけなのか。それとも、その壁を乗り越えて優勝するという、良くできた物語を演出するためなのだろうか。
泣いても笑っても、これが最後の戦い。ここでこの大会唯一の“勝者”が決定する!
「ジャスティスループ」のボンが先行。相変わらずこのデッキは自分から動くことが少ない。3ターン目にようやく《サイバー・チューン》を発動し、ハンドを整えつつキーとなる呪文を墓地に貯めていく。
後手となった「ジョーカーズ」を操るACE。このデッキを使っている以上、やることは1つ。“とりあえず殴る”だ。《洗脳センノー》によって相手のターン中は《ウェディング・ゲート》を封じ込めることができるが、結局は攻撃して相手を倒さなければならない。
ACEは3ターン目にようやく《洗脳センノー》を召喚する及第点のスタート。次のターンに《パーリ騎士》を追加し、ボンのシールドへ攻撃を仕掛ける。
だが、受けの強い「ジャスティスループ」は攻撃をされ始めてからが本番。《洗脳センノー》の攻撃で、早速Sトリガー《サイバー・チューン》が発動。自分から動くことなく着々とループへの道を整える。
ACEも極力トリガーは踏みたくないが、そんな贅沢は言っていられない。続くターンも臆せずにシールドを割りに行く。しかし、ここでもやはりボンのシールドの中身が強い。今回の攻撃では《クリスタル・メモリー》がなんと2枚トリガー! 手札循環、墓地肥やし、サーチ。もうループへの準備は万端という様子。
ACEの攻撃の開始が4ターン目と遅かったこともあり、ボンははやくも6マナへ到達。ここまで来たら、繰り出されるのは……そう《ウエディング・ゲート》!!
……と言いたいところだが、AECの《洗脳センノー》がボンの動きを封じている。途中の攻撃で発動したSトリガーはパーツを集めるためのもので、邪魔者を退かしてくれるカードを踏ませることができなかったのだ。
自分から動けないのであれば仕方ない。《ドレミ団の光魂Go》から《連弾スパイラル》を唱え《洗脳センノー》をバウンスする。
しかし、バウンスしただけではあまり意味はない。再び手札から《洗脳センノー》が現れ、場のジョーカーズたちが攻撃を仕掛ける。ボンはここで除去トリガーを踏むか、直接《ウェディング・ゲート》を踏むしかないボン。
シールドを捲ると、4枚目のシールドからまたもトリガーが発動。踏んだのは……「復活と激突の呪印」。墓地にいるクリーチャーは《黒神龍ブライゼナーガ》のみ。残念ながら、これも有効なトリガーではない。
ACEはこのターンにダイレクトアタックを行うまでに至らなかったが、これまでの攻撃でボンのシールドを4枚割ることに成功。《洗脳センノー》が居る以上、残りの1枚で地雷を踏まない限り勝利は濃厚だ。
ターンを返されたボン。残る1枚のシールドの中身も《クリスタル・メモリー》を使ったボンは既に知っている。しばらく手札を見て打開策を考えるが、しばらくすると《黒神龍ブライゼナーガ》を召喚。残りのシールドを自ら回収し、そのまま場を片付けるのだった。
ボン・ACE 0-1
先に優勝へ大手をかけたのは、見事に不利対面を突破したACE。ターン中だけとはいえ、1戦目では《洗脳センノー》の効果が「ジャスティスループ」に対してかなりの有効札となった。
この調子を維持して、2本目も勝ち取ることができるだろうか。
【Game 2】
再び先手はボン。初戦を落としていることもあり、1回戦目と比べてカードの動かし方に慎重さが伺える。
ボンが先手を取ったとはいえ、先に動くのはやはり「ジョーカーズ」のACE。1ターン目から《ジョジョジョ・ジョーカーズ》で先ほどのMVPの《洗脳センノー》を手札に加え、1回戦目と同じようなゲームプランを狙っていく。
さらに、今回は序盤の動きも強い。2ターン目に《ヤッタレマン》を出しつつ、グラビティ・ゼロで《ゼロの裏技 ニヤリー・ゲット》を唱えるという最良の動き。
次のターンACEはもう一枚の《ゼロの裏技ニヤリーゲット》を使い、手札から《ヤッタレマン》《パーリ―騎士》《パーリ―騎士》《洗脳センノー》を一気に召喚。加わったジョーカーズたちを《ヤッタレマン》のコスト軽減によってほぼ全て場に出すとに成功。
一気にACEの場にはジ5体のクリーチャーが並び、シールドへと突撃する準備が整う。これに対し、ボンは《連弾スパイラル》を唱え、そのうちの1体を戻すだけ。全ての運命はシールドの中身に託された。
ACEの攻撃。1枚目のシールドは……《クリスタル・メモリー》。ループパーツを加えつつ、これによって山札を見ているボンだけがシールドの中身を知ることとなった。その際、ボンの表情は変わることはなかったが、果たしてその中身はどうなっているのだろうか……。
そして2枚目の攻撃。踏んだカードは……
盤面に降臨する2体の《聖霊左神 ジャスティス》。そこから唱えられるのは《連弾スパイラル》と《龍素知新》の2枚。再びジャスティスが場に舞い戻る。
ここまで続けば後は思うがまま。シールドの中身を知っているボンは、墓地に落ちた《黒神龍ブライゼナーガ 》を《インフェルノ・サイン》で蘇生させ、一気に残りのSトリガーを発動させる。
シールドを全て回収したのであれば、途中でループが止まる可能性も少ない。あっという間にデッキの圧縮が完了し、《黒神龍 ザルバ》によるループが完成するのであった。決勝戦の行方は3戦目へと持ち越される。
ボン・ACE 1-1
2戦目はしっかりと相性通りに勝利を勝ち取ったボン。順当にこのまま3戦目も勝ちたいところだが、先ほどのように何も踏まずに負けた試合がある以上、何が起こるかわからない。
【Game3】
3戦目の先手後手はじゃんけんで決定される。その結果、三度ボンが先行。
もし仮にボンが使っているデッキが、ACEのように「ジョーカーズ」などであったらこの先手は大きく影響を与えていたかもしれないが、この対面ではそんなことよりも、シールドに何が埋まっているかの方が重要だ。
対するACEも、これまでの2試合を通して《洗脳センノー》を立てて殴って、あとは踏むか踏まないかの戦いになるということは十分理解しているだろう。後手とはいえ、1戦目のように踏まずに駆け抜けられれば勝利が見えてくる。
ACEは今回も1ターン目から《ジョジョジョ・ジョーカーズ》を発動。だが、今回持ってきたのは《ジョリー・ザ・ジョニー》。ジョーカーズの中心的な存在であるこのカードも、この試合では活躍の機会は少なそうだ。
狙ったカードはサーチできなかったようだが、それでもACEの動きは止まらない。2ターン目に《ヤッタレマン》。3ターン目には《パーリ―騎士》でマナを伸ばしつつ、《洗脳センノー》を召喚する。
一方、ボンは《サイバー・チューン》を唱え、シールドから来ると信じている《ウェディング・ゲート》に備えてハンドを整える。続く4ターン目には《クリスタル・メモリー》。さらに、ACEの《ヤッタレマン》による攻撃でも、Sトリガーで《クリスタル・メモリー》をもう1枚発動させている。
ここまでくると、手札にループパーツが無いということはまずないだろう。しかも、墓地には《サイバー・チューン》によって捨てられた《ウェディング・ゲート》がある。ACEは《目的不明の作戦》を踏むことすら許されない。
だが、ACEに残された道は1つしかない。殴って勝つ。それだけだ。1戦目で勝利した瞬間をイメージして、あのときを再現するべく攻撃を開始する。
《洗脳センノー》され場に残せれば、相手のターンに負けることはない。それそ意識しながら、1枚ずつ、少しづつシールドを割っていく。
トリガー……無し。トリガー……無し。また次も無し。気が付けばボンのシールドは1枚。
ここさえ突破すれば……あと1枚……。この瞬間、試合を見ている人の多くがACEの勝利する未来を想像したことだろう。
だが、その中で試合の行方を知っている人物が1人居た。そう、それは《クリスタル・メモリー》でシールドの中身を確認しているボン本人だ。
ボンは、ブレイクされた最後の1枚シールドのカードを場に出す!
見事に最後の1枚で《ウェディング・ゲート》を踏ませたボン。現れるのは2体の《聖霊左神ジャスティス》。もちろん、ここからループに入らない可能性もあるが、ここまで何人ものプレイヤーをループで沈めてきた彼がこの状態から失敗などするはずがない。
一瞬にして4体の《聖霊左神ジャスティス》が並び、デッキの圧縮が完了する。一度ループを体験しているACEは、《黒神龍ザルバ》が出てくるのを確認すると、投了を宣言した。
winner:ボン
今ここに新たなチャンピオンが誕生した。
参加者のうち、使用者1人だけのデッキが優勝するなど、誰が予測できただろうか。
周りの人と異なる選択。しかも、共に道を歩んでくれる仲間もいない。普通の人間であれば、最後の決断を前に臆してしまい、周りと同じ選択肢に逃げたくなることだろう。だが、彼はその信念を貫き、自分の心を最後まで曲げなかった。
そして、彼がその決断をした時点で、既にその瞬間から彼が主役の「物語」が始まっていたのだ。
第2回埼玉CSinバトロコ柏。240人を超える参加者の頂点に立ったのは、その中で唯一「ジャスティスループ」というデッキを選択したボン! 優勝おめでとう!
【文/写真 はら】
画像は公式からお借りしました。
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